烟台蓬莱阁

蓬莱阁は、山東省烟台市蓬莱区の丹崖山の上に位置し、北宋の嘉祐6年（1061年）に建設され、歴代で何度も修復され、再建されることなく、今でも北宋の原貌を保っています。「八仙が海を渡る」の伝説と「海市蜃楼」の奇景で四海に名高く、「蓬莱十大景」のうち8つの景色が蓬莱阁にあり、古来、「人間仙境」の美名があり、湖南の岳陽楼、江西の滕王阁、湖北の黄鶴楼とともに「中国四大名楼」と称され、「中国十大歴史文化名楼」の一つで、「江北第一阁」と世に呼ばれています。 蓬莱阁は、白雲宮三清殿、呂祖殿、蘇公祠、天后宮、龍王宮、蓬莱阁主体建築、弥陀寺など、いくつかの異なる祠堂、楼閣、亭坊からなる建築体で、総称して蓬莱阁と呼ばれています。唐の貞観年間には、漁民が丹崖山の頂上に広徳王廟を建て、僧侶が山の南麓に弥陀寺を建てました。開元年間には、道士が広徳王廟の東に三清殿を建てました。北宋の嘉祐6年には、登州の知州である朱處約が広徳王廟を偏西の場所に移して龍王宮を再建し、広徳王廟の旧址に蓬莱阁を建て始めました。「蓬莱阁記」によれば、阁を建てる目的は「州の人々が観光する場所にするため」であり、阁の前に碑を立てました。元豊8年には、蘇軾が登州の軍州事を知り、蓬莱阁に登り、「望海」、「海市詩」、「北海十二石記」などの詩文を作り、石に刻んで記念しました。元符元年には、登州の知州である張万憲が蓬莱阁の南に蘇公祠を建てました。宣和4年には、蓬莱阁の西南に灵祥廟（天后宮）を建て、48間あり、海神灵惠を祀りました。 清の光緒21年（1895年）1月18日、日本の艦船が蓬莱阁を砲撃し、阁の北壁外の「海不揚波」の刻石に弾が当たり、「不」の字が損傷し、今でも傷跡が見られます。蓬莱阁の西部には、「避風亭」という建築物があり、元々は海市亭の場所で、亭の前には短い堡が絶壁に築かれています。大風が海面から吹き付け、絶壁を上って亭の檐の上を吹き抜けます。亭には南窓がなく、ちょうど風の死角になっているため、風を避ける効果があります。亭の内壁には25個の刻石が埋め込まれており、その中には明代の袁可立が海市詩を観察し、董其昌が代筆し、温如玉が刻石したものがあり、三絶と称されています。卧碑亭は阁の東隣に位置し、亭の中に蘇軾の「海市詩」、「書吴道子画後」の横幅碑刻があることから名付けられました。蘇公祠は卧碑亭の東隣に位置し、亭の額は著名な書道家の舒同が書いたものです。清代の塩政碑記には、「宋の時代、蘇文忠公が任について5日で塩の書を上げ、民の休息を図り、土人が今でも祀っている。これは文章で祀るのではなく、実際の治績で祀るのだ」と記録されています。祠の中には蘇軾の肖像刻石の拓本があり、内外の壁には歴代の刻石が20余方埋め込まれています。その中には蘇軾の「海市詩」、「望海」、「觀海」の手跡と清代の書道家翁方纲が临んだ「海市詩」の楷書刻石があります。宾日楼も望日楼とも呼ばれ、蘇公祠の東隣に位置し、八角十六柱の二層の煉瓦木造の楼閣式建築です。楼内には木製の階段が螺旋状に上がっており、二層目には周囲に円窓が八つ開いており、八方向の景色を観賞し、八方からの風を受けることができます。これは海上の日の出を観賞する場所で、「日出扶桑」の景色があります。普照楼も灯楼とも呼ばれ、阁の東北角に位置し、昔は夜間の船舶の航行を導くための標灯でした。觀澜亭は呂祖殿の東庑の南端に位置し、旧名は「望海亭」で、栏に寄りかかって海を眺めると、一望無際で、「觀澜亭」と名付けられました。そこからは水城の全景と海岸線の景色を眺めることができます。 蓬莱阁には、歴代の碑刻、匾額が200余方あり、主に鉄保の「蓬莱阁」の字匾、蘇軾の卧碑、蘇帖の刻石、陳抟の「福」と「寿」の字碑、呂洞賓の「寿」の字碑、施闰章の「觀海市」の詩の手跡の刻石、「觀海」の刻石、阮元の「三台石」の刻石、孔繼涑の詩文の刻石、宋慶の「篪」の字碑、馮玉祥の「碧海丹心」の刻石、「蓬莱十大景」の刻石、漢墓門の刻石などがあります。今回の時間は比較的短く、私たちは振揚門から入り、主に蓬莱阁の古建築、蓬莱水城の周辺、そして古船博物館を歩きました。他の場所は行っていませんが、田横山につながる索道も改造とアップグレードの最中だと言われています。景区内では、二匹ののんびりとした猫にも出会いました。とてもゆったりとした生活を送っているようでした。