良いところも良くないと思うところもありました。 ただ、あくまで個人的な感想を簡単にまとめると、 「一泊二食大人二名で五万を超える料金設定でありながら、サービス全体が普通の旅館のそれであり、スタッフほぼ全員がお年を召された方々なので感覚が通じない部分があり、さらに、和と洋が勘違いされて混同された宿。 どう考えても、三万五千円くらいしか払いたくない内容である。ただし、スタッフみなさんが一生懸命に頑張ろうというお気持ちを持ってみえるのはわかる。 良くないと思うところから書きます。 ●食事が良くない。夕食はまだかろうじて許せる内容(オーベルジュには程遠いが)、朝食があまりにもひどい。手の込んだ品は何もないし、特に美味しくもない。 朝食会場も、林間学校や昔の大型観光ホテルのように広いフロアに全テーブルが並んだ状態で、もちろん仕切りも何もない。 また、五万以上も取っておきながら、「飲み物はあちらでセルフサービスです」はないと思う。 さらに、朝食会場の案内スタッフが我々を間違ったテーブルへ案内しても、「いいです、いいです」と言って部屋番号札を交換するだけ。 さらに、ロビーから朝食会場にまで続く、巨大な虫のオブジェ群はどうにかならないものか。巨大カマキリのオブジェに睨まれながら食べるのは嫌な思いである。宿の情緒も何もない。 ●チェックイン時にいわゆるウェルカムドリンクが「存在した」のですが、それは、我々がテーブルに着く前にすでにお茶、お菓子、宿帳が置かれた状態でした。「お茶をどうぞ」とか「こちらに○○をご記入ください」と言う案内者はいませんでした。勝手に座って勝手に飲んで食べて勝手に書いて!という感で、不思議でした。高級旅館の料金からするとあり得ないかな?と感じました。 ●高級旅館の料金からすると、「案内に書かれているWi-Fiルーター(ランケーブル)をお願いします」と電話したら「フロントへ取りに来てください」と返ってきたのには驚きました。 ●高級旅館の料金からすると、洗面台の安っぽいプラスティックコップやごみ箱、市販の液体ソープ、昭和の観光旅館のような薄っぺらいバスタオルやフェイスタオルはいただけません。 ●食事前に大きな浴衣を部屋の電話でお願いしておいたところ、食事から戻っても準備されていないので再度フロントへ電話したら、「 ありませんよ」「持っていきましたよ」「いや、ありませんよ」「持っていきましたよって!」のやり取り。結局その後、「すみませんでした」と言って届けられました。その男性スタッフは、はるか昔に定年退職を迎えられたであろうご年齢の方のように見え、失礼ながら酔っぱらっているのかと思えるほどに、会話が難しかったです。高級旅館の料金からすると、絶対に許されないことでした。 ●昔の旅館にみられるように、布団がすごく小さくて、下が薄いマットレスだけなので、本当に寝づらかったし、悲しくなったし、体中が痛くなりました。高級旅館の料金からすると、珍しいことだと思います。 ●食事は料金には似合いません。おいしかったのですが、普通においしい温泉旅館のようでした。またなぜか、2人分の夕食に対してお品書きが1部しか用意されていませんでした。 ●公式HPの写真を見て嫌な予感はしていたのですが、HPの印象は相当にできすぎています。写真の構成や光の具合や角度が上手すぎて、実際の建物や部屋とはかなりの相違があるように感じられました。 ●ジャズの流れる食事会場はどこか落ち着かず、他の客のテーブルとの仕切りもほぼないに等しく、高級旅館の料金からすると疑問を持ちました。 ●Wi-Fiのことで、部屋の案内を見ていたのですが、「○○については当館は責任を負いかねます」とか「○○はお客様の責任で行ってください」のような但し書きが目立ち、あまり気分が良くありませんでした。 良いところとしては、 ◎部屋からの景色がいい。河口近くの川沿いに舟が並ぶ眺めは、他ではあまり味わえません。 ◎他の方が書くほどには、テラスの半露天風呂は悪いとは思いませんでした。 ◎食事会場の女性スタッフの給仕が一生懸命で、よかったです。
素晴らしい
9レビュー