日本の東北旅行、東鳴子温泉の百年旅館大沼、鳴子峡の紅葉

カメラのシャッター音が旅館大沼の前で鮮やかに鳴り響き、時間をその日差しの暖かい朝に固定したとき、私は旅館大沼の第五代目と彼の80歳以上の母親、つまり私に抹茶を作ってくれた第四代目の奥さんと一緒にベンチに座って貴重な映像を残しました。まるでドラマのシーンに入ったかのようで、これが私の初めての東北日本旅行で最も忘れられない瞬間でした。 温泉の名所として知られる宮城県の鳴子温泉郷には、大小さまざまな特色を持つ温泉が点在しています。その中でも120年の歴史を持つ東鳴子温泉の旅館大沼は多くの人々の一択で、中国人がここに来て湯を楽しむこともよくあります。彼らの家で最も有名な湯船、母里の湯は日本最古の温泉の一つで、1200年の歴史があり、奥州三大名泉の一つです。母里の湯は旅館の裏山にあり、徒歩でも車でも行くことができます。車で2、3分しかかかりません。 宮城県の観光ポスターには、母里の湯で撮影されたものが一枚あります。そして、私が木の下駄を履いて秋の葉が散った石道を歩き、せせらぎの音を聞きながらここに来たとき、目の前の生き生きとした風景に一瞬で心を打たれました。小さな家が山間に佇み、赤と黄色の紅葉が風に舞い、湯気が立ち込める空気の中には、一瞬で世俗を忘れて心が安らぐ魔力があります。裏山の母里の湯だけでなく、旅館内にも多くの湯船があり、楽しむことができます。今回私が泊まった「松」という部屋は2階にあり、2023年2月に日本風のままアップグレードされ、とても快適に過ごすことができました。ここに泊まると、本格的な懐石料理を味わうことも見逃せません。薬膳鍋はここの看板メニューで、朝食の温泉豆腐と温泉卵も私を忘れられない味にさせてくれました。 葉が赤くなると、吹き抜ける風までが詩的なロマンを帯びています。鳴子の森の秋の色は、この季節が私たちに贈る最も美しい贈り物です。鳴子峡には列車が通り抜けていきますが、残念ながら今回はその姿を撮ることができませんでした。しかし、峡谷の岩石や木々の静かな美しさだけでも私を満足させてくれました。京都から運ばれてきたと言われる木の下で立ち、紅葉が日差しの下で揺れる様子を見上げると、とても心地よく、喜びを感じます。まるで、その紅葉が自然の不思議を語り、生命の美しさと変化を演じているかのようです。 実は、宮城県は仙台に飛行機で降りた直後から驚きが次々と訪れました。空港から車で10分ほどの商業施設Aquaignisには、世界で賞を受賞したコーヒーとデザートがあります。confiture Hの白いチョコレートのデザートは、一口で魂を奪われます。大崎市鳴子温泉への途中、ALA DATENA道の駅を通り過ぎます。これは高速道路のサービスエリアのようなものですが、ここで販売されている商品は非常に豊富で、中型スーパーのようです。特に東北各県の名産品は目移りしてしまうほどで、北海道のチョコレートもここでは非常に人気があります。 宮城という名前については、元々はアニメ「スラムダンク」のキャラクター、宮城良田しか知りませんでした。今回、日本の宮城県を訪れて、その魅力を肌で感じました。もしまた時間があれば、私はここに戻ってきて、秘境温泉の旅をすることでしょう。