陕西乾県懿德太子墓

懿德太子墓は唐の中宗李显の長男、懿德太子李重润と太子妃裴氏の合葬墓であり、唐の高宗乾陵の陪葬墓の一つです。唐の神龍二年四月二十三日（706年6月8日）、唐の中宗李显は懿德太子李重润と太子妃裴氏を「号墓を陵とする」制度で乾陵の側に合葬しました。現在の発掘により、懿德太子墓は全長100.8メートルで、墓道、6つの過洞、7つの天井、8つの小龕、前甬道、後甬道、前墓室、後墓室の八部分から成り立っています。随葬品は豊富で、出土した各種の文物は1000余件に上り、壁画は近く400平方メートルに及びます。これらの壁画は初唐から盛唐にかけての代表的な画派の傑作と言え、唐代の絵画真品の中では非常に珍しいものです。1961年3月4日、懿德太子墓を含む乾陵は中華人民共和国国務院により第一批全国重点文物保護単位に指定されました。