【盆踊り】盆踊りの由来·歴史は?各地情報を詳しく解説!西馬音内盆踊り・東京盆踊り· 徳島阿波踊りの楽しみ方も網羅
目次
- 盆踊り | 盆踊りの起源は?
- 盆踊り | 盆踊りの流変って?歴史を見てみよう
- 盆踊り | お盆期間
- 盆踊り | 日本各地の盆踊りの特色
- 盆踊り | 東京オリンピックでも披露された!西馬音内盆踊り
- 盆踊り | 徳島阿波踊り
- 盆踊り | 東京高円寺阿波踊り
- 盆踊り | その他の地域の盆踊り
- 盆踊り | 盆踊りの踊り方
- 盆踊り | 参加前に知っておきたいこと
- 盆踊り | 服装
- 盆踊り | マナー
- 盆踊り | 祭りの流れ
- 盆踊り | 盆踊りの楽しみ方
- 盆踊り | 現代の盆踊り
- 盆踊り | 2025年日本の盆踊りのおすすめ
- 盆踊り | 東京の盆踊り
- 盆踊り | 大阪の盆踊り
- 盆踊り | 京都の盆踊り
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お盆の風物詩「盆踊り」は、祖先の霊を迎え送る伝統行事から発展した日本独自の文化です。西馬音内盆踊り、徳島の阿波踊りや東京高円寺阿波踊りなど、地域ごとに個性豊かなスタイルがあり、浴衣姿で踊る楽しさは格別!この記事では盆踊りの歴史·由来·楽しみ方から参加前に知っておきたいこと、おすすめ祭典まで、お盆の時期にぴったりの情報をたっぷりご紹介します。

(写真:ヒューマンアカデミー日本語学校)

(写真:ヒューマンアカデミー日本語学校)

(写真:pexels.com)
夏の夜風に揺れる提灯の明かり、太鼓の響きに合わせて踊る人々の輪――盆踊りは単なる娯楽以上の深い意味を持っています。
盆踊りのルーツは仏教の「踊り念仏」に遡ると言われています。平安時代、空也上人が始めたとされる踊り念仏は、鎌倉時代に一遍上人によって全国に広められました。これは踊りながら念仏を唱えることで煩悩を払い、仏と一体になることを目指した修行でした。
やがてこれが盂蘭盆会(うらぼんえ)と結びつき、お盆に帰ってくる祖先の霊を慰め、送り出すための行事へと発展。多くの地域で15日の晩に盆踊りをし、16日に精霊送りをするのはこのためです。
興味深いのは、盆踊りが「鎮魂」と「再生」という二つの側面を持っている点です。足で大地を踏みしめる動作には霊を鎮める意味が、輪になって踊る形式には生命の循環を表す意味が込められています。まさに、日本の伝統的な死生観が形になった文化と言えるでしょう。

(写真:pexels.com)
盆踊りは『室町時代』に始まったという説があります。
室町時代には「風流踊り」として華やかに発展。派手な衣装をまとった人々が鬼や天人の扮装で街を練り歩きました。織田信長もこの風流踊りに参加した記録が残っています。
江戸時代にはより庶民的な娯楽として親しまれ、若い男女の出会いの場としても重要な役割を果たします。当時は「夜這い」の習慣と結びつき、性的な出会いの場としての側面もありました。
しかし明治時代には「風紀を乱す」として警察に禁止されるなど、苦難の時期も。文明開化の波に押され、一時は衰退の危機に瀕しました。
大正時代に入ると「民芸運動」の高まりとともに再評価され、昭和初期には「東京音頭」などの新しい楽曲が登場。レコードの普及も相まって全国的に大流行しました。
戦後は宗教的な色彩が薄れ、地域の祭りとして楽しまれるように。現在では伝統を守りつつ、DJを取り入れた新しいスタイルの盆踊りも登場するなど、常に進化を続けています。
2025年のお盆期間は、伝統的に8月13日から16日までの4日間とされています。これは「迎え火」「中日」「送り火」という仏教のしきたりに基づいた日程です。
- 8月13日:迎え火(先祖の霊を迎える日)
- 8月14-15日:中日(先祖と過ごす日)
- 8月16日:送り火(先祖の霊を送る日)
多くの地域で盆踊りは13日から15日にかけて開催されますが、東京など一部の地域では7月にお盆行事を行う「旧盆」を採用しているところもあります。

(写真:東京盆踊りの会)
日本全国には実に400種類以上の盆踊りがあると言われ、地域ごとに個性豊かなスタイルが発展してきました。ここでは特に有名な4つのスタイルを紹介してみましょう。

(写真:西馬音内盆踊り総合案内)
開催日:8月16日~18日
東京オリンピックの国際的な舞台でその魅力を世界に発信した西馬音内盆踊りは、秋田県羽後町に伝わる約700年前からの伝統芸能です。国の重要無形民俗文化財に指定されるだけでなく、2022年には「風流踊」の一員としてユネスコ無形文化遺産にも登録され、その価値が国内外で認められています。
この盆踊りは、「音頭」の優雅な振りと「がんけ」の力強いリズムが特徴で、編み笠や彦三頭巾で顔を隠した踊り手たちが、寄せ太鼓や笛の伴奏に合わせて舞う姿は神秘的な雰囲気を醸し出します。端縫い衣装の艶やかな色彩が篝火に映える様子は、見る人に強い印象を与えます。
開催情報は以下の通りです:
開催日: 8月12日~15日
「踊る阿呆に見る阿呆、同じ阿呆なら踊らにゃ損々」の掛け声で知られる徳島の阿波踊りは、1586年(天正14年)に始まったとされ、400年以上の歴史を誇ります。
特徴はなんと言ってもそのエネルギッシュな踊り方。男性は「男踊り」で力強く、女性は「女踊り」で優雅に、それぞれ独特のスタイルがあります。基本のステップは「二拍子」で、右手右足、左手左足を同時に出す「ぞめき」と呼ばれるリズムが特徴です。
徳島市では毎年8月12日から15日まで「阿波踊り」が開催され、約130万人の観光客が訪れます。市内には「阿波おどり会館」もあり、一年中阿波踊りを体験できるのも魅力です。
開催日: 8月23日・8月24日
東京で最も熱い夏祭りと言えば、高円寺阿波踊りでしょう。徳島の阿波踊りをモデルに1957年に始まったこの祭りは、現在では1万2000人以上の踊り手が参加する大規模なイベントに成長しました。
最大の特徴は「連」と呼ばれるチームごとに個性豊かな衣装と踊りを披露すること。各連は独自のテーマやストーリーを持ち、審査員によって「最優秀連」が選ばれます。毎年8月の最終週末に行われ、約120万人の観客で賑わいます。
都心で本格的な阿波踊りを楽しめる貴重な機会で、JR高円寺駅周辺の商店街が会場となります。
郡上おどり
開催日: 7月12日〜9月6日
岐阜県郡上市の「郡上おどり」は7月中旬から9月上旬まで33夜連続で行われる日本一長い盆踊り。江戸時代から続き、「徹夜踊り」として知られています。4つの基本パターンがあり、夜が更けるにつれてテンポが速くなるのが特徴です。
エイサー
開催日:9月12日~14日
沖縄の「エイサー」は太鼓を打ち鳴らしながら踊る勇壮なスタイル。旧盆の16日に行われ、祖先の霊を送る「ウークイ(御送り)」の意味合いが強いです。
その他、東北地方の「さんさ踊り」や富山県の「おわら風の盆」など、日本各地に個性豊かな盆踊りが存在します。旅行の際は、その土地ならではの盆踊りを体験してみてはいかがでしょうか。

(写真:東京盆踊りの会)
【日本古来の踊り方と江戸の踊り方】
日本の伝統的な舞踊は元々奉納舞踊でしたが、江戸時代に娯楽性(装飾)の強い舞台舞踊として歌舞伎や日本舞踊などの商用芸が流行り、時代が下るにつれ、差別化のための装飾が強くなっていきました。
※ 舞踊だけではなく、日本藝能において江戸時代は封建的風習が極めて強く他の時代と系統が異なるため「日本文化」と「江戸文化」は区別します。日本舞踊の上手いところは「江戸舞踊」ではなく「日本舞踊」と言う名称を使ったことです。
【基本の姿勢】
- まず胸を張って、みぞおちに紐がついていて、斜め上に引っ張られるようにします
- 次に重心を落とし「丹田(おへその下の辺り)」で上半身を支えます
【盆踊りの基本動作】
- 踊りの基本は書道と同じです
- 手首は力を入れず固定し腕を動かします
- スーと均等に伸ばし、ゆっくりと止まります
- 決して大きく動かそうとせず、頭の上に何か載せているように頭部を固定して踊ります
※ 以前は伝統的な「トン・スー・トン」と言う用語で教えていましたが、これはゆったりと取り組む気構え・呼吸を表しています。しかし、現在では「勢いよくはじめ、速く動かし、勢いよく止まる」と、本来とは正反対に受け取られる誤解が多いため表現を改めました。
【視界の範囲】
ダンスと異なり、和装は目一杯動くと美しくありません。目安として、視界の範囲内で所作をするようにすると良いでしょう。
【リズムの取り方】
近年、振りのフライング(四分音符が八分音符+八分休符やスタッカートになっている)が非常に多いです。
※例えば、「チョチョンがチョン」も最初の「チョチョンが」は早間ですが、最後の「チョン」はきちんと一拍とりましょう。また、振りも一拍のところが半拍で次の振りにフライングしていることが多く見受けられます。
曲を覚えて、歌に踊りを合わせるようにすると自然と拍に合うようになります。
また、ダンスの強弱(ストレス)アクセントに対し、日本の曲は高低(ピッチ)アクセントで踊る点も意識すると良いでしょう。
【粋な踊りと野暮な踊り】
「粋な踊り」とは「その場に調和する自然な踊り」であり、「野暮な踊り」とは「独り善がりの踊り(わざとらしい不自然な踊り)」です。
※ 服装のオシャレと同じ
オシャレとは、「その場に調和する自然な格好」の中にあります。
【粋な踊りのポイント】
- 余計な動きをしない
- きちんと止まる
- 手首だけで踊らない
【具体的な注意点】
- 無駄の無い動き:余計な勢いをつけないこと
- 手首をグニャグニャさせたタコ入道や、力んでカクカクしたロボットダンスは野暮な踊りの典型例
- 視点転換は最低限に:自分の手ばかり見るのは「私の手、綺麗・・・」と言う自惚れ踊りになってしまう
- しっかり止まり余韻を残す:「日本の美」は「動」ではなく「静」にあります
【腕の使い方】
「美しさ」とは動きではなく余韻。手首だけ動かすのはNG(歌で例えると「咽だけで声を出している状態」)です。手首だけではなく、肘から袖、指先までの全体で踊りましょう(歌で例えると「お腹から声を出している状態」)。袖から手首だけが見えるので、素人目には手首だけを捻っているように見えるかもしれませんが、肘から指先まで(肘から団扇の先端まで)全体を意識します。但し、決して大きく動かすわけではありません。「腕全体で」「小さく」「ゆっくりと」踊ります。

(写真:東京盆踊りの会)
浴衣が定番ですが、初心者は動きやすい洋服でもOK。浴衣を着る場合は以下の点に注意:
- 帯は「文庫結び」など崩れにくい結び方にする
- 裾が乱れないように裾よけをしっかりと
- 下駄よりは草履の方が踊りやすい
- 男性は浴衣に下駄、女性は浴衣に草履が基本
貸衣装を利用する場合は、早めに予約するのがおすすめです。
- 輪の中に入る時は、踊っている人の流れを乱さないようにそっと加わる
- 写真撮影は許可されている場所か確認
- 徳島阿波踊りなどでは「有料観覧席」のルールを遵守
- 飲酒はほどほどに(特に浴衣姿の場合)
- 地元の伝統を尊重し、ふざけた態度は控える
一般的な盆踊りの流れ:
- 夕方:屋台の出店開始、お囃子の練習
- 18時頃:開会式、音頭取りによる開始
- 19-21時:最も賑わう時間帯
- 21時以降:徐々に終盤へ
- 23時前:終了
特別プログラムがある場合:
- 子供盆踊り(17-18時頃)
- 選手権・コンテスト
- 花火大会(最終日)

(写真:All About)
1. 参加の手軽さ
盆踊りは特別な踊り手以外、老若男女問わず誰でも参加できる開放的なイベントです。主に2つのスタイルがあり、やぐらを囲んで輪になる「輪踊り」と、町中を練り歩く「道中踊り」が楽しめます。全国の有名スポットから地域密着型の小規模なお祭りまで様々で、観光客でも気軽に参加できるのが魅力です。
2. 踊りの楽しみ方
初心者でも安心な簡単な振り付けが多く、「見よう見まね」で十分楽しめます。周囲の人と一緒にリズムに乗れば、自然と踊りの輪に溶け込めますよ。屋台が並び、花火が上がるなど、夏祭りの賑やかな雰囲気も楽しみの一つです。
3. 浴衣でさらに盛り上がる
盆踊りといえば浴衣!最近ではレンタルサービスを利用するのもおすすめです。帯の締め方に注意すれば、浴衣姿で踊ることでより一層祭り気分が高まります。慣れてくると、浴衣のたおやかな動きが踊りに華を添えてくれますよ。
参加のコツ
- まずは見学から:30分ほど様子を見てから参加する
- 後方から参加:輪の外側から徐々に慣れる
- 地元の方に教わる:親切に指導してくれる人が多い
- 基本ステップだけでも:完璧でなくても楽しむことが大切
撮影のポイント
- 提灯の明かりを背景にした浴衣姿
- 徳島阿波踊りの「ぞめき」タイミング
- 郡上おどりの「かんこ踊り」の瞬間
- 西馬音内盆踊りの編み笠姿
かつて明治時代に衰退の危機に瀕した盆踊りは、大正から昭和初期にかけて見事な復活を遂げました。その背景には、柳宗悦らが提唱した「民芸運動」の影響が大きく、日常生活の中に潜む美を再発見する動きが盆踊りの再評価につながったと言われています。
戦後になると、盆踊りは宗教的要素を薄めながら、夏の風物詩としての「祭り」の一部として定着。レコードの普及が追い風となり、「東京音頭」などのヒット曲が全国の盆踊りを盛り上げ、今日まで受け継がれる定番曲として愛され続けています。
近年では、伝統と革新が融合した新たなスタイルが注目を集めています。中野の「EZ BON DANCE」や六本木の「BON DISCO」では、DJが現代音楽をミックスしながら盆踊りをリードし、若者からシニアまで幅広い世代が楽しめるエンターテインメントへと進化しています。
時代と共に形を変えながらも、人々が盆踊りに求める本質的な喜び - 地域のつながりを感じ、無心に踊り、夏の一夜を楽しむこと - は、いつの時代も変わらないようです。デジタル時代の今こそ、このアナログな楽しみが新たな命を吹き込まれているのかもしれません。

(写真:一般社団法人 日本盆踊り協会)
1. 高円寺阿波おどり
開催日時: 2025年8月23日(土)~24日(日)
会場: 高円寺駅周辺商店街
特徴: 東京最大規模の盆踊りで、毎年100万人以上の来場者が訪れます。徳島県の阿波踊りをベースにした迫力ある踊りが特徴です。
2. 浅草サンバカーニバル盆踊り
開催日時: 2025年8月15日(金)~17日(日)
会場: 浅草寺周辺
特徴: サンバのリズムと盆踊りを融合させたユニークなイベント。カラフルな衣装のダンサーたちが街を練り歩きます。
3. 新宿エイサー祭り
開催日時: 2025年8月16日(土)~17日(日)
会場: 新宿駅東口周辺
特徴: 沖縄のエイサーをテーマにした盆踊りで、太鼓の迫力ある音響とダイナミックな踊りが見どころです。
1. 天神祭奉納踊り
開催日時: 2025年7月24日(木)~25日(金)
会場: 大阪天満宮周辺
特徴: 日本三大祭りの一つである天神祭の関連イベント。伝統的な盆踊りとともに、花火大会も楽しめます。
2. なんば大盆踊り大会
開催日時: 2025年8月13日(水)~15日(金)
会場: なんばパークス前広場
特徴: 関西最大級の盆踊りイベントで、有名アーティストのライブも開催されます。初心者向けの踊り講習会もあり。
3. 大阪城盆踊り
開催日時: 2025年8月14日(木)~16日(土)
会場: 大阪城公園
特徴: 大阪城を背景に行われる幻想的な盆踊り。ライトアップされた城と盆踊りのコラボレーションが美しい。
1. 五山の送り火盆踊り
開催日時: 2025年8月16日(土)
会場: 鴨川河川敷
特徴: 五山の送り火と同時開催される盆踊り。大文字焼きを見ながら踊れる特別な体験ができます。
2. 祇園盆踊り
開催日時: 2025年8月14日(木)~16日(土)
会場: 八坂神社周辺
特徴: 京都らしい雅な盆踊りで、舞妓さんたちも参加します。伝統的な京風の踊りが特徴です。
3. 嵐山灯籠流し盆踊り
開催日時: 2025年8月13日(水)
会場: 嵐山渡月橋周辺
特徴: 灯籠流しと盆踊りを組み合わせた情緒あふれるイベント。夏の嵐山の風情を楽しみながら踊れます。
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