海上の仙都、太姥山

福建の名山、太姥山は福建省の北東部に位置し、福鼎市の市街地の南45キロメートルのところにあります。太姥山は東海の岸辺にそびえ立ち、雄大な気勢と美しい景色を誇り、山、海、川、滝、洞窟の自然景観と寺院、寨、町の人文景観を一体に融合し、峰が険しく、石が奇妙で、洞窟が異なり、水が神秘的で、霧が多いことで世界に名を馳せています。武夷山と共に福建の名山とされ、古くから武夷山を「東方の奇秀」と称え、太姥山を「海上の仙都」と呼んでいました。 太姥山の景勝地区には、太姥山岳、九鯉渓瀑、冷城古城、福瑶列島、晴川海岸、瑞雲畲寨の6つの観光区があります。太姥山岳観光区は太姥山の景勝名所区の主体で、面積は24.8平方キロメートルで、国興寺、葫芦洞、一片瓦、香山寺、九鯉朝天、白雲寺、天門寺の7つの景区を含み、合わせて360の景色があります。 半山腰で車を降りて遠くを見渡すと、峰が重なり、奇岩がそびえ立っています。歩いてすぐのところに国興寺の遺跡があり、寺の隣には七層の八角形の石塔が一つあり、楞伽宝塔と名付けられています。塔の前に立ち、北西を見ると、天に連なる一群の石峰があり、十八羅漢峰と呼ばれています。南西を見ると、二つの峰が対峙しており、長い別れの後に再会した恋人のように、情熱的で、夫婦峰と呼ばれています。 太姥山には葫芦洞、将軍洞、一線天、滴水洞、七星洞、一片瓦、犀牛洞などの鍾乳洞も特色があり、魅力的です。 一片瓦はまた半雲洞とも呼ばれ、巨大な岩石が崖の頂に瓦のように覆われて洞窟を形成しており、そのためにこの名が付けられました。洞内には岩洞庵があり、また一片瓦寺とも呼ばれ、明代に創建されました。庵内には素斋館と緑雪芽茶室があり、観光客がここで食事をしたり、茶を飲んだり、休息を取ったりすることができます。その東側には有名な「一線天」があり、これもまた不思議な岩洞で、長さ200メートル、高さ60メートルで、洞壁は険しく、天井には一筋の線が開いています。洞内の道は高低があり、幅が狭く、曲がりくねっています。狭いところは足を置くのがやっとで、観光客は身を横にして息を潜めて壁に張り付きながら通り抜ける必要があります。 太姥山は三方を海に囲まれており、秀麗で奇妙な千百の峰岩と、絶えず変化する広大な海が互いに映え合い、壮大な「山海大観」の図を構成しています。