
「北京グルメって北京ダックだけ?」そう思ったことはありませんか?
北京料理の魅力は、宮廷仕込みの華やかさと庶民的な粉もの、体を温める羊料理など、多彩な味わいにあります。四大中華の中でも北京は塩味と甘味を巧みに使い、甜麺醤や白胡椒で深みを出すのが特徴です。
この記事では、北京料理の特徴と必食の代表メニュー15選をわかりやすく紹介します。おすすめ店や予算の目安もまとめたので、初めての旅行でもハズさない食体験が叶います。
北京料理の特徴と魅力

四大中華(北京・広東・四川・上海)の一つ
中国料理は地域によって味や調理法が異なり、その中でも北京料理は北方を代表する四大中華の一つ。寒冷な気候に合わせて肉や脂を多く使い、濃厚な味わいに仕上げるのが特徴です。
四川料理の辛味、広東料理の淡泊な味わい、上海料理の甘味とは異なり、醤油や甜麺醤をベースにした重厚な旨味が際立ちます。旅行で中国を食べ比べる際は、地域ごとの味覚の違いを感じることで、食文化の奥深さを体験できます。
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宮廷料理発祥で見た目が華やか
北京料理の原点は清王朝の宮廷料理にあります。皇帝の食卓に供されていたため、繊細な火加減や色鮮やかな盛り付けが重視されました。「不時不食(旬を外れたものは食べない)」という考え方が根づき、季節の食材を生かした料理が多いのも特徴です。北京ダックの飴色の皮や、金箔をあしらった前菜など、目でも楽しめる華麗さは宮廷文化ならでは。
味付けは塩味・甘味・香味油が特徴
北京料理は塩味と甘味のバランスに香味油を合わせ、醤油・甜麺醤・豆味噌・ニンニク・ネギ・八角などを多用します。「しっかりとした味付け」「濃厚な醤香(ジャンシャン)」が取り上げられており、寒冷な北京の冬でも身体を温める力強い味わいが魅力です。香ばしく焼き上げたラム肉やアヒル肉は、香辛料との相性も抜群で、一度食べると忘れられない深みがあります。
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小麦文化:麺や餅を使った料理が多い
南方が米食中心であるのに対し、北京は小麦粉を主食とする文化圏。炸醤麺(ジャージャン麺)、刀削麺、手打ち麺、葱油餅など、モチモチとした食感が楽しめる粉ものが豊富です。特に炸醤麺は甜麺醤を使った肉味噌が香ばしく、観光客にも人気の高い定番メニューです。
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北京料理の代表メニューTop1|北京ダック

北京ダックは、北京だけでなく世界中で愛される名物料理。中国南北朝時代に宮廷料理として誕生し、約600年もの歴史を持つ「北京グルメの王者」です。パリッと香ばしい皮とジューシーな肉、そして職人の華麗なカッティングパフォーマンスまで、味も見た目も楽しめる一皿。北京に行ったら一度は体験したい逸品です!
北京ダックの魅力
最大の特徴は、果樹の薪を使った伝統的な窯でじっくり焼き上げることで生まれる、カリッとした皮。口に入れた瞬間、砂糖のようにサクッと軽く、とろけるような食感に驚きます。
食べ方もユニークで、薄い小麦皮(春餅や荷葉餅)に鴨肉・皮、細切りの長ネギやキュウリを包み、甘味噌「甜麺醤(テンメンジャン)」を添えていただきます。中には皮を白砂糖につけて食べるスタイルもあり、甘みが香ばしさを一層引き立てます。
歴史ある名店の技
北京には、伝統を守りながら独自の焼き方を極める老舗が多数あります。
- 掛炉焼き:火の上に吊るして直火で焼くスタイル(全聚德など)
- 燜炉焼き:蓋付き窯で余熱を使い、肉汁を閉じ込めるスタイル(便宜坊など)
焼き方によって香ばしさや肉のジューシーさが微妙に変わるので、食べ比べも楽しみのひとつです。
食べる前に知っておきたいコツ
- 混雑対策:人気店は1〜2時間待ちも当たり前。平日ランチや夕方4時前の来店が狙い目です。
- 予算の目安:一人あたり約100〜200元(約3,000〜4,000円)。鴨は一羽単位で注文することが多く、骨付き部分はスープや炒め物にアレンジしてもらえます。
- 美味しく食べるヒント:包む皮は具材がはみ出さないようキュッと巻くと食べやすく、熱いうちに味わうのがベスト。
こんな人におすすめ
- 初めて北京を訪れる方:北京ダックは食文化を象徴する一番人気の料理。
- 歴史好きな方:宮廷料理としての背景や、老舗店の職人技は食を通じた文化体験に。
- 家族・グループ旅行:一羽をみんなで取り分けるスタイルは団らんにぴったり。
- SNS映えを狙う方:テーブル横でのカッティングショーや艶やかな盛り付けは写真映え抜群!
北京でおすすめの名店
店名 | 特徴 | 予算目安 | 住所・アクセス |
四季民福烤鴨店 | 「コスパ最強」と評判。皮は砂糖のようにサクサク、肉はジューシー。故宮店なら窓から故宮の景色もよい | 約150〜200元 | 東城区南池子大街11号 ほか複数店舗あり |
全聚德 | 掛炉焼きの代表格。北京ダックを世界に広めた老舗で、伝統の味を堪能できる | 約200元 | 北京市内各所に店舗 |
便宜坊 | 600年の歴史を誇る燜炉焼き専門。肉汁たっぷりであっさり味が特徴 | 約100〜150元 | 北京市内各所に店舗 |
大董 | モダンで上品な北京ダックが人気。鴨の皮と肉を挟んだ「烤鴨バーガー」も話題 | 約100〜150元 | 北京市内各所に店舗 |
北京料理の代表メニューTop2|炸醤麺(ジャージャー麺)

北京ダックと並ぶ北京グルメの定番といえば、炸醤麺(ジャージャー麺)。
「老北京(ラオベイジン=昔ながらの北京)」の味をそのまま受け継ぐ庶民の一品で、北京の家庭では特別な日のごちそうというより日常の味として愛されてきました。600年以上の歴史を持つと言われ、北京に来たらぜひ一度は食べたい伝統麺です。
炸醤麺の3つの魅力
炸醤(ジャージャン)
主役のタレ「炸醤」は、発酵大豆のペースト「黄醤(ホワンジャン)」に角切り豚バラ肉を合わせ、じっくり煮込んで作られます。店によっては甘味を出すため甜麺醤(テンメンジャン)をブレンド。濃厚なのに塩辛すぎない奥深い味わいは、職人の腕の見せどころです。
手打ち麺
生地を伸ばして折りたたむ「抻麺(チェンミェン)」という伝統製法で作る太めの麺は、しっかりしたコシと噛み応え(嚼勁)が魅力。ひと口すすれば、小麦の風味と弾力が口いっぱいに広がります。
菜碼(ツァイマー)
麺の上にのる薬味・野菜のトッピング。キュウリ、大豆もやし、青豆、大根、刻みネギなど、季節によっては8種類以上もの野菜が並ぶことも。彩り豊かでシャキッとした食感が、濃厚な炸醤を引き立てます。食べる直前に麺・炸醤・菜碼を一気に混ぜ合わせることで、甘味・塩味・野菜の清涼感が絶妙に調和した「完成形」が生まれます。
美味しく食べるコツ
素早く混ぜる!
麺が温かいうちに炸醤と菜碼を全体に絡めましょう。時間が経つと麺が固くなるので手早さが大切。
味を調整しながら
炸醤は店ごとに濃さが異なります。最初は少しずつ混ぜ、好みの濃さに仕上げるのがおすすめ。
混雑回避
人気店は食事時に行列必至。地元の人が並ぶ店ほど本場の味に出会える確率が高いです。
こんな人におすすめ
- 北京の日常グルメを体験したい旅行者
- コストを抑えて本場の味を楽しみたい方
- 手打ち麺やコシのある麺が好きな麺料理ファン
- 発酵食品の奥深い旨味を味わいたい方
北京で食べたいおすすめ店
店名 | 特徴 | 予算目安(1人) | アクセス・ポイント |
方磚廠69号炸醤麺 | ミシュラン・ビブグルマン選出店。化学調味料不使用を掲げ、素材の味を追求。「我們的炸醤麺」が名物で、黒みがかったタレは甘みと深いコクが絶妙。常に行列の人気店 | 約40元 | 東城区方磚廠胡同69号 |
海碗居 | 「海碗=大きな丼」の名の通り、ボリューム満点。胡同風の店内では職人の麺打ちパフォーマンスも見物。炸醤麺のほか京醤肉絲や干炸丸子など北京料理も豊富 | 約25元 | 西城区広安門外大街など複数店舗 |
老北京炸醤麺大王 | 北京各地に展開するチェーン店。味が安定していてアクセスしやすく、初めての炸醤麺体験にも安心 | 約25元 | 市内多数店舗あり |
北京料理の代表メニューTop3|涮羊肉(羊肉しゃぶしゃぶ)

北京の冬に欠かせない鍋料理といえば涮羊肉(羊肉しゃぶしゃぶ)。
千年近い歴史を持つ宮廷発祥のグルメで、北京ダックが「焼く」料理の代表なら、涮羊肉は「煮る」料理の王者です。炭火で温まる銅鍋を囲み、極薄に切った羊肉をサッと湯にくぐらせるスタイルは、寒い北京の冬をほっと温めてくれる至福のひととき。旅行中に一度は味わいたい逸品です。
涮羊肉の魅力
伝統の銅鍋とシンプルなスープ
中央に煙突が立つ独特の銅鍋を炭火で温め、昆布や生姜、葱などでとった澄んだスープで肉をしゃぶしゃぶ。具材の旨味をそのまま引き出す“清水鍋”が基本で、羊肉本来の味を堪能できます。
鮮度抜群の羊肉
内モンゴル産など脂の少ない子羊肉を使用するのが伝統。熟練の職人が薄く均一に切るため、数秒鍋にくぐらせるだけで柔らかくジューシーに仕上がります。
自分好みに作れる特製タレ
ゴマペーストをベースにした「芝麻醤(ジーマージャン)」に、ニンニク、発酵豆腐、韭菜花(ニラ花の醤漬け)などを好みで加え、自分だけの味を作るのも楽しみの一つ。お酢を少し加えると、さっぱりした後味になります。
美味しく食べるコツ
- 順番を意識:まず羊肉を入れて旨味をスープに移し、その後に野菜や豆腐を加えるのが定番
- 火の通しすぎに注意:薄切り肉は色が変わったらすぐ食べごろ。煮すぎると硬くなるので要注意
- タレは控えめに:芝麻醤は濃厚なので、肉に軽く絡める程度で十分
こんな人におすすめ
- 体の内側から温まりたい方:北京の冬を乗り切る最強のあったかグルメ。
- 素材の旨味をじっくり味わいたい方:シンプルだからこそ肉の鮮度と甘みが際立ちます。
- グループや家族旅行:鍋を囲むスタイルは会話が弾み、団らんにぴったり。
- 歴史好き:宮廷から庶民へ広がった背景を知ると、食体験がより深まります。
北京でおすすめの名店
店名 | 特徴 | 予算目安(1人) | アクセス・ポイント |
東来順 | 1903年創業。涮羊肉といえばここ!「一炭、二湯、三肉、四醤、五野菜」にこだわり、炭火・スープ・肉・タレ・野菜すべてが一級品。職人が切る手切り羊肉は驚くほど柔らか | 約200〜250元 | 東城区王府井大街198号など |
満恒記火锅 | 地元客でいつも満席の人気店。香ばしい「麻醤糖餅(ゴマだれ砂糖パン)」も名物。活気ある雰囲気で本格涮羊肉を楽しみたい人におすすめ | 約150〜200元 | 西城区徳外大街甲10号など |
一条龍涮肉 | 乾隆帝ゆかりの老舗(創業1785年)。甘酢漬けニンニク「糖蒜」が付く昔ながらのスタイルが魅力。落ち着いた店内で宮廷の味を静かに堪能できる | 約180〜220元 | 西城区西四北大街199号など |
北京料理の代表メニューTop4|葱油餅(ネギ入りおやき)

北京の街角を歩くと、ふわりと漂う香ばしい葱(ネギ)の匂い。その正体は葱油餅(ツォンヨウビン)――北京の面食文化に欠かせない定番おやつです。北京ダックほどの国際的知名度こそないものの、外はカリッ、中はふわっと多層で葱の香りが広がる独特の美味しさは、地元民の毎日に深く根づいています。
葱油餅の特徴まとめ
特徴 | 内容 |
口感(食感) | 外はこんがりカリッ、中はふんわり&層が重なったもっちり食感 |
風味 | 主役は葱の芳醇な香り。ほのかな塩味と油の香ばしさが絶妙にマッチ |
形・作り方 | 丸く伸ばした生地に油と葱を散らし、折りたたんで何度も重ねることで層を作り、最後に鉄板で焼き上げる |
文化的ポジション | 老北京の家庭料理であり、市場や路地でも親しまれる庶民派スナック |
地元流!葱油餅を楽しむコツ
- 香りで店を選ぶ:店先から葱と香ばしい小麦の香りが漂ってきたら当たりのサイン
- 焼きたてが命:冷めるとサクサク感が失われるので、テイクアウトでも早めに食べるのがおすすめ
- 行列をチェック:ランチ時に地元客が並ぶ店は味の保証付き
美味しい食べ方
- 熱々を豪快に:焼きたての熱い餅を、やけどに注意しつつガブッとかじるのが醍醐味
- そのままで十分:北京の葱油餅はタレ不要。葱と小麦の素朴な風味をストレートに楽しみましょう
- 飲み物と合わせて:油のコクが気になる人は、ジャスミン茶やウーロン茶などさっぱり系中国茶が相性よい
こんな人におすすめ
- 北京のローカルB級グルメを体験したい旅行者
- シンプルながら素材の味をしっかり楽しみたい方
- 小腹が空いた時に手軽に食べ歩きを楽しみたい方
- 日本のネギ焼きやお好み焼きとは一味違う“ネギ系”を試してみたい方
北京で探したいおすすめ店
現地の検索結果では特定の有名店情報は限られますが、以下のような場所で出会える確率が高めです。
- 北方料理の老舗レストラン:北京ダックや餃子を提供する老舗のメニューに登場することも。
- 路地裏の小さな専門店や市場:屋台スタイルで一枚ずつ手作り。焼きたてを気軽に楽しめます。
他の地域との違い
地域 | 主な特徴 | 北京風との違い |
北京風 | 多層構造で外カリッ・中ふわっ。葱の香りを生かした素朴な塩味 | – |
広東風 | 発酵生地を使い、外はサクサク、中はふんわり。ほのかな甘みあり | 発酵の有無・甘みの有無が異なる |
台湾風 | 卵を入れたりソースを添えるなどバリエが豊富。厚めでもちもち | トッピング・味付けが多彩でボリューム感あり |
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北京料理の代表メニューTop5|酸辣湯 (スワンラータン)

冬の北京で体の芯まで温めてくれる一杯といえば酸辣湯(スワンラータン)。
「酸=酸味」と「辣=辛味」が見事に調和した、北京の食卓に欠かせない庶民派スープです。高級料理ではないけれど、ほっとする味わいと食欲を刺激する香りで、地元の人々に長く愛されてきました。
酸辣湯の特徴
酸味と辛味の黄金バランス
北京の酸辣湯は、唐辛子の辛さではなく白胡椒のピリッとした刺激が主役。酸味と白胡椒の爽快な辛味が、寒い北京の冬に体をじんわり温めてくれます。
具だくさん&とろみ仕立て
鶏ガラや豚骨の出汁をベースに、豆腐、キノコ、豚肉などをたっぷり入れ、とろみをつけて仕上げるのが基本。老舗レストランでは、イカ(墨魚)や干しエビ(海米)を加えた海鮮風も人気です。
香り高い卵の花
溶き卵をスープに回し入れることで、ふわりと花のように広がる卵が見た目も味もアクセントに。
美味しく味わうポイント
具材比べを楽しむ
豆腐やキノコが主役のシンプル派から、鴨血や豚肉入りのボリューム派、海鮮を加えた豪華派まで、店によって個性が光ります。
点心との相性よい
餃子や焼き小籠包、北京名物「褡裢火焼(ダーリャンフォーシャオ)」などと合わせると、酸味と辛味が口の中をリセットしてくれて食欲が倍増。
こんな人におすすめ
- 北京の家庭料理を体験したい旅行者
- 冬の寒さをスープで温めたい方
- 酸味&スパイスで食欲を刺激したい方
- 北京ダックなど脂っこい料理の後に口をさっぱりさせたい方
北京で味わえる場所
酸辣湯は、北京の多くの中華料理店や小吃店(軽食店)で気軽に出会える「街角スープ」。特別な名店を探すよりも、地元客で賑わう人気店や老舗レストランを訪れるのがおすすめです。点心と一緒に頼めば、北京らしい食事体験がより充実します。
北京料理の代表メニューTop6|刀削麺(タオショウメン)

職人が一塊の生地をリズミカルに削り出し、熱湯へ直接落としていく――
このダイナミックなパフォーマンスこそは刀削麺(タオショウメン)の醍醐味です。山西省が発祥とされますが、北京では独自の発展を遂げ、麺の細さや味付けにアレンジを加えた多彩なスタイルで親しまれています。
刀削麺の特徴
圧巻の製法と独特の形
熟練職人が特製の湾曲した刀で生地を削り、削った麺をそのまま沸騰した鍋に飛ばしていくスタイル。削った麺は三辺が鋭く中央が厚い形になり、コシの強さとスープの絡みやすさが生まれます。
北京ならではの細めスタイル
北京では山西よりやや細めに仕上げる店が多く、食べやすくつるりとした口当たりが特徴。しっかりした歯ごたえがありながら、つゆとの相性も抜群です。
多彩な味のバリエーション
- 炸醤刀削麺:北京名物の炸醤(ジャージャン)と合わせた定番
- 紅焼牛肉刀削麺:香辛料で煮込んだ牛肉スープが食欲をそそる人気メニュー
- 番茄鶏蛋刀削麺:トマトと卵の優しいスープ仕立て
- 麻辣刀削麺:四川風のピリ辛好きにおすすめ
美味しく食べるコツ
- 提供されたらすぐ混ぜる:特に汁なし麺は、麺同士がくっつく前に混ぜ合わせて。
- スープまで味わう:煮込む過程で麺の旨味がスープに溶け込み、最後の一口まで濃厚。
- 調味料でカスタマイズ:北京ではお酢や辣油を好みで足して自分好みに仕上げます。
店選びのポイント
- 実演が見える店がおすすめ:店頭で削る様子をライブで見られる店は鮮度も迫力も抜群。
- 混雑時間を避ける:ランチタイムは行列必至。少し時間をずらして訪れるのがおすすめ。
- 硬さリクエスト可:麺の硬さを好みで調整してくれる店もあるので、注文時に伝えてみましょう。
こんな人におすすめ
- コシと噛み応えのある麺を求める麺好き
- 職人技のパフォーマンスを目の前で楽しみたい方
- ボリュームたっぷりの一品でしっかり満足したい方
- 北京ローカルの庶民派グルメを体験したい旅行者
北京のおすすめ店
店名 | 特徴 | 予算目安 | アクセス |
老北京刀削麺(王府井店) | 王府井小吃街の人気店。職人の実演が目の前で見られる。おすすめは紅焼牛肉刀削麺(28元)。 | 約25〜35元 | 地下鉄王府井駅から徒歩約5分 |
晋陽飯莊 | 山西料理専門の老舗。60年以上の歴史を持ち、伝統的な炸醤刀削麺(32元)が看板。 | 約30〜40元 | 西城区珠市口西大街241号 |
麺香園 | 現代的なアレンジが楽しめる清潔なチェーン店。三鮮刀削麺(26元)は海鮮の旨味たっぷり。24時間営業でいつでも利用可能。 | 約25〜30元 | 北京市内各地に店舗あり |
北京料理の代表メニューTop7|葱爆羊肉(ツォンバオヤンロウ)

香ばしく炒めた羊肉と甘みが増した長ネギ――
シンプルな2つの食材が織りなす絶妙なハーモニーが魅力の葱爆羊肉(ツォンバオヤンロウ)。家庭の定番おかずとしても、レストランの人気メニューとしても愛され、冬の北京では外せない「体を温める一皿」です。
葱爆羊肉の特徴
羊肉×長ネギの黄金コンビ
薄切りにした羊肉は、でんぷんで下処理してから炒めることで柔らかく仕上げます。長ネギは強火で炒めることで甘みと香ばしさが際立ち、羊肉のコクと見事に調和します。
伝統技法「爆炒(バオチャオ)」
高温で一気に炒める爆炒は、肉の水分を閉じ込めながら外側を香ばしく仕上げる技法。羊肉は驚くほどジューシーに、長ネギはシャキッとした食感を残したまま甘みが引き立ちます。
素材を引き立てるシンプルな味付け
醤油、紹興酒、塩、胡椒が基本。仕上げに加える香醋(黒酢)がほのかな酸味と奥行きをプラスします。
美味しく食べるコツ
- 提供されたらすぐに食べる:時間が経つと羊肉が硬くなり、長ネギも水分が抜けてしまいます。
- ご飯やお酒と一緒に:白米はもちろん、ビールや白酒(中国酒)とも相性抜群。脂の甘みと香醋の酸味が食欲をさらに刺激します。
- 辛さを足して自分好みに:ピリ辛が好きな方は辣油を少し加えて味変を楽しみましょう。
店選びのポイント
清真飯店(イスラム料理店):羊肉の質にこだわる店が多く、クセのない鮮度抜群の味を楽しめます。
香りで判断:良い店は外まで羊肉の香ばしい香りが漂っています。
好みを伝える:より柔らかい仕上がりを希望する場合は注文時にスタッフへ伝えましょう。
こんな人におすすめ
- 羊肉の旨味をダイレクトに味わいたい方
- シンプルながら奥深い家庭料理に惹かれる方
- 冬の北京で体を温めたい旅行者
- ご飯やお酒に合う北京らしいおかずを探している方
北京でおすすめの店
店名 | 特徴 | 予算目安 | アクセス |
東来順(前門店) | 1903年創業の老舗羊肉専門店。羊肉の品質と調理技法に定評あり。 | 約68元 | 前門大街、地下鉄前門駅から徒歩約3分 |
宏源涮肉城(天壇店) | 地元客に人気の涮羊肉店だが、葱爆羊肉も絶品。活気ある雰囲気が魅力。 | 約58元 | 東城区天壇路甲1号 |
老北京燜羊肉館 | 観光客より地元客に愛される隠れた名店。家庭的な味が評判。24時間営業でいつでも利用可。 | 約52元 | 北京市内複数店舗 |
北京料理の代表メニューTop8|宮保鶏丁(ゴンバオジーディン)

宮保鶏丁(ゴンバオジーディン)は、甘みと酸味、そしてほどよい辛味が絶妙に絡み合う、北京で人気の定番料理です。もともとは四川省発祥ですが、北京では独自の進化を遂げ、家庭料理としてもレストランメニューとしても多くの人に親しまれています。四川版よりも辛さが控えめで、甘酸っぱさが際立つ北京風は、日本人の味覚にもよく合います。
宮保鶏丁の特徴
甘・酸・辛の三位一体「荔枝味」
北京風宮保鶏丁は、甘み・酸味・辛味がバランス良く調和した味わいが魅力。現地ではこの絶妙な味を「荔枝味(ライチ味)」と呼び、ライチのような甘酸っぱさを理想としています。甜麺醤のコクのある甘み、黒酢のまろやかな酸味、乾燥唐辛子の軽い辛味が一体となり、深みのある味を生み出します。
食感のコントラスト
下味をつけて柔らかく仕上げた鶏肉、香ばしく炒ったピーナッツ、シャキッとしたキュウリやタケノコなど、多彩な食感が楽しめます。特にピーナッツは時間が経つと湿気を帯びるため、提供されたら早めに食べるとカリッとした歯ごたえを堪能できます。
歴史ある名前の由来
「宮保」という名称は、清朝の役職「太子太保(宮保)」に由来。宮保の称号を持つ丁宝楨(てい ほうてい)という官吏がこの料理を好んだことから、その名が付けられたと伝えられています。
美味しく食べるコツ
よく混ぜてから:タレと具材を均一に絡めることで、味が全体に広がります。
ピーナッツは先に:香ばしさを保つため、早めに食べるのがおすすめです。
白米と一緒に:濃いめの甘酸っぱい味わいは白ご飯との相性が抜群です。
アレルギーへの注意
ピーナッツ:アレルギーのある方は、注文時に「ピーナッツ抜き」でお願いしましょう。
小麦:甜麺醤に小麦が含まれる場合があるため、小麦アレルギーの方も事前確認が必要です。
こんな人におすすめ
- 初めて本格中華を試したい方:辛すぎず甘酸っぱい味わいは初心者にも食べやすい。
- ご飯のおかずを探している方:濃いめの味付けで白米が進みます。
- 複雑な味を楽しみたい方:甘み、酸味、辛味の絶妙なバランスを堪能できます。
- 北京の家庭料理を体験したい旅行者:日常的に食卓に並ぶ親しみやすい一品です。
北京でおすすめの店
店名 | 特徴 | 予算目安 | アクセス |
峨嵋酒家 | 80年以上の歴史を持つ老舗。北京風宮保鶏丁の元祖とされる名店。 | 約48元 | 西城区徳勝門内大街343号 |
那家小館 | 宮廷料理を現代風にアレンジ。満州族家庭の味を洗練された空間で楽しめる。 | 約68元 | 朝陽区酒仙橋路2号 |
大董 | 北京ダックで有名な高級店。素材と技術にこだわった創意宮保鶏丁が人気。 | 約88元 | 北京市内各地に店舗あり |
北京料理の代表メニューTop9|京酱肉絲(ジンジャンロウスー)

甘くコクのある甜麺醤(テンメンジャン)をベースにした「京酱」と、細切り豚肉が織りなす深い味わい。
京酱肉丝(ジンジャンロウスー)は北京発祥の郷土料理で、「京」の文字が示す通り北京を代表する一品です。家庭の食卓はもちろん宴席でも親しまれ、庶民的でありながら格式も感じられる北京らしい名物として愛されています。
京酱肉丝の特徴
京酱の奥深いコク
味の決め手は、甜麺醤をベースに砂糖や香辛料を加えた北京特製の京酱。甘みと塩味が絶妙に絡み、豚肉の旨味を一層引き立てます。北京料理の中でも特に重要な調味料で、濃厚ながら上品な甘さが特徴です。
細切り肉と火加減へのこだわり
「肉丝」という名の通り、豚ヒレやロースを均一に細切りに。強火で一気に炒める「爆炒(バオチャオ)」で仕上げることで、肉の柔らかさとジューシーさを保ちながら京酱をしっかり絡めます。
巻いて食べる楽しさ
京酱肉丝は、豆皮(豆腐の皮)や春餅(小麦粉の薄皮)に肉とネギやキュウリを包んで食べるのが伝統的。濃厚なソース、柔らかな肉、シャキッとした野菜が一口で調和し、北京らしい「食の遊び」を体験できます。ご飯のおかずとしても相性抜群です。
美味しく食べるコツ
- 出来立てをすぐに:時間が経つと肉が硬くなり、皮も乾燥してしまうため、提供されたら早めに包んで味わいましょう。
- 野菜の量を調整:長ネギの辛味が苦手な場合は少なめにし、キュウリを多めにするなど好みでアレンジできます。
- 白米やお酒と一緒に:味が濃いめなので、白米やビール、紹興酒と合わせるとより一層楽しめます。
店選びのポイント
老舗北京料理店なら、伝統的なレシピに基づく本格的な京酱肉丝を堪能できます。
イスラム教対応の清真飯店では、豚肉の代わりに羊肉を使った「京酱羊肉丝」が提供されることもあり、異なる風味を試したい人におすすめです。
こんな人におすすめ
- 濃厚でコクのある味をじっくり味わいたい方
- 北京発祥の伝統料理を体験したい旅行者
- 豆皮や春餅に包んで食べる文化を体験したい方
- ご飯やお酒が進むおかずを探している方
北京でおすすめの店
店名 | 特徴 | 予算目安 | アクセス |
全聚德 | 北京ダックで有名な老舗。格式ある店内で京酱肉丝も高評価。 | 約68元 | 前門ほか市内に複数店舗 |
海碗居 | 老北京の雰囲気が漂う大型レストラン。庶民派ながら味は本格。 | 約52元 | 海淀区花園路2号ほか複数店舗 |
那家小館 | 宮廷料理をモチーフにした落ち着いた空間。盛り付けも上品。 | 約72元 | 朝陽区酒仙橋路2号 |
北京料理の代表メニューTop10|糖葫蘆(タンフールー)

艶やかな氷砂糖の衣に包まれた赤い果実が並ぶ糖葫蘆(タンフールー)は、北京の冬を彩る定番スイーツ。
サンザシなどの果物を竹串に刺し、透明な氷砂糖(冰糖)の蜜でコーティングしたその姿は、路地裏に並ぶだけでまるで宝石のよう。パリッと割れる飴の食感と、甘酸っぱい果実の風味が絶妙に合わさり、北京っ子から観光客まで幅広く愛されてきました。
糖葫蘆の特徴
伝統の製法と素材
高温で溶かした冰糖を果実にまとわせ、瞬時に冷やし固めることで、表面がガラスのように輝くパリパリの飴に仕上がります。定番の素材はサンザシで、その爽やかな酸味が飴の甘さと見事に調和します。
多彩に進化するバリエーション
近年はサンザシだけでなく、いちご、ぶどう、キウイ、パイナップル、オレンジなど果物の種類が拡大。小トマトを使った甘塩バランスのものや、ナッツや豆を詰めたアレンジも登場し、屋台ごとに個性が光ります。
冬の北京を象徴する文化
南宋時代が起源とされ、旧正月には縁起物としても親しまれてきた糖葫蘆。北京の冬景色とともに味わうことで、古都ならではの季節感を体験できます。
美味しく食べるポイント
- 購入後は早めに:時間が経つと飴が溶けたり湿気を吸って食感が失われます。
- かじる時は慎重に:飴の硬さで口や唇を傷つけないよう注意しましょう。
- 冬場は硬さに注意:寒い屋外では飴が特に硬くなるため、食べる際はゆっくり噛むのがおすすめです。
購入時のチェック
- ツヤと透明感:光沢があり透明な飴は、良質な冰糖を使用している証拠です。
- 果実の鮮度:色が鮮やかで張りのあるものを選ぶと、甘酸っぱさが際立ちます。
- 屋台の清潔さ:人気があり衛生管理の行き届いた店を選ぶと安心です。
こんな人におすすめ
- 北京の下町文化や屋台グルメを体験したい旅行者
- 甘酸っぱいフルーツキャンディが好きな方
- 写真映えするスイーツを探している方
- 伝統的なお菓子に興味がある方
北京でおすすめのスポット
場所 | 特徴 | 価格目安 | アクセス |
王府井小吃街 | 観光客に人気の屋台街。サンザシから季節の果物まで多彩な糖葫蘆が揃う。 | 約10〜20元 | 地下鉄王府井駅から徒歩約5分 |
大柵欄商業街 | 伝統的な老舗が並ぶ歴史ある商業街。昔ながらの製法を守る店が多く本格派におすすめ。 | 約10〜15元 | 西城区大柵欄街 |
後海酒吧街周辺 | 湖畔の夜景を楽しみながら糖葫蘆を味わえるエリア。夜の散策にぴったり。 | 約10〜20元 | 地下鉄北海北駅から徒歩約10分 |
北京料理の代表メニューTop11|豆汁+焦圈(ドウジーと揚げパン)

豆汁(ドウジー)と焦圏(ジャオチュエン)は、北京を代表する伝統朝食の黄金コンビ。発酵特有の酸味を持つ飲み物と、香ばしい揚げパンを組み合わせたこのメニューは、北京っ子に長年愛される「通好み」の味であり、北京の食文化を深く知るための格好の入口でもあります。
豆汁と焦圏の特徴
豆汁の独特な風味と歴史
豆汁は緑豆からでんぷんを取り出した後に残る液体を発酵させて作る飲み物。乳白色でややとろみがあり、発酵による強い酸味と独特の香りが特徴です。その風味は「漬物の汁」や「熟成チーズ」に例えられることもあり、初めての人には驚きの一杯。清代には庶民の朝食として定着していた記録もあり、北京の食文化を語る上で欠かせない存在です。
焦圏が引き立てるバランス
焦圏は小麦粉を発酵させて油で揚げたリング状の揚げパン。塩気や甘みはほとんどなく、カリッとした香ばしさが豆汁の酸味を中和します。豆汁に浸して食べると、酸味・香ばしさ・油のコクが絶妙に調和します。
伝統的な食べ方
豆汁と焦圏に、咸菜(塩漬け野菜)や細切り漬物を添えるのが北京流。咸菜の塩気が豆汁の酸味を引き立て、味に深みとアクセントを加えます。
美味しく楽しむコツ
- 少量から試す:初めての方はスプーン一杯から。独特の酸味に徐々に慣れていくのがおすすめです。
- 焦圏とセットで:単体で飲むより、焦圏を浸したり交互に食べるとバランスが整い食べやすくなります。
- 咸菜を活用:塩気のある漬物を添えることで酸味が引き締まり、より北京らしい味わいに。
- 温かいうちに:豆汁は温かいほど発酵の香りがやわらかく、風味が際立ちます。
初めて挑戦する人へのアドバイス
風味は「後天的に好きになる味(acquired taste)」と理解しておくと心構えができます。北京グルメに少し慣れてから日中に挑戦すると、より受け入れやすくなります。万一苦手な場合に備え、お茶や水を用意しておくと安心です。
こんな人におすすめ
- 北京の「本物」の食文化を体験したい旅行者
- 発酵食品や個性的な味に興味がある方
- 地元の人々の日常を感じたい方
- 伝統グルメにチャレンジする意欲がある方
北京でおすすめの店
店名 | 特徴 | 予算目安 | アクセス |
護国寺小吃 | 伝統小吃を網羅的に味わえる老舗チェーン。朝から地元客で賑わう人気店。 | 約10元 | 北京市内各地に店舗あり |
錦芳小吃 | 90年以上の歴史を持つ老舗。豆汁の風味が特に評判。 | 約10元 | 地下鉄磁器口駅近く |
老磁器口豆汁店 | 天壇公園近くの隠れた名店。豆汁の製造工程を見学できる場合もあり。 | 約10元 | 東城区天壇公園周辺 |
北京料理の代表メニューTop12|水餃子(スイギョウザ)

薄く伸ばした皮にジューシーな具を包んだ北京風水餃子は、家庭の味と家族の団らんを象徴する伝統料理です。北京では餃子は単なる食事ではなく、家族の絆や祝い事の象徴。特に旧正月(春節)には家族が集まり、一緒に餃子を包んで食べる習慣が今も大切に受け継がれています。
水餃子の特徴
薄くてもコシのある皮
北京水餃子の最大の魅力は、極薄でありながら破れにくいコシのある皮。職人が一枚ずつ手延べした皮は茹で上げても形を保ち、具材のうま味をしっかり閉じ込めます。皮が薄い分、具材の味や食感をダイレクトに楽しめます。
具材のバリエーションが豊富
北京では定番からご当地ならではの具材まで多彩。
- 猪肉白菜(豚肉×白菜):最も基本で人気の組み合わせ
- 韭菜猪肉(ニラ×豚肉):香りが強く食欲をそそる
- 羊肉胡萝卜(羊肉×人参):北京らしい個性派
- 三鮮(エビ×豚肉×キクラゲ):祝い事にぴったりの豪華版
北京流の食べ方
タレは老陳醋(熟成黒酢)+刻みニンニクが基本。好みで辣油を足すと香りが引き立ちます。さらに、餃子を茹でた後の餃子湯を一緒に飲むのも北京ならでは。消化を助け、体を温める一杯として親しまれています。
美味しく味わうポイント
- 熱いうちに食べる:皮がのびやすいため、茹で上がったらすぐに。
- タレは少量から:まずはそのまま味わい、後から黒酢や辣油で調整。
- 茹で時間を見極める:餃子が浮き上がった後、1〜2分が最も美味しいタイミング。
注文・食事のコツ
- 具材を確認:苦手な食材がないか注文前に確認を。
- 数量の目安:成人一人あたり10〜15個が一般的な適量。
- 辛さや酸味の調整:黒酢や辣油はテーブルで自由に加えられる店が多いです。
こんな人におすすめ
- 家族や友人とシェアして食事を楽しみたい方
- 油を控えたヘルシーな調理法(茹でる)を求める方
- 北京の家庭の味を体験したい旅行者
- 具材の組み合わせを選んで自分好みの餃子を味わいたい方
北京でおすすめの餃子店
店名 | 特徴 | 予算目安 | アクセス |
餡老満 | 北京を代表する餃子専門店。100種類以上の餃子を提供する人気店。 | 約28元/10個 | 東城区東直門内大街ほか市内多数 |
大清花餃子 | 清朝宮廷風の高級餃子を提供。伝統的製法にこだわった味わい。 | 約35元/10個 | 朝陽区工体北路ほか |
鴻毛餃子 | 地元客に愛される庶民派チェーン。価格も手頃で24時間営業店舗も多い。 | 約22元/10個 | 北京市内各地 |
北京料理の代表メニューTop13|豌豆黄(ワンドゥーホワン)

淡い黄色のなめらかな質感と、上品でやさしい甘さが特徴の豌豆黄(ワンドゥーホワン)。
春の北京を象徴する宮廷菓子でありながら、今では季節を問わず庶民にも愛される伝統スイーツとして親しまれています。
豌豆黄の特徴
精緻な製法ととろける口どけ
茹でたエンドウ豆を丁寧に裏ごしし、砂糖や寒天と合わせて煮詰め、型に入れて冷やし固めるのが基本。細かく裏ごしされた豆が生むなめらかさは格別で、口に入れるとほのかな豆の香りと上品な甘みが広がります。
宮廷に伝わる歴史
もともとは民間の春の点心でしたが、清代に宮廷へ伝わり、洗練された菓子として発展。西太后(慈禧太后)も好んだとされ、宮廷料理の一品として格式高い地位を確立しました。北京の食文化において、宮廷と庶民を結ぶ象徴的な存在です。
季節感と多彩なバリエーション
伝統的には旧暦3月3日の「上巳節」に食べる縁起物でしたが、現在では一年を通じて楽しめます。
- 細豌豆黄:なめらかでクリーミーな舌触り
- 粗豌豆黄:豆の皮を残し、ほくほくした食感が楽しめるタイプ
小豆や棗(なつめ)入りなど、豆の甘みを活かしたアレンジも人気です。
美味しく味わうポイント
- 冷やして食べる:冷やすことでより一層なめらかさが際立ち、豆の香りも引き立ちます。
- 香り高いお茶と一緒に:ジャスミン茶や緑茶など、香りの良いお茶と合わせると甘さがより上品に感じられます。
- 新鮮なものを選ぶ:時間が経つと風味が落ちやすいため、できたてや当日販売のものがおすすめです。
購入時のチェック
- 色は淡い自然な黄色:エンドウ豆本来の色合いが理想。着色料の強いものは避けましょう。
- 適度な固さ:型から抜ける程度に固まり、スプーンを入れるとふるふる震える質感が目安です。
- 老舗の菓子店:伝統製法を守る店を選ぶと、宮廷仕込みの味に出会えます。
こんな人におすすめ
- 上品で控えめな甘さのスイーツが好きな方
- 北京の宮廷文化や歴史をスイーツで感じたい方
- 食後にさっぱりとしたデザートを求めている方
- 伝統的な製法を守った本格的な点心を味わいたい方
北京でおすすめの店
店名 | 特徴 | 予算目安 | アクセス |
仿膳飯庄 | 北海公園内の宮廷料理専門店。宮廷豌豆黄(約38元)は上品で格調高い味わい。 | 約38元 | 西城区文津街1号 北海公園内 |
護国寺小吃 | 北京伝統小吃を網羅的に楽しめる老舗。気軽に本格的な豌豆黄を味わえる。 | 約12元 | 北京市内各地に店舗あり |
稻香村 | 北京を代表する伝統菓子の老舗。春節の贈答用としても人気。 | 季節変動あり | 市内主要商業街に多数店舗 |
北京料理の代表メニューTop14|煎餅果子(ジエンビングオズ)

外はカリッ、中は香ばしくふわり――
煎餅果子(ジエンビングオズ)は、忙しい朝や軽い昼食にぴったりの北京式クレープです。天津発祥ながら北京で独自の進化を遂げ、今では朝食・ランチの定番として地元の人々に愛されています。街角では「煎餅」と呼ばれ、北京のソウルフードとして欠かせない存在です。
北京風煎餅果子の特徴
北京ならではの「薄脆スタイル」
天津では油条(揚げパン)を包むのが伝統ですが、北京ではパリパリに揚げた薄脆(ボウツイ)を包むのが主流。かじるたびにサクサクと心地よい音が響き、軽やかな食感が楽しめます。生地も多彩で、緑豆粉だけでなく小米粉や黒米粉をブレンドしたものなど、穀物の風味を活かしたアレンジが増えています。
複雑で奥深い味わい
味の決め手は甜麺醤をベースにしたタレ。これに辣椒醤(チリソース)、豆腐乳、韭菜花(ラッキョウの花の醤油漬け)などを加え、甘み・辛み・塩気が絶妙に絡み合います。店ごとに配合が異なり、食べ比べも楽しいポイントです。
自由に進化するトッピング
伝統的な煎餅果子を守る店もあれば、ハム、ベーコン、チーズなどを追加できる店も。最近はバナナチョコレートやイタリアン風など、創作系の味を提供する屋台も登場しています。
美味しく食べるポイント
- できたてをすぐに:薄脆が湿気る前に熱々を頬張るのが一番。
- カスタマイズを楽しむ:辛さやトッピングは多くの店で調整可能。自分好みの一枚をオーダーしましょう。
- ボリュームに注意:北京の煎餅果子は大きめ。小食の方はシェアするか、具材を控えめにするのがおすすめです。
店選びのヒント
- 行列は美味しさの証:地元客で賑わう店は味の信頼度が高い証拠。
- 薄脆の状態を確認:注文後に揚げてくれる店や、透明ケースで管理している店はサクサク感が抜群。
- 衛生管理をチェック:屋台でも清潔な調理環境の店を選ぶと安心です。
こんな人におすすめ
- 手軽で食べ応えのある朝食・ランチを探している方
- 北京ローカルの生活文化を体験したい旅行者
- カリッと香ばしい軽食が好きな方
- 自分好みにアレンジして楽しみたい方
北京でおすすめの店
店名 | 特徴 | 価格目安 | アクセス |
白毛煎餅王 | 「北京煎餅界のレジェンド」。薄脆は注文後に揚げ、ゴマとピーナッツが香ばしい。 | 約15元 | 西城区永安路仁寿路口(友誼医院西門付近) |
大華煎餅 | 北剪子胡同のスーパー内にある隠れた人気店。具材が多くボリューム満点。 | 具材により変動 | 東城区北剪子巷21号 悠惠万家超市内 |
南城煎餅 | 長椿街で人気。自家製薄脆と独自タレが自慢。伝統派からチョコレート味まで多彩。 | 約6元〜 | 西城区長椿街 港湾酒吧付近 |
天津王記煎餅果子 | 天津風を忠実に再現。緑豆粉生地に油条や薄脆を選べる本場派。 | 約8元 | 西城区地安門西大街133号(北京大学第一医院近く) |
北京料理の代表メニューTop15|卤煮火烧(ルージューフォーシャオ)

濃厚な卤汁(ルー汁)でじっくり煮込んだ豚の内臓と、香ばしい焼き餅(火烧)を組み合わせた卤煮火烧(ルージューフォーシャオ)。
北京庶民の「最強ローカルフード」と呼ばれ、独特の香りと深いコクがクセになる伝統料理です。初めて口にする人にはやや挑戦的ですが、地元の人々にとっては日常に欠かせない味。北京の食文化を深く知りたいなら一度は試してみたい一品です。
卤煮火烧の特徴
宮廷から庶民へ広がった歴史
ルーツは清代の宮廷料理「蘇造肉」。高価な豚肉の代わりに、庶民が手に入りやすい豚の内臓を使って煮込んだのが始まりとされます。宮廷発祥の技法を受け継ぎながら、庶民料理として独自の進化を遂げました。
独特な調理法が生む深い味わい
「卤」とは醤油、香辛料、酒などを合わせた煮込み汁のこと。豚の大腸、小腸、肺などをこの卤汁で長時間煮込み、内臓特有の臭みを取り除きながら、濃厚なコクと旨味を引き出します。提供時に火烧(焼き餅)を加え、スープをたっぷり吸わせることで、しっとりと香ばしい食感に仕上がります。
薬味が味を引き立てる
香菜(パクチー)、刻みにんにく、辣油などの薬味は欠かせません。これらを好みに応じて加えることで、内臓のコクと香りが一層際立ちます。
美味しく食べるコツ
- 薬味を積極的に:初めての方は香菜やにんにくを多めに加えると食べやすくなります。
- 汁と具材を一緒に:スープと内臓、火烧をバランスよくすくいながら味わうのがポイント。
- 少しずつ慣れる:最初は小盛りから挑戦し、味に慣れてから本来の濃厚さを堪能しましょう。
初めて挑戦する方へのアドバイス
- 事前に心構えを:内臓特有の香りや食感があるため、苦手な方は少量から。
- 店選びは慎重に:衛生管理の行き届いた老舗や地元で評判の店を選ぶと安心です。
- 夜がおすすめ:ランチよりも夜遅くに賑わう店では、地元客が集まる本場の雰囲気を楽しめます。
こんな人におすすめ
- 北京のリアルな食文化を体験したい旅行者
- 内臓料理や発酵系のディープな味が好きな方
- ローカルフードに挑戦してみたい美食探求家
- 北京庶民の夜食文化を肌で感じたい方
北京でおすすめの店
店名 | 特徴 | 予算目安 | アクセス |
小肠陈饭庄 | 卤煮火烧の元祖とされる老舗。4代続く専門店で味と衛生面に定評あり。 | 約35元 | 豊台区方庄路ほか複数店舗 |
门框胡同卤煮 | 深夜まで営業する人気店。地元客で常に賑わう活気ある雰囲気。 | 約30元 | 西城区門框胡同 |
北新桥卤煮老店 | 24時間営業。いつでも本格的な卤煮が味わえ、内臓の部位を選べるのも魅力。 | 約32元 | 東城区北新橋エリア |
北京料理の代表メニューをもっと楽しむコツ

北京ダックは予約必須
北京ダックは本場でも人気が高く、有名店は早い時間に満席になるのが常識。名店「全聚徳」や「大董」では前日〜数日前の予約を推奨しています。ディナータイムは特に混雑するため、オンライン予約で時間指定をしておくと安心。事前に人数を伝えておくと、半羽・一羽の選び方やカット方法も相談でき、皮だけ・肉付きなど自分好みのスタイルで楽しめます。
麺料理はランチタイムがお得
炸醤麺(ジャージャン麺)や刀削麺などの小麦料理は昼が狙い目です。ランチセットには前菜やスープが付く店が多く、単品より20〜30%割安になるケースも。麺の茹で加減やタレの濃さも店によって異なるため、地元客が集まる店を選ぶと失敗がありません。辛さ控えめや甜麺醤多めなど、カスタマイズ可能か店員に確認するのもおすすめです。
屋台では小銭を用意
夜市や胡同(フートン)の屋台には、羊肉串や糖葫蘆(氷砂糖でコーティングしたフルーツ)など、現金払い限定の店が今も多くあります。1元〜5元の小銭を多めに用意しておくと安心です。
特に観光客向けではないローカル屋台では、スマホ決済が使えないこともあるため注意。気になる料理があればまず価格を確認し、屋台ごとに値段を比較してから購入すると、コスパ良く色々な味を試せます。
北京料理の代表メニューに関するよくある質問

北京料理は辛いですか?
北京料理は四川料理ほど辛くありません。塩味・甘味・醤油ベースの濃厚な味付けが中心で、辛さよりも香りや旨味を重視します。辛い料理が苦手な人でも安心して楽しめます。
北京ダックは何の肉を使うの?
北京ダックには、脂のりが良く皮が薄い特別に育てられたアヒル(北京鴨)を使用します。皮をパリパリに焼き上げ、甜麺醤やネギと一緒に薄餅で包んで食べるのが伝統的なスタイルです。
北京ダックは皮だけ食べるの?
伝統的には皮が主役ですが、近年は肉も一緒に味わえるコースも人気。高級店では皮・肉・骨を部位ごとに調理し、スープや炒め物として提供するセットもあります。
餃子や饅頭は北京料理?
はい、北京は小麦文化が発達しており、餃子・饅頭・葱油餅などの粉もの料理が豊富です。特に冬至に餃子を食べる習慣は北京市民の伝統行事として根付いています。
酸辣湯はどんな味?
酸味と辛味がバランス良く合わさったスープで、黒酢と白胡椒が味の決め手。辛さは控えめで、食欲を刺激する爽やかな酸味が特徴です。
北京料理にデザートはある?
代表的なのは杏仁豆腐や糖葫蘆(フルーツの氷砂糖がけ)。杏仁豆腐は日本よりもやや濃厚で、糖葫蘆は夜市の定番スイーツとして人気があります。
屋台で食べるときの注意点は?
胡同(フートン)や夜市では現金払い限定の店が多く、1〜5元程度の小銭を準備しておくと便利です。衛生面が気になる場合は、焼き立て・揚げたての料理を選ぶと安心です。
家庭でも北京料理を再現できる?
酸辣湯や餃子は家庭でも作りやすいメニューとして人気。甜麺醤や豆味噌がスーパーや通販で手に入るため、レシピを参考にすれば本場の味に近づけることができます。
北京料理の代表メニューをお得に楽しむならTrip.com
北京ダックや炸醤麺、涮羊肉など、北京料理の代表メニューは歴史と文化を味わえる旅のハイライトです。限られた滞在でも存分に堪能するには、交通やチケットを事前に整えておくことが大切です。
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