
▲ 9月の東京、夏の終わりへの期待を胸に、海岸線に沿って北へと進む。車窓からは街並みが次第に遠ざかり、代わりに広がる空、潮風の香り、そしてひっそりと咲き誇る花畑が目に入る。先には、秋の夜を彩る花火の宴が待ち受けている。


▲ 茨城海浜公園 夏の終わりの園内は、真夏の賑やかさが少し減り、静かで優しい美しさが増しています。海風が広大な花畑を吹き抜け、色とりどりの花々が陽光に照らされて広がる様子は、まるで偶然できた油絵のようです。花の間の小道を散策するのも、芝生の上でひと休みするのも、時間の流れがゆっくりと感じられ、この穏やかなひとときを留めておきたい気持ちにさせてくれます。


▲ 鬼怒川焔火 夕暮れ時、涼しい風に水の気配が混じり、川岸には灯りが次々とともる。花火は川面から打ち上げられ、澄み切った秋の夜空に咲き誇る——星々が降り注ぐようなものもあれば、花びらが舞い散るようなものもあり、一つ一つの炸裂音が、この季節に刻まれるロマンチックな一節となる。

▲ 花火の残光と川面のきらめきの中、東京へと帰路につく。車窓から遠ざかる夜の闇、花畑の色彩と花火の光の影は、心の中に長く流れ続け、夏の終わりの優しい記憶となる。
