京都での漫遊記｜初夏に京都での数日間の小住

初夏に京都を訪れるのは正しい選択でした。桜の季節は過ぎ、賑わいも去りましたが、杭州と同じく、京都にオフシーズンはありません。ですから、数日間京都に滞在し、生活を楽しむことにしました。食べたり飲んだり、日常のことをするだけでしたが、それがかえって味わい深いものでした。 初日に清水寺や花見小路周辺の人混みを経験してから、人気スポットにはもう行かないと決めました。たとえ友人に「京都に行ったのに何もしなかった」と言われても構いません。古都の街並みをぶらぶらし、突然の雨に遭遇して屋根の下に避難し、通り過ぎる人や学校から急いで帰る高校生を眺めていると、決して無駄には感じません。 それでも三島に敬意を表して金閣寺に行きました。入場券は現金で購入する必要があり、現金を用意しておくことが必要です。500円の入場券で金色に輝く舎利塔を見るのは、ただの見物ではありません。物語や歴史を読み、作家や至る所に存在する神々に敬意を表しているのです。 夕方には鴨川で散歩をしました。正直に言って、私たち杭州の山水はここに劣っているわけではなく、むしろより階層的です。しかし、私が言いたいのは、山や水を見る心構えです。彼らはただ川辺に座り、何もせず、写真を撮らずに、静かに風を感じながら過ごしています。中にはギターを抱えて、静かに歌を歌う人もいます。そうして、唯一無二の夕暮れ時を楽しんでいます。 ホテルに戻る道すがら、何度も通った小路を通り、いつも閉まっている担々麺店の前を通り、頭上には交差する電線、遠くには暗くなりつつある幽蒼の空。錦市場のほとんどの店は夜になると閉店します。京都の夜の生活は、暗がりの居酒屋や、角を曲がったところにあるヨーロッパの観光客でちらほらと立つバーに隠されています。杭州の夜と同じように、夜は静かな姿を持っています。 そんな風に目的もなく京都で数日を過ごし、この初夏を忘れません。川のせせらぎ、そびえ立つ松の木、鷹の飛翔、人気のない街角での孤独な影、苔むしたベンチ、そして私自身、穏やかな心持ちを。