然別峡かんの温泉

福原山荘に行った際に足を延ばしました。以前の経営時より割高に感じて暫く足が遠のいていましたが、今は周辺の入浴料がかなり上がったので割安感があり、これらの泉質に入れることにお値打ち感があります。老朽化による改築で以前と比べて風情はなくなったものの、日帰り入浴には券売機を導入して合理化することで低料金を維持されていることに感謝ですね。

一年振りに再訪しました。宿泊棟の「イコロ・ボッカの湯」は、貴重な足元湧出の湯槽で、底の岩間から熱湯と共にあぶくが出ています。温泉棟の沢山の湯槽を愛でる気持ちは分かりますが、私の一番の再訪理由は、足元湧出の湯を心ゆくまで楽しみたいということでした。 再訪で気になったのは、全体的に湯槽の温度が下がったことです。少人数のスタッフで回しているので、湯槽を含めて清掃が行き届いていない印象も あります。　 部屋はベッドの寝心地が良く、静かで、よく寝むことができました。食事は相変わらず、こんなものだろうというレベルです。

鹿追町の大雪山国立公園内にあり、国有林に囲まれた一軒家の温泉です。町名のとおり、行き帰りの道路で3度、計5頭の鹿に遭遇しました。かなりの鹿の密度でしょうね。 温泉棟と宿泊棟(こもれび荘)からなり、宿泊棟は、鉄筋コンクリート造り3階建の比較的新しい建物で意外でした。一人旅でしたが、平均的なビジネスホテルのシングルベッドの部屋より居心地が良いと思いました。冷蔵庫、比較的大きな画面のテレビもあり、防音も確りして快適に過ごしました。食事も贅沢なものではありませんが、充分なものでした。オーナーは大樹町の方で、3社の経営者です。宿泊棟のフロントは日本語が堪能でフレンドリーな南アジア系の外国人でした。 こちらには13の源泉と11の湯船があり、泉質は、みなpH7前後のナトリウム-塩化物・炭酸水素塩温泉ですが、成分と温度が微妙に違っていて、肌触りや匂いの違いを楽しめます。 源泉から30m以内の源泉掛け流しですが、 宿泊棟にある「イコロ・ボッカの湯」だけは、貴重な足元湧出の湯船です。日帰り入浴は男女交互のため、宿泊すれば確実に入浴できます。この温泉の周辺に野湯がいくつもありますが、入浴できる温度で湯屋を建てられる地理的条件の温泉は、全国でも20〜30ヶ所と云われており、こちらはその一つです。

　何しろ13の源泉、11の湯槽と、それぞれが成分分析書の違う温泉は一泊では堪能しきれない、温泉好きに取ってはワンダーランドと言っても良い施設です。 　前回泊まったのが30年前なので、設備が更新されて快適感が増しているにも係わらず、浴槽、浴室の一部がその当時と殆ど変わっていなかったことに驚きました。 また、3月までのキャンペーン措置として、１泊２食付きで8000円は我々庶民に取っては嬉しい誤算でした