永定土楼

永定土楼 朝起きると、日差しが眩しい。計画通り梅州へ出発し、途中永定土楼を見学。沿線で見たもの：1、古い土楼群。2、古い土楼の新たな用途。3、新しい建築物の土楼風。 見どころは三つ。 建築学の観点から、土楼は夯土壁を囲む楼で、主に防衛の必要性から生まれた。壁は一メートル以上の厚さで、一、二階は窓を開けることができず、人が住むこともできない。一階はリビングルーム、キッチン、バスルーム、二階は倉庫、三、四階は住居となっている。一つの家が建てられると、必ず群をなして追随するため、群をなすことが多い。土楼の体積は開平の彫楼と西洋の城塞の間に位置しているが、その手法は全く異なり、人類の大いなる創造である。 囲まれた面積については、正方形の面積が大きく、内部の区分も容易で、一般の家庭でも楽しむことができる。円形は周長が短いが、内部の空間の区分は大きな半径以上でなければ合理的ではないため、大家族が使用することが多い。龍岩には円形の土屋が300余り、正方形が2000余りある。 今回見学した振成土楼は、民国元年（1912年）に富豪の林仁山が亡くなり、林鴻超設計師の子が父の事業を継ぎ、自ら設計し建設を主導した。円形の二重構造で、高さ10メートル、四階建て、直径約60メートル。外側の環は八等分され、八つの住宅庭園になっており、内側の環は客を待つ小庭園になっている。家庭の間隔は伝統的な実煉瓦の山壁手法を採用している。外環の南面に正門を開き、内環には外庭（官庭）、内庭（祖堂）を設け、外環の北部には香堂を開き、社交の主軸を形成している。東西には廊下が内外の環を貫き、陰陽の二つの井戸があり、左右の耳部屋と通じていて、生活生産の動線を形成している。便利で実用的である。 社会学の観点から、古代の県庁は小さな政府で、社会の治理には家族が重要な役割を果たす必要があった。振成楼は林氏の四兄弟が同居し、耕読を伝え、家風が淳厚で、各庭には匾が掛けられており、じっくりと味わうことができる。 正門の両側には楹連が刻まれている。「国家の事を行い、聖賢の書を読む」。 官庭の前の中石柱連は、「振り上げる家声、孝弟一辺を行う；成果を上げる事業、勤倹二字から得る」。 官庭の正面の壁には二つの絵がある。一つは林鴻超自筆の「言法行則、福果善根」、もう一つは「人品恭能寿、文章正乃奇」。 後庭の観音神龕連は、「振刷精神功参妙諦；成就福德果証菩提。観自在」。 後庭の柱連は、「振作哪有閑時、少時壮時老年時、時時須努力；成名原非易事、家事国事天下事、事事要関心」。 文物の観点から、振成楼は永定で国家級の重点文物保護を受けている四つの土楼の一つで、年代は最も古く、体積は最も大きくないが、保護は最も完全である。また、官庭と祖庭は西洋式で、スタイルが独特である。林鴻超は民国の議員、民国の中央参議員を務め、社交範囲が広かった。門楣に刻まれた「里党観型」の匾は、民国の総統黎元洪が書いたものである。官庭の連「人品恭能寿、文章正乃奇」は、清代の著名な経学者惠士奇の手によるものである。