箱根建築散歩🚶♂️
The Prince Hokone ashinoko hotel
富士山と芦ノ湖を望む”建築美”と”箱根の自然”が調和したリゾートホテル。 自然豊かな箱根の大地から生え出たような外観に、きめ細やかな配慮を施した繊細で美しいインテリアは、日本建築の巨匠・村野藤吾氏の作品。象徴的なメインロビーの開放的な窓から差し込む太陽の光は、まるで森の中にいるよう。真っ赤な絨毯に上に行くほど絞り込まれていく天井が印象でより有機的な空間へと昇華されている。
客室棟は円形の非常に珍しいプランで近づくと植物や生物のような曲線を用いた味のある柱やバルコニーのディテールがユニーク。おそらくは植物の花びらや果実の形態からインスピレーションを得たものだろう。
広大な芝生の庭園の中にたっており森林浴を楽しみながら湖畔へアプローチできるようになっており都心部では絶対にできないような空間の使い方で、近年の建築ではみることのできない非常に優美な佇まい。
1978年に竣工し日本の建築史に残る名作のこのホテル。もちろん今のラグジュアリーホテルの水準からみると、洗練もされていないし、素朴なインテリアではあるが、「優美な曲線」と「ありのままの自然」を活かした独特のデザインと計算し尽くされた空間は後世にも残してほしいと願うばかりである。