成都散策·二つの川に抱かれた象徴的な景観との出会い

地下鉄2号線に乗り、東門大橋駅で下車し、香巷子路を南に進むと、空気に薄い酒粕の香りが漂います。道の突き当たりは水井街で、通りには水井坊の酒旗が翻っています。博物館の前には2本の黄金色のイチョウの木があり、落ち葉が地面一面に散らばっています。 博物館に入ると、スタッフが親切に対応してくれ、明日の朝9時半に再度来館することを勧められました。その時間なら職人の実演を見ることができるそうです。 アドバイスに従って水井坊を後にし、蘭桂坊を通って府河のほとりに到着しました。府河にかかる大橋を渡り、川沿いを南に進むと、隣の道は天仙橋南路と呼ばれています。府河はすぐ先で南河と合流し、錦江は府河と南河の総称で、成都の母なる川とも呼ばれ、府南河とも称されています。 二つの川が合流する場所には合江亭があり、二重屋根の六角亭が二つ連なった形をしています。これは成都の二つの川に抱かれた象徴的な建築物です。合江亭は唐の貞元年間に建てられましたが、南宋時代に戦火で失われ、1989年に元の場所に再建されました。 合江亭に立つと、対岸の遊覧船乗り場が見えます。ここでの夜の錦江クルーズは成都の大きな特徴の一つです。下流にはすぐ近くに廊橋があり、府河にかかっています。さらに下流には九眼橋があり、そこには成都で最も有名な酒場街があります。 廊橋を渡って対岸に渡り、酒場街を通って九眼橋に到着しました。脇の階段を上がって橋の手すりに寄りかかると、川の水面は穏やかで、遠くに堰が見え、そこから水が落ちて大きな波紋を起こし、また徐々に静かになっていくのが見えます。府河はここで曲がっており、望江楼の姿は隠れて見えません。 時間を節約するため、バスに乗って2駅移動し、望江楼公園の南門に到着しました。 公園に入ってみると、望江楼公園は庭園開放区と文化財保護区の2つに分かれており、文化財保護区は北門にあることがわかりました。 園内の竹林は生い茂り、日が暮れてきて更に暗くなってきました。密集した林を抜けると、ようやく中庭で文化財保護区の入口を見つけ、入口にはまだスタッフがいました。 しかし、得られた情報は、入園は5時で終了しており、現在はすでに5時半だということでした。どうやら、この水井坊と望江楼は、2回訪れないと本当の姿を見ることができないようです。