マッターホルンの裏側で —— ヴァレー州の木造り居酒屋で観るワールドカップ、アエ(Ayer) 。
ツェルマットの人混みは避けましょう。車やポストバスでヴァル・デラン(Val d'Hérens)の奥深く、マッターホルンの影にひっそりと佇む、陽光で飴色に焼けたカラマツ造りの村、アエ(Ayer)/ サン・ジャン(Saint-Jean)へ。ここにはネオン輝くスポーツバーはありません。あるのは、オーベルジュ・ド・ラ・ダン・ブランシュ(Auberge de la Dent-Blanche / レ・ゾデールから車で5分)のような家族経営の山小屋や、アエ村内にある素朴な居酒屋(シュトゥーベ)だけ。スイス戦や主要な決勝トーナメントの際には、地元の人々が壁掛けテレビのチャンネルを「RTS 2」や「SRF zwei」に合わせて盛り上がります。
ラクレットやクルト・オ・フロマージュ(チーズトースト)を注文し、冷えたヴァレーの地ビール(フェルトシュレスヒェンやヒュルリマン)やヴァン・デュ・グラシエ(氷河のワイン)を片手に、ハイカーや農作業を終えた農家の人々に混じって席に腰を下ろしましょう。村のバーでは大きな試合しか放送されないため、早めに店主にテレビをつけるようにお願いするのがコツです。スイス代表のグループリーグや決勝トーナメントの日は、19:30までに席の確保を。店内はこぢんまりとしていて、和気あいあいとした雰囲気に包まれます。
アクセス:シオン(Sion)駅からポストバス208番に乗り、「Ayer, village」で下車(約40分)。最終バスは20:00頃に出発するため、宿泊が必要です。標高1,400mの夜は冷え込むので、ジャケットをお忘れなく。試合終了のホイッスルが鳴った後、暗い小道に出ると——そこには静寂、満天の星、そして頭上でほのかに光るダン・ブランシュ(Dent Blanche)が待っています。これぞ、アルプスのサッカー観戦です。
🧀🇨🇭