トリップドットコムグループ、「中国のメーデー連休に旅行市場復興の兆し」とレポート ~「スマート観光」の新しい取り組みが広がる

世界最大級のオンライン旅行会社Trip.com Group Limited(CEO:孫潔、本社:中国・上海、以下「Trip.comグループ」)は、4月23日、中国市場を対象とした「2020年中国メーデー観光トレンドレポート」を発表しました。メーデー期間(5月1日~5日)における旅行商品の予約数は大幅増加。中国国内旅行が増加する傾向が明らかになりました。

旅行市場復興の兆し:メーデー連休の旅行商品販売が急増

中国においては、新型コロナウィルスの流行に伴う移動規制が徐々に緩和されたことに伴い、5月1日から5日までのメーデー5連休は、観光産業の復興に向けた大きな節目となる見込みです。

「2020年中国メーデー観光トレンドレポート」によると、今年のメーデー連休は、先に中国アウトバウンドツーリズム研究所(COTRI)が発表した4月上旬の清明節休暇における旅行関連商品の購買人数の2倍となることが予測されています。このため、メーデー連休は、清明節休暇を上回る今年最初の旅行ピークとなる見込みです。
*COTRIによると、今年の清明節休暇ではのべ4,300万人超の旅行商品の購買があり、82億人民元(約1,244億円)の売り上げをもたらしたと推計しています。

「2020年中国メーデー観光トレンドレポート」では、弊社の宿泊施設の予約状況をベースに、来るメーデー連休においてもっとも人気の渡航先は三亜、上海、麗江、安吉、南京、徳清、杭州、蘇州と予測しています。

旅行市場の消費動向:少人数、短期間、レンタカー利用、若者がメインのトレンド

同レポートは、新たな旅行のあり方のトレンドを示しています。多くの人数が集まること、また人の移動に対する制限を受け、人気の観光地では、新しい予約システムを導入し、受け入れの観光客数について最大許容量の30%未満に抑えています。また、旅行者の関心は州をまたぐ旅行や海外旅行から、地域密着型の観光へとシフトしています。

Trip.comグループの旅行予約プラットフォームでは、少人数(3~6名)、短期間(3日間及び4日間)、レンタカーとツアーガイドを使ったローカルグループツアーの予約数が急増しています。今年はレンタカーが人気の移動手段となっており、プライバシー、清潔さ、車を使った移動の自由度の高さから、予約数は2019年の予約数の70%に回復しています。今年は地元のツアーガイドの人気が高く、予約数は前月比で3倍に増加、オンラインセレブリティ(オンラインの有名人)によるツアーガイドについては、メーデー休暇期間中は既に完売となっています。

10代から20代の若年層の旅行者がメーデー休暇の原動力となっており、期間中の総予約数の57%を占めています。オンラインライブ放送や事前販売割引など、革新的でインタラクティブな若年層向けキャンペーンによるマーケティング手法がこの層の集客要因となっています。キャンペーンに参加した宿泊施設の予約数は前月比277%増となりました。Trip.com グループ会長の梁建章(ジェームス・リャン)は、4月中に湖州市、広州市、深セン市、江蘇省でのキャンペーンの生放送に出演し、各番組の出演時において、1 時間以内に 1,000 万人民元(約 140 万米ドル)を超える取引量を記録しました。

湖州市からオンラインライブ放送を行うジェームス・リャン会長。割引価格をリアルタイムで予約案内。

最高級ホテルからオンラインライブ放送。「憧れのホテルに泊まろう」キャンペーンを紹介するジェームス・リャン会長

旅行業界の新トレンド:新しいインフラによる“スマート観光地”の推進が加速

レポートでは、消費者の旅行に対する安全、健康への関心の高まりに応えていくことで、旅行業界のさらなるイノベーションを促すとしています。

Trip.comグループは、お客様に安全で信頼できる宿泊施設をご提供するための取り組み “ヘルス・メンテナンス・アライアンス”を行っています。加盟するホテルでは毎日の消毒を行い、従業員は毎日体温測定を実施するほか、ゲストの体温確認、消毒液を整備するなどしています。一定の基準を満たした宿泊施設に特別のマークを表示しています。

さらにTrip.comグループは、中国の経済・貿易団体と連携し、オンライン宿泊プラットフォームホテルにおける予約サービスの団体基準をつくるとともに、“スマート観光地”を提唱しています。観光施設における、オンラインでのチケットの実名購入サポート、スマートゲートを利用した顔認識やAI体温測定、時間を分けた入園・入館によるピークカットの実現など、このような時期に即した新しい技術によるソリューションを提供しています。旅行業界全体として、新しいインフラを全面的に推進するための取り組みを加速化させています。

今後の観光業界の取り組み:イノベーションをいっそう進めることを弊社会長が表明

「パンデミックは私たちすべてに多大なる困難をもたらしました。」と、Trip.comグループ会長の梁建章(ジェームス・リャン)は述べています。「しかし、旅行は回復力が強く、かつ重要な産業です。中国国内でパンデミックが収束し、規制が緩和されるに伴い、新しい、革新的な観光形態へのシフトが、来たる休暇時期に向けて有望な成長をけん引しており、近い将来この旅行産業が新たな高みに到達することを示唆しています。」