マイナーなトルコ｜世界で最初の教会はどこにあるのでしょうか？

ガズィアンテプから南西方向に車で3時間、アンタキヤ（Antakya）という小さな街があります。そう、アンタルヤでもラタキアでもありません。少し言いにくいですが、前者はトルコの有名な地中海の大都市で、後者はシリアの有名な地中海の大都市です。 では、アンタキヤに初めて来たときの感想はどうでしょうか？ 一言で言うと、ひどい！2023年のトルコ大地震の震源地として、この小さな街は本当にがれきの山と化しました。この荒廃ぶりは、イラクのモスルやシリアのアレッポが来ても敬意を表さざるを得ないレベルです。 ①遠くからこの古い街を眺めると、山と水に囲まれた美しい風景で、絶対に素晴らしい場所だと思うでしょう【図1-2】； ②しかし、風と砂を浴びながら古い街を歩いてみると、ほとんどの建物が危険な家屋や廃墟で、住むことができず、一階の店舗だけがかろうじて営業を続けています。豪邸、モスク、教会も例外ではありません【図3-6】； ③さらにバスターミナルの新しい街区に行くと、見た目は新しく建てられた住宅のようですが、実際には耐荷重壁が全体的に亀裂が入っており、中はガラガラで、まるでゴーストタウンのようです【図7】； ④もしもうっかり市内を周回するバスに乗ってしまったら、地震後の難民キャンプを見ることができるでしょう。そこにはカラフルで数キロにわたって続くコンテナハウスがあります【図8】。 本題に戻りましょう。世界で最初のキリスト教会はアンタキヤにあり、「聖ピエール教会（Church of St Pierre）」と呼ばれています： 1.公元40年に建てられ、ここに亡命してきた聖ピエール（12使徒の一人）によって建てられました。そのため、聖ピエールはカトリック教会の初代教皇とされています。（もちろん、ヨルダンも彼らの聖ジョージ教会が世界で最も古い教会だと主張していますが、これは意見の相違を認め合うしかありません。） 2.教会の始祖であり、岩窟教会であるため、規模は必然的に大きくはないでしょう。そのため、教会内にはいくつかのシンプルなモザイクの床や岩窟の水たまり、後世の人々が模倣した聖棺以外には、ほとんど見るものがありません【図9-11】。 3.世界遺産の暫定リストに登録されており、入場料は8ユーロです。5分間の見学で、全行程にセキュリティスタッフが付き添います。そのコストパフォーマンスの低さは、私がこれまで訪れたすべての観光地の中で最低で、名実ともにその名にふさわしいものです。 4.しかし、一つ認めなければならないのは、同じ大地震でも、山の上の2000年前の手作りの教会は無傷で、山の下の現代の建築は全滅してしまったというのは、少し皮肉なことです。 5.最後にもう一つ付け加えると、教会の山の小道を10分ほど登ると、「地獄の船頭カロン（Cehennem Kayıkçısı）」という有名な古代の彫像があります【図12-13】。山の後ろには多くの崖の洞窟や古代の城壁（Demir Kapı）があります【図14】。体力があれば、技術があれば、ぜひ登ってみる価値がありますが、ここでは詳しくは語りません。