泉州・洛陽橋。

「刺桐の花が幾度春を迎えたことか、東西の塔がどれほど長く見つめ合ってきたことか、どれほど多くの人が洛陽橋を渡り、どれほど多くの船が泉州湾を出航したことか。今度は私が橋を渡る番だ。橋のたもとの古榕から北岸へ、蔡公祠から蔡公の石像へと歩みを進め、北宋の時代へと一歩を踏み出す。」——余光中『洛陽橋』 洛陽橋は万安橋とも呼ばれ、中国に現存する最古の海上石橋で、「海内第一の橋」の美称を持っています。 「筏型基礎」「牡蠣を植えて基礎を固める」「浮かべて梁を架ける」などの先進的な架橋技術を初めて採用し、北京の蘆溝橋、河北の趙州橋、広東の広済橋と並んで中国古代四大名橋の一つとされています。 北宋時代、蔡襄が二度泉州太守を務めた際に建設を主導しました。 橋の両側には、水を鎮める神獣「蜙蝮」（龍の九子の一つ）が彫刻され、河川の方向を向いて守護しています。橋上のアショーカ王塔には、月光菩薩や梵字の石刻偈が彫られています。 潮が引くと、尖った船型の橋脚が現れ、マングローブの木々が水面に映り、白鷺が浅瀬で餌を探す姿が見られます。 橋の上を歩けば、そよ風が心地よく、陽光が程よく差し込み、観光客もそれほど多くありません。ゆっくりと散策しながら、洛陽橋にまつわる言い伝えに耳を傾け、往時の雰囲気を感じることができます。