この歴史的な物語は、私を武漢の古琴台へと導いた

ちょっと啓蒙的な歴史の話で、「伯牙断絃」という話がある。それは春秋時代の楚の琴師、俞伯牙がこの美しい場所、亀山の麓に来て感情を表現した時のことで、たまたま山を下りてきた木こりの鍾子期に出会った。彼はなんと、俞伯牙が高山流水に志を感じているのを聞き分けることができ、伯牙を驚かせ、意外な感動を与えた。数年後、伯牙が亀山を通りかかり、子期が病死したことを知り、悲しみに暮れ、琴を壊して絃を切った。この感動的な歴史的な話を記念して、後人は古琴台を建て、清の嘉慶初年（1796年）に再建を始めた。 武漢の有名な亀山景区を下りると、古琴台が目の前にある。風光明媚な月湖のほとりに位置している。遠くから見ると、緑の植物に囲まれた古琴台が、古風な屋根を覗かせている。知らず知らずのうちに、足を速め、古琴台の風情を一目見たいと思う。近くで見ると少し失望する。琴台は大規模なアップグレード改造を行っており、閉鎖状態にある。私は百も承知で、古琴台の周りをグルグルと歩き回る。先生はいらいらして、「何がそんなに見る価値があるのか」と言う。私は自分の感情的な思考モードに入っており、彼に構う暇はない。私は思う、音楽もそうだが、人と人との間の心の通じ合いは最も貴重なもので、それは時間を超えて流れ、年齢の束縛を打ち破り、地域の境界を開くことができる。それが知音の魅力である。 月湖の「知音」橋に上がると、感慨深い。湖畔に咲く紫のライラックが、かすかな香りを放ち、とても情緒的でロマンチックな色彩を持っている。特に美しい絵で、とても誘惑的なシーンだ。そうして空を見上げ、目を閉じ、香りをゆっくり吸い込み、しばらく静かに過ごす。とても楽しいし、古琴台との逸話の遺憾を少しずつ和らげてくれる。 知音橋を渡ると、月湖の向こう側はとても静かで美しい。紹介を見て知ると、古月湖は500歳以上の長老で、東月湖、西月湖、汤月湖の三部分から構成されている。東月湖はすでに消失し、私たちが今歩いているのは汤月湖で、知音をテーマにしている。