秋風楼は私が今まで見た中で最も美しい建物です

秋風楼を初めて見たときの感想をどう表現すればいいのでしょうか？言葉にできないほど美しいとしか言いようがありません。本当に長い時間見ていましたが、立ち去りがたく、楼に登れる人が羨ましくてたまりませんでした！ 「秋風が吹き白雲が飛び、草木は枯れ落ち雁は南へ帰る。蘭は美しく菊は香り高く、美しい人を忘れられない。楼船に乗って汾河を渡り、流れの真ん中で白い波を起こす。簫や太鼓が鳴り響き、舟歌を歌い、喜びは極まり哀しみは深い。若い時はいつまでも続くものではないのに、老いにはどうすることもできない。」漢の武帝は、唯一の秋の后土祭の後、汾河で舟遊びをし、群臣との宴の最中に有名な『秋風辞』を書きました。おそらく秋風が吹き荒れると人の悲しみを誘いやすいのでしょう。人々から尊敬されていた漢の武帝でさえ、人生のはかなさ、後悔を嘆かずにはいられませんでした。しかし、帝王の後悔は一般の人よりも重みがあります。秋風楼は『秋風辞』の二つの碑を保存するために建てられました。 秋風楼は万栄后土祠の最後の建築物です。創建年代は不明ですが、明代の文献に初めてその痕跡が見られ、現存する遺構は清代に移築されたものと思われます。高さ32.6メートル、明三暗五、十字歇山頂で、遠くから見ると造型は奇抜で複雑でありながら、非常に均整のとれた美しさがあり、色彩の組み合わせも珍しく、正直なところ、この古風で力強い質感が清代の再建作品だとは信じがたいです。 名前から建物まで、漢の武帝との関わりが切っても切れません。28本の吊り柱は漢の武帝の雲台28将を、36の挑角は隋末の瓦崗寨36兄弟を、108の琉璃武将は梁山の108好漢を表しています。 飛雲楼と同じように、4本の通天柱が屋上までまっすぐ伸び、32本の木柱で構成された碁盤の目とともに建物を支えています。また、変化に富んだ斗拱も同様にありますが、飛雲楼の雄大さとは異なり、秋風楼の反り上がった軒はより軽やかで、風に支えられて空中に舞い上がっているかのようです。そして、屋上の候風鳥は風に吹かれて動き、秋風楼にぴったりです。もしこの時、ちょうど雁が南に飛んでいたら、どんなに素晴らしい光景でしょう！