人生に一度の新婚旅行。コロナ禍でのびにのび、結局国内でいい宿を探して泊まることに決め、行き先ははじめての九州。かやうさぎは、雑誌、ホームページや口コミをみて、古い物が好きな私達にぴったりだと思い、2人で何枚も写真をみて隠れ倉のお部屋を選び、最終日に利用しました。 今、北海道に帰ってきて改めて、今まで泊まった宿の中で最悪だったなぁと思います。仕方のない要因や事情はあるのだろうと思います。それでも、「多忙な日常を離れ、昔ながらの和の空間でゆっくり暮らすように過ごしてほしい」「古き良きものに囲まれて、昔暮らしを愉しむ」というコンセプトをかがけているのに!楽しみにしていたのに!お金を払ったのに!と悔しく思います。 まず、コンセプト以前に、サービス業としてどうなのかいう部分が多々ありました。スタッフ一人一人の愛想はよいのかもしれない。アットホームなのだと言われれば、納得せざるを得ない?のですが。 今思えば、そもそも宿に着くまでに、工業地帯をぬけ、こんなところにあのホームページでみた宿があるのか?と不安な気持ちになりました。駐車場には人がおらず、フロントらしきものが見当たらず、車を降りて自分たちで荷物を持ちながら付近をうろうろしていると、物腰柔らかな女性が近づいてきて、スタッフなのかどうかすらわからず、突然私のキャリーを持ち運び、内風呂と露天風呂の説明がはじまり、チェックイン。どこがカウンターでどこに腰掛けていいのかもわからず立ち尽くすという所から始まりました。 そこから隠れ倉までは荷物を運んでくれました。お部屋の中の説明はしてくれましたが、スタッフがいなくなり説明のなかった扉を開ける時には、肝試しのような気持ちになりました(トイレの扉と外に続くただの扉、布団が入った扉でした)。古いものなのだろうなという骨董品類も写真とは違う配置で、統一感なく、なんというか、怖かったです。エアコンやスイッチの装飾は手作り感が満載、気になって落ち着きません。色々な顔のうさぎがいすぎてなんだか秘宝館や博物館の展示物の中に泊まらされているようで全く休まりませんでした。昔ながらの和の空間とは、こういうものなのでしょうか? 朝食の説明がなく、こちらから電話をしました。今思えばおかしな話です。サイン計画・灯りの配置も雑で道に迷ってしまいます。スタッフが外で一服する姿が見え隠れしていて、嫌な気持ちになりました。夕食なしのプランでしたので、外に食べにでましたが、宿に戻りたくないねと話していました。それでも最終日、疲れもありますしキャンセル料もかかるので、戻って内風呂に入ると水が出てこない。厚めのお湯につかって、布団に入ると、大雨の音なのか川の音なのかとにかく屋根にあたる水の音がうるさくて何度も目が覚めました。一階に布団をもって移動しました。間接照明がなく(あったのかもしれないけど説明がない)真っ白な光か真っ暗かで落ち着かない中、たたみの上で雑魚寝しました。ゲジゲジがいる畳の上でです。 ご飯の評価が高かったので、せめてもの期待で朝食会場へ向かいました。既に並べられたおかずの上に小さな虫がはっていました。美味しいものもありましたが、食べながら大雨警報や洪水警報(注意報?)のアナウンス、スタッフ同士のお話が耳に入ってきて、ゆっくり楽しめませんでした。アナウンスは、私達には聞きなれない内容ですし、熱海のニュースのすぐ後でしたので、不安に感じ、気象庁のホームページもチェックしながらスタッフに話しかけると「しょっちゅうですよ」「川もあるし近くにダムもあるので」と笑って返されました。スタッフには日常かもしれませんが、不安に思う私達によりそう一言はないのでしょうか。不安が伝わっていなかったとしたら、想像力が足りないのでしょうか。サービス業に期待しすぎでしょうか。旅行の最終日、一生に一度の思い出になるはずでしたが、正直お金を返してほしいほど、市街のビジネスホテルに泊まった方がマシでした。 温泉はよかったです。でもそれなら、他にもたくさんあるので、また行きたいとは思いませんでした。
とても良い
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