蒙自・碧色寨駅——フランス風情あふれる小さな駅

滇越鉄道歴史文化公園の駐車場に車を停め、園内シャトルバスに乗って文化公園の中心部である碧色寨駅へ向かいます。シャトルバスが山道を蛇行して進むと、驚くべきことに、100年以上の歴史を持つこの駅は平地ではなく、山の上に建てられていることがわかります。 碧色寨駅は清の宣統元年（西暦1909年）に建設が始まり、現在まで115年の歴史があります。当時、滇越鉄道の線路がここまで敷設され、駅が建設されました。最初は壁虱寨駅と名付けられましたが、後に山に寄り添い水に面した美しい景色から、より詩的な「碧色寨」という名前に変更されました。1910年に滇越鉄道が全線開通すると、碧色寨駅は滇越鉄道の中核的な拠点となり、中国最古の駅の一つとなりました。 1921年、中国初の民営鉄道であり、完全に中国人自身が資金を調達し建設・運営した鉄道である個碧石鉄道が碧色寨に接続され、ここは雲南省の非常に重要な鉄路の要衝となり、かつてない繁栄を誇りました。 その後、歴史の進展とともに、滇越鉄道の古い路線は徐々により高速の新線に取って代わられ、碧色寨駅は次第に運営の舞台から退き、歴史の影となりました。 数年前、映画『芳華』のロケ地として碧色寨駅が再び人々の注目を集め、さらに人々の歴史に対する認識が深まるにつれ、碧色寨駅を中心とした滇越鉄道歴史文化公園の建設が始まりました。 現在の碧色寨駅には、当時の駅舎、線路、兵舎、会社の建物などが完全に保存されており、さらには中国最古のクレーコートのテニスコートまであります。これらはすべて当時の滇越鉄道会社のフランス人が残したものです。ここを歩くと、まるで20世紀初頭にタイムスリップしたかのような感覚や、フランス南部に来たかのような錯覚を覚えます。この時空を超えたような体験が、碧色寨を雲南省の最新の人気スポットにしています。