竹で造られたホテル-江西省の雲孚里雲宿温泉ホテル。

雲孚里雲宿温泉ホテルは宜春市の洪江町にあり、市街地から約30kmの距離にあり、明月山景区、仰山禅寺に背を向け、山々に囲まれています。敷地面積は11377.78平方メートルで、北向きの小さな山の窪地にあり、ラッパ型の開口部があり、典型的な南方の丘陵地形で、三方を山に囲まれ、密集した竹林に覆われています。北側は洪水対策の市道と公共の湿地公園に隣接しており、開口部と展示面の唯一の方向です。敷地内部は南が高く北が低く、最大高低差は40mで、地形は急峻で、平均斜度は約27.1%です。 地形条件、景観価値、交通の利便性などを十分に解釈した上で、3つの機能区分を設定しました。受付、レストランなどの公共施設は北側の道路沿いの中腹に配置し、上下の動線をつなぐ屋外プールエリアは中心の急斜面に配置し、南側の高台には個人的なリゾート感覚を重視したホテルの客室が点在しています。全体として北から南に向かって公共から個人的、大空間から小規模へと変化しています。山地での建築は都市プロジェクトとは異なり、現場の変化に呼応する必要があります。地形に沿って建設することがホテルエリアの設計原則です。地下階の架空、立体交通などの手段で地形の変化に対応し、土壁などの質素な素材を使って周辺の自然景色に溶け込んでいます。 屋根には深灰色のセメント瓦を使用し、雨に濡れた跡のような粗い溝を模しています。わずかに出っ張った軒は、建築構造のみで前後の収口を実現し、装飾部品は一切使用していません。これにより建設コストを抑えています。土壁の手法については、効果、耐久性、施工の難易度、経済性を比較した上で、最終的に土壁塗料を選択しました。自然な肌理と施工の制御性のバランスを取るため、設計者は寸法を制御するための複数のウォール図面を提供し、最終的な肌理を確認するために何度も壁に塗り重ねて比較しました。さらに、このプロジェクトでは高透過性ガラスや金属などの現代的で精緻な素材も使用し、質素な量感の中に埋め込むことで、建築をより"軽く"し、拙さの中に巧みさを見せています。