青西郊外公園の旅行記：上海の湿地の秘境を探る

朝早く、上海市内から地下鉄17号線に乗り、西へ向かって終点の東方緑舟駅まで行きました。駅を出てバス停まで歩き、金沢7路バスに乗り換え、約40分後に青西郊外公園駅に到着しました。 道中、湖や水の景色が濃くなり、都会の喧騒が徐々に消えていき、代わりに郊外の静けさが広がっていきました。 目に飛び込んでくるのは広々とした水に囲まれた湿地で、遊歩道が葦の茂みの中を蛇行し、時折白鷺が水面をかすめ、波紋を作っています。湿地のルートに沿って進むと、公園の中心的な景観である水上森林に到着します。この60余畝のラクウショウ林は浅い水中に生育し、春には緑豊かで、林の中にサギが棲み、「杉林鷺影」という奇観を形成しています。生態保護区には中国居民身分証で無料チケットを受け取って入場でき、木製の遊歩道が林の中を貫いており、その中を歩くと水上の迷路にいるような気分になります。 湖周りのルートに向かうと、大蓮湖の碧い波が広がり、湖心蓮心島の3つの島が連なり、野花が岸を彩っています。北側の漁村レジャー体験エリアには昔ながらの村落が保存されており、白壁と黒瓦の農家と養魚池が織りなす風景の中、時折村人が櫓を漕ぐ舟で新鮮な川魚を売っている姿が見られます。 青西郊外公園の特徴は、その「湿地の遺伝子」と人文的な底力が共生していることです。上海唯一の湿地を特徴とする郊外公園として、ここには185種の鳥類が生息しており、珍しい中華カワアイサも含まれています。 帰り道、夕日が沈む頃、練西公路沿いの葦原が金色に縁取られていました。青西郊外公園は湿地を紙に、生態系を墨にして、喧騒から離れた江南の水墨画を描き出しています。ここは野鳥観察や写真撮影の天国であるだけでなく、都会人が田園の記憶を取り戻す中継地でもあります。