正陽門の上にある可愛らしい屋根の獣たち

正陽門は俗に前門とも呼ばれ、大修理の際には幸運にも上ることができ、これら普段なかなか見ることのできない建築の細部を記録しました。 屋根の獣、または脊獣とも呼ばれるものは、中国古代の伝統的な建築において、家屋や宮殿などの屋根の脊に置かれる彫刻作品です。中国古建築の屋根の獣は最大で十匹あり、屋根の両端の垂直な脊に分布しており、下から上への順番は次の通りです：龍、鳳凰、獅子、海馬、天馬、狎魚、狻猊、獬豸、闘牛、行什。 中国の古い建築物は、一本の正脊と四本の垂脊で構成されており、五脊と総称されます。五脊の上には六種類の人造の獣が置かれ、「五脊六獣」と呼ばれます。 中国古書によると、正脊の両端にある獣は「龍吻」と呼ばれ、垂脊の上の五匹の獣はそれぞれ狻猊、闘牛、獬豸、鳳凰、狎魚です。 中国古代の先人たちは、五脊の上の六獣を神獣とし、深く敬い、これら六獣は「脊を守り災いを消す」とされ、脊を鎮める神獣とされていました。最前面には「仙人騎鳳」または「騎鳳仙人」と呼ばれるものがいます。 騎鳳仙人、または真人、冥王とも称されます。この仙人は齊の閔王の化身とされ、民間には「日晒し閔王、行き詰まり」という言い伝えがあります。これは東周の列国時代の齊の閔王が燕の将軍楽毅に敗れ、逃げ惑い行き詰まり、窮地に陥った際、偶然現れた鳳凰に乗って大河を渡り、難を逃れたという話です。屋根の端に「仙人騎鳳」を配置することには、絶体絶命の状況から生還し、難を逃れるという意味が込められていると考えられます。小さな仙人の後には、一列に小動物たちが座っており、建築の規模や等級によって数が異なり、通常は一、三、五、七などの奇数です。