青い「山羊の角」――シェフシャウエン。

シェフシャウエン（Chefchaouen）は、スペイン語で「角」を意味し、ベルベル語では「山羊の角」を意味します。長い間スペインの植民地だったため、今でもこの地域ではスペイン語が広く使われています。旧市街の路地を歩くと、至る所でスペイン人観光客を見かけます。 シェフシャウエンに来る前は、モロッコの都市はどこも比較的汚いだろうと思っていましたが、予想外でした！初めて道端にゴミが見当たらない場所を目にしました。もちろん、後で気づいたのですが、中心部から離れるとやはりゴミだらけでした。 この小さな町の青い謎については様々な説明がありますが、実際の正しい理由はユダヤ人に関係しています。第二次世界大戦中、ヒトラーがユダヤ人に対して行った絶滅的な民族浄化から逃れるため、多くのユダヤ人がここにやって来ました。青はユダヤ教の色で、空と天国を表し、人々に聖なる純粋な精神状態を保たせると考えられています。ユダヤ人は物体を青く塗ることで神の加護を得られると信じていたため、彼らがここに避難してきた際に建物を青く塗り始めたのです。 1930年以降、シェフシャウエンの隅々まで青色が大規模に塗られ、シェフシャウエンは青い町として有名になりました。 面白いことに、私が持っている1999年のドイツ語版モロッコ旅行ガイドブックにはシェフシャウエンが掲載されていません。おそらくその頃はまだ無名だったのでしょう！ 私たちはここに1週間滞在しました。朝、気分が乗ると、ゆっくりと近くの朝市に野菜を買いに行きます。野菜を売っているのも買っているのも女性ばかりです。露に濡れた新鮮な緑の野菜が地面に無造作に並べられており、日本円で70〜80円ほどで一束買えます。旅行中に自炊することがますます好きになりました。経済的なだけでなく、思う存分食べられるからです。レストランに行くといつも似たような味で、野菜の量も種類も十分ではありません。モロッコの食文化は比較的あっさりしていて、塩はごく少量しか使わず、調理法は焼くか煮込むかのようです。男性たちは喫茶店に座ってお茶を飲みながら時間を過ごすのが好きで、お茶にはドライレモンリーフと新鮮なミントに砂糖を加えます。元々ミントの香りが好きだったのですが、地元の人々がミントを洗う習慣がないことに気づき、カップの底にいつも土の沈殿物が溜まっているのを見て吐き気を催すようになり、それ以来ミントティーを飲む勇気がなくなってしまいました！