千年の対話を超えて：閩越王城の歴史的遺跡を探る。

【閩越王城】は城村漢城遺跡とも呼ばれ、中国福建省武夷山市南麓に位置し、前漢初期に閩越王無諸が漢高祖劉邦から封地を受けた際に築かれた王城です。この古城は紀元前202年に建設が始まり、総面積は約48万平方メートル。福建省で今までに発掘された最大規模の遺跡で、世界文化遺産に指定されています。閩越王城は「環太平洋地域で最も保存状態の良い漢代王城遺跡」、「江南地域の漢代考古第一の都市」、「中国のポンペイ」と称されています。 閩越王城の地理的位置は武夷山にあり、中国福建省北西部に位置しています。地理座標は北緯27°32'36"〜27°55'15"、東経117°24'12"〜118°02'50"です。城址は長方形で、南北860メートル、東西550メートルの総面積48万平方メートルです。王城は3つの連なる小丘の上に立地し、山の起伏に合わせて城壁が築かれています。南部の大岗頭と北部の馬道岗、中部の下寺岗、下寺坪、高胡坪で構成されており、王殿は中央に位置し、高台が重なり合い、溝や窪地が見られます。 宮殿遺跡、城壁、城門、王殿垅東西水門、望楼、古井、祭壇などの遺跡が今も残されています。城外には官庁区、住民区、窯跡、製鉄作業場、大規模な墓地区域もあります。城内には2つの排水システムと3か所の排水口の遺構が残り、陶製の下水管が汚水を城外に直接排出できるよう設計されており、当時の先進的な技術が伺えます。宮殿内の浴室は中国で発見された最古の宮内浴室で、給排水設備が完備されています。 閩越王城博物館は城村漢城遺跡の近くにあり、漢代風の合院式建築が採用されています。博物館には遺跡から出土した多数の古代の文物が保管・保護されており、収蔵品と標本は1万点以上、うち貴重な文物が592点あります。博物館では図表、文章、実物、複製品を通じて、2110年以上前の南方の小国家・閩越国が漢に封じられてから反乱を起こすまでの100年余りの歴史が集中的に展示されています。 閩越王城は福建地域で最も保存状態の良い古城であり、全国でも最も保存状態の良い漢代古城の一つです。漢代に分封された諸侯王城の古遺跡の中でも、現在最も良好に保存されている王城遺跡で、高い歴史的、科学的、芸術的価値を持っています。さあ皆さん、ぜひ余暇を利用してこの古代福建の政治・文化の中心地を訪れ、千年の古城の現代への響きを体感する探索の旅に出かけましょう。