2020年3月、世界保健機関（WHO）が新型コロナウイルス（COVID-19）の世界的なパンデミックを宣言し、各国政府は新型コロナウイルスの感染拡大を防止するため、緊急で国境を閉鎖しました。あれから1年、さまざまな規制が継ぎ接ぎのように重なり合うなかで、海外に渡航できるのはよほど意思の固い人だけかもしれません。幸いにも、新型コロナウイルスワクチンの導入が加速していることから、海外旅行の回復が見込まれます。ワクチンの接種者が増えることで、政府や市民社会、民間企業は新たなチャレンジに直面することになります。公共を保護しながら旅行者が新しいワクチン接種の要件に従うことを保証しつつ、規制を緩和するにはどうすればよいのでしょうか？　その答えが「ワクチンパスポート」です。この入門記事では、ワクチンパスポートとは何か、どのような機能があるのか、そしてどこで必要になるのかを解説し、新たに登場した新型コロナウイルスのワクチンパスポートの概要をお伝えします。