コロナも収まりつつ?ある中、紅葉を期待して箱根に行ってきました。 それほど予算は無いのですが、露天風呂付客室と言う外せない条件がある中、目を引いたのがこちらの宿です。結果的に私の要望にマッチした、良い宿で満足しています。 すすきの原から200mほどに位置するホテルです。温泉旅館と言うよりはホテルと呼んだ方が合っている気がします。 私が泊まったのは別館山側の部屋です。外観は旅館・ホテルと言うよりアパートのような雰囲気です。11月の連休でかなり込み合っている中、係員に誘導されて自家用車を駐車した後、本館のフロントでチェックインしてから別館に入ります。本館と別館は渡り廊下などでも繋がっておらず、外を歩くことになるため、悪天候だとちょっと難があるかもしれません。 3階建ての別館は道路に面した湿原側と、駐車場に面した山側の客室があります。景色は湿原側の方が良いのは判っていますが、ハイシーズンだと車通りも多く、道路に近い分落ち着かないと思い、あえて山側客室を選択しました。 エレベーターで2階の客室に入ります。まず思ったのは「玄関狭い!」です。畳半分ほどの土間で、しかもドアが内開きなため、二人で入ってしまうと身動きが取れません。しかも靴を置いてしまうとドアが靴に当たります。それ用に靴や下駄を入れるくぼみが設置されているのですが、先ずあまりのコンパクトさに驚きます。 入ってさえしまえば、大きなソファを備えた8畳ほどの居室、4畳ほどの寝室で居心地は快適です。ソファは寝転がれるほど巨大で、エキストラベッドを兼ねているようです。窓は小さなものが一つしかなく、後述の露天風呂を通してしか外が見られないのは残念ですが、立地的にそれほど景色には期待できないのでマイナスにはなりません。 トイレは当然ながらウォシュレット付き。ちなみにアメニティ、浴衣はフロントから自分で持ってこなければいけません。さしずめビジネスホテルの温泉宿版と言ったところでしょうか?合理的と言えば合理的です。 肝心の客室露天風呂ですが、露天と言うほどの解放感はありません。屋根付きのベランダに風呂が付いているといった方が適切です。目隠しの部分も高いので、風呂に浸かった状態では、それほど景色は期待できません。逆に雨や悪天候でもお風呂を楽しむことが出来ます。 風呂の広さは1人では十分ですが、2人で入るには少々窮屈に感じます。湯船の縁が高いので、お年寄りにはちょっときついかとも思います。手すりが欲しいところ。洗い場は仕切られて別にあります。お湯は単純アルカリ戦という事でしたが、それほど温泉感はありません。蛇口が付いていて、自分でお湯の量、水との混合で湯温を調節できます。 食事は別館1階の食堂でいただきます。2部制でチェックイン時に希望を訊かれます。指定時間に行くと既に料理がセッティングされていて部屋ごとに席が指定されています。 面白いのは、ドリンク類や、追加オーダーの方法で、スマホから行えます。スマホの画面で、ビールを2つとかオーダーする訳ですが、割とすぐ持ってきてくれます。食後のコーヒーやデザートもこれで行いますので、自分の好きなタイミングで持ってきてもらえるのは良い方法だと感じました。スマホをもってない方など、従業員を呼び止めてオーダーすることも出来ます。 食事は味・量ともにとても満足出来ました。私はオプションの船盛をお願いしていました。一の湯グループの他の宿では金目鯛の煮つけがオプション扱いですが、ここでは標準で付いてきます。どちらもとても美味でした。メインは豚のしゃぶしゃぶでしたが、鍋の上で焼くことも出来ます。 朝ごはんは、口コミでは少ないという評価もありましたが、私はこれで十分、と言うよりたくさんの種類を少しずつ楽しめて、とても良い朝食と感じました。こちらもお茶やご飯の追加にはスマホが活躍します。 総じて、とても居心地がよく、食事も楽しめる良い宿です。高級感はあまり無く、と言うより、先に書いたようにビジネスホテルの温泉宿版と言った感じです。最低限以上の従業員との接触は無く、中居さんも部屋に来ません。全体的にこじんまりとしていて、高級温泉旅館のたたずまいもありません。 しかしながら、とても合理化されていて、何ら不都合も感じず、必要にして十分のサービスを享受しました。1泊10万以上の宿に求めるような高級感が欲しい方は、それなりの宿にどうぞ。リーズナブルな金額で箱根を満喫したい方にはお勧めできます。 ※ソファにシミが有った点、お風呂に手すりが欲しい点は改善して欲しいです。 ※大浴場もありますが、本館にあるため別館客はいったん外に出なければなりません。