Nakaya Residenceのおすすめ観光スポット 2024(4月更新)
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賀名生のおすすめ観光スポット 2024(4月更新)
【賀名生の里】(奈良県五條市 旧国名:大和)<深山に囲われたもう一つの都 裏面史と文学を結節して不変の魅力を湛えます
14世紀前半に興ったいわゆる“南朝”といえば、京都の“北朝”に対して大和国(やまと 現在の奈良県)吉野に行宮を営んだことは有名です。しかし吉野は1348年に北朝軍のため陥落しており、以降南朝は吉野西麓の賀名生(あのう)を中心に朝威を張りました。賀名生は大峯の幽深な山谷を北に伝う、丹生川(にうかわ)の畔に位置し、実際に現地を訪れると、仮にもこの谷あいに一つの朝廷が存在した(しかも、1351年に北朝が南朝へ一時的に降った際、賀名生は名目上日本唯一の都となっている)ことがにわかには信じがたい静穏な小村です。一方で、地域を縦貫する道(国道168号線)の交通量は思いのほか多く、また吉野山や五條へ通じる古の尾根道も残ることから、守りに易く、進退も自在な要所であった事実も窺えます。
そもそも賀名生の地は、高野山と吉野を結ぶ峰の中継に位置することから、後醍醐天皇(ごだいごてんのう 1288〜1339)が吉野へ入る前にも、この地を一時的に拠点とするなど“山上交通”の要衝でした。賀名生には土豪の堀氏が根づき、南朝累代の天皇を献身的に支えます。そのため南朝は大勢において北朝の攻勢にさらされながら、山水の険と尊王の人心を恃んで粘り強い抵抗を続けました。その甲斐もあり、1352年には北朝の内訌を衝いて京都へ進軍。北朝の光厳上皇(こうごんじょうこう 1313~1364)ら3人の上皇を賀名生へ拉致するなど、その士気は高揚しました。南朝は1392年に北朝と合一され、ついに賀名生でその旌旗を降ろしますが、この後も南朝再興を期したいわゆる“後南朝”(室町時代を通じて断続的に出現した、南朝の後裔を称する勢力)の蠢動の舞台となるなど、南朝のもたらした陰影は賀名生の風土に浸潤しました。
今日でもその影響は大きく、“賀名生の里歴史民俗資料館”では南朝の遺品や伝承の数々が展示、解説されています。資料館の裏手の山腹には、南朝の実質的な指導者であった北畠親房(きたばたけ ちかふさ 1293~1354 当代随一の学者でもあり南朝の正統性を説いた『神皇正統記』を著したことで有名)の墓所も存在。さらに堀氏の屋敷も現存しており、深い陰影を纏う豪壮な茅葺屋根と、幕末に天誅組(てんちゅうぐみ 尊王攘夷の先駆けとして1863年に挙兵した浪士の集団。大和国内を転戦したが幕軍に討伐された)の遺した“皇居”の扁額が印象的。2019年からは“賀名生旧皇居 KANAU”の名で宿泊施設、レストランとしても営業しており、観光客でも気軽に訪れることができます。館内では、数百年に渡って貴重な文物を受け継いできた堀氏の歴史や、住宅の建築史的価値を実感しながら、地産の食材を用いたイタリアンを味わうことができ、この奇妙な調和がさまざまな想念をかき立てるというもの。
そうした想像に耽っていて思い出したのは、『太平記』巻三十九の一場面。それはまさに賀名生を舞台としたもので、個人的に、日本のあらゆる古典文学の中でも特に印象深い一節です。時は南朝2代の後村上天皇(ごむらかみてんのう 1328~1368)の治世、山間に厳しい冬の寒さが立ち込めるなか、一人の僧がわずかな供と賀名生の御所を訪れます。信じがたいことに、その僧こそは北朝の光厳上皇がなりを変じた姿で、数年前に賀名生での監禁生活を解かれ京都に戻った後、諸国行脚の旅に出ていたのでした。上皇は仇敵である後村上天皇と対面し、一夜を語らいます。その述懐するところでは、若年に鎌倉幕府滅亡の戦に巻き込まれてから、休むところなく血みどろの争いに担がれたが、世の中とはなんと憂きものだろうかと悟り、仏の道に仕え自然の万象を友にしたいと願ったのだと。かつては日本を二分する争乱の主役だった上皇が、澄み切った心事で語る姿に、後村上天皇や南朝の諸卿は涙しました。やがて上皇は雪の降り残る山道に草鞋を踏みしめ、いずこへか去っていきました。後村上天皇はその姿を自ら見送り、永遠の別れを偲んだというものです。
想えば、両朝の天皇は確固として相容れぬ主義の象徴でありながら、実際には武士や公卿の政争に擁されただけで、終わりの見えぬ戦乱の渦中に悲壮な徒労感を以て通じていたのかもしれません。あまりに劇的なこの両朝の旗頭の対面は、多分に創作的でありながら臨場感を以て人々の心に訴えるもので、賀名生という土地に玄妙な魅力を醸しています。
ひとり旅おすすめ度:★★★★★(心ゆくまで観光できる。ほぼ貸切!)
探訪日:10月第1週土曜日12時ごろ
アクセス:五条ICから車で20分ほど
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ひまわりのおすすめ観光スポット 2024(4月更新)
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