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【三渓園】(神奈川県横浜市 旧国名:武蔵)

<横浜の発展・文化の振興に尽力した原三溪の事績 優美な庭園と古建築にその心事を推し量ります> 日本有数の国際貿易港として発展した横浜では、明治時代に入って日本からの輸出額も大幅に伸長し、身一つで立身出世した新興の富商たちの姿も見られるようになりました。彼らは貿易や海運、金融などの他分野に進出して世界と渡り合い、横浜の経済を力強く牽引しましたが、わけてもその象徴的な存在と捉えられるのが原三溪(はら さんけい 1868~1939)です。三溪は本名を富太郎と言い、現在の岐阜市に生まれました。若年の頃は儒教や詩文に勤しみ、後年の文化、芸術への強い愛着の基を築きます。上京して東京専門学校で学んだのち、跡見女学校の教師として就職。やがてその教え子であった屋寿と恋仲になります。屋寿は横浜で生糸の輸出商社を営んでいた原善三郎(はら ぜんざぶろう 1827~1899)の孫で、押しも押されもせぬ実業界の重鎮の孫と一教師の恋愛は障壁も多いと思われましたが、善三郎は三渓と接してその人柄と才気に打たれ、原家に婿入りを願います。やがて原家を継いだ三溪は、時代の潮流に合わせ、自らの社員を諸外国に派遣し、横浜輸出の生糸を外国で直売することで莫大な利益を確保。ついには日本における“五大商社”と称されるまでに成長を遂げたのです。 三溪は1902年より、自らの居宅を横浜市街南郊の本牧(ほんもく)に定めます。本牧は、港湾と政庁が近在する関内地区から外国人居留地の名残を留める山手を越えた先、根岸湾を望む景勝地で、原家は善三郎の代に土地を購入していました。三渓は生来持ち合わせていた美的感覚をふんだんに振るい、広大な敷地に園地を築きます。造園に際しては京畿の古建築を続々と移し、近代港湾として急速な発展を遂げる横浜の中にあってさながら“別天地”のような観に。そのうえで、三溪は1906年より庭園のうち外苑を一般に開放。技術の粋を凝縮した庭園や、貴重な古美術、建築を広く公開することで、横浜における文化の振興に尽くしました。三溪の文化、芸術に対する思い入れはこの域に留まらず、園内の邸宅を芸術サロンとして提供。都心にあっては珍しい、静謐な林泉のなかで芸術に取り組み、語り合う機会は横山大観(よこやま たいかん 1868〜1958)や安田靫彦(やすだ ゆきひこ 1884〜1978)などの若き芸術家を育てました。三渓園に滞在した人物のなかには、インドの詩人ラビンドラナート・タゴール(1861〜1941)も名を連ねるなど、文化を介した交流は国境を越えて培われたのです。 ところが、三溪の人生に甚大な影響を及ぼす事態が発生します。1923年の関東大震災です。この地震により関内や山手の中心市街地は壊滅的な被害を受け、横浜の産業、経済の流動は停止しました。地震発生時に箱根にいた三渓は、徒歩で4日をかけて横浜に帰ると、復興をリードすべくすぐさま行動に移します。“横浜復興会”の会長に就いた三溪は、灰燼に帰した横浜を“白紙”となぞらえ、その白紙に新たな横浜を創る機会をポジティブに捉えて鼓舞しました。その甲斐もあって、震災後1年で横浜は旧来以上の人口、経済力を取り戻し、文字通り第二の発展を遂げていきます。一方、震災を境に三溪は美術、芸術への傾倒を止め、社会福祉事業や生糸の輸出業界全体の振興を優先して投資を行うように。再び“実業家”として近代日本経済の第一線で活躍し続け、1939年に70歳の生涯を終えました。 今日三溪園を訪れると、175,000㎡の広大な敷地に、池泉を中心として貴重な文化財や邸宅が連なります。とりわけ“臨春閣”は紀州徳川家の御殿として1649年に建てられたもの。江戸時代初期に隆盛した数寄屋建築の意匠が随所に見られ、水流に調和した美観を象ります。そのほか現在の京都府木津川市に所在した燈明寺の遺構のうち、三重塔と本堂も移築されています。いずれも1457年の建造で、園内で最も古いもの。荒廃する憂き目にあった歴史的建造物を惜しみ保存した好例で、三溪の文化に対する心事を窺えるというものです。 三溪は横浜の震災復興にあたって「濱自慢」という小唄を作詞し、市民の愛郷心と士気を巧みに喚起しました。現在、園内の三溪記念館に保存されているこの歌詞からは、三溪の横浜へ対するそこはかとない愛情を垣間見ることができます。 “横浜よいところぢゃ 太平洋の春がすみ わしが待つ舟明日つくと 沖のかもめがきてしらす ~~ 横浜よいところぢゃ 黄金の港に雪ふれば 白銀のせてつみのせて 千艘万艘のふねがよる” ひとり旅おすすめ度:★★★(人はそれなりにいるが、広い場所なので気にならない) 探訪日:11月第4週平日13時ごろ アクセス:根岸駅からバスで10分ほど #三溪園 #三渓園 #横浜旅行 #横浜観光 #横浜市 #神奈川旅行 #神奈川観光 #横浜港 #国内旅行好き #国内旅行好きと繋がりたい
投稿:2024年12月18日
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三溪園

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