パキスタンの現在の治安は?最新情報や注意点を解説

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執筆:aoitori

パキスタン 治安

パキスタンは近年の情勢変化に伴い、治安状況が悪化しており、日本政府による危険度が引き上げられました。

この記事では、パキスタン最新の治安情報を踏まえ、エリアごとの危険度や注意すべきポイントを詳しく紹介します。

パキスタン現在の治安は危険レベル2~4

パキスタン現在の治安は危険レベル2~4

パキスタンは現在、全土においてレベル2~4という危険情報が発出されています。レベルが高い地域ほどリスクも高く、特にレベル4の地域については、政府が「退避を強く勧告」しており、いかなる目的でも訪れることは控えるよう強く求められています。特にアフガニスタンとの国境付近では、武力衝突やテロのリスクが高まっており、極めて危険です。

また、都市部でもスリや偽警察官による詐欺、強盗などの犯罪が増加傾向にあります。例えば、イスラマバードやカラチ、ラホールといった大都市では、路上での金品強奪や車両を狙った犯罪が報告されています。

パキスタンの治安状況をリアルタイムで確認するには、外務省の海外安全ホームページをご参考にしてください。

パキスタンの地域別による治安情報

パキスタンの地域別による治安情報

アフガニスタンとの国境付近、旧連邦直轄部族地域およびバロチスタン州のクエッタ市

  • 危険レベル4:退避を勧告します。渡航は止めてください。

これらの地域は、パキスタンでも最も治安が不安定なエリアとされており、いかなる目的であれ渡航は推奨されていません。反政府武装勢力やテロ組織が活発に活動しており、軍事衝突やテロ事件が頻発しています。

特にクエッタ市では、スンニ派とシーア派の対立を背景とした宗派間の衝突や爆弾テロが多発しており、2022年以降も多数の死傷者が出ています。

バロチスタン州デラ・ブグティ郡およびコールー郡、KP州のノウシェラ郡およびスワビ郡、イランとの国境付近

  • 危険レベル3:渡航は止めてください。

パキスタン・タリバーン運動をはじめとする武装勢力の活動が盛んで、警察や治安当局だけでなく民間人もテロの標的となりやすい状況です。地雷の埋設や武装勢力による襲撃事件が相次いでおり、また、国境沿いでは密輸や誘拐事件も発生しています。

パンジャブ州およびギルギット・バルチスタン地域

  • 危険レベル2:不要不急の渡航は止めてください。

パンジャブ州の主要都市ラホールでは、比較的治安は安定しているものの、過去にはテロ事件が発生しており、外国人や外交官が標的になるケースも報告されています。政府施設周辺や軍関係の施設には近づかないようにし、デモや抗議活動が行われている場所には絶対に立ち入らないでください。

イスラマバード首都圏

  • 危険レベル2:不要不急の渡航は止めてください。

首都イスラマバードは、パキスタンの中では比較的治安が良好な地域とされているものの、テロの標的となりやすく、特に政府機関や大使館周辺では警戒が必要です。

パキスタンで安全を守るための注意点

パキスタンで安全を守るための注意点

1.基本的な防犯対策を徹底しよう

  • 夜間の外出は避けること

日中と比べて夜間は犯罪の発生率が高く、見通しも悪いため、できる限り外出は控えましょう。特に人通りの少ないエリアや路地裏には近づかないように注意してください。

  • 見知らぬ人との接触は慎重に

親しげに話しかけてくる人でも、安易に信用しないことが肝心です。特に観光客を狙った詐欺や犯罪が多いため、現地の人と交流する際も警戒心を持ちましょう。

  • 貴重品や現金は分散して保管

多額の現金や高価なアクセサリーはなるべく持ち歩かず、持ち歩く場合でも財布以外にいくつかの場所に分けて携行することをお勧めします。また、貴重品を見せびらかすような行為は控えましょう。

  • 移動手段は空路が比較的に安全

パキスタン国内の移動は、可能な限り陸路を避けて空路を利用するのが安全です。陸路移動は武装勢力の襲撃や強盗のリスクが高く、また長時間の移動で不測の事態に巻き込まれる可能性もあります。

  • 車内は施錠、窓は閉めること

車を使用する場合は、常にドアロックを確認し、窓は閉めた状態で移動するようにしましょう。また、不審な車両や人物が近づいた場合は、その場にとどまらず安全な場所まで移動することが重要です。

2.万が一、強盗や誘拐に遭った場合の対処法

  • 抵抗せず、犯人に従う

銃や刃物を向けられた場合、抵抗しようとすると命の危険が増します。身の安全を第一に考え、犯人の指示には従うようにしてください。無理な行動をとらず、冷静に対処しましょう。

  • 貴重品には執着しない

所持品を奪われそうになったら、執着せず渡すことを優先しましょう。命よりも大切なものはありません。

  • パニックを避け、冷静に対応する

突然の状況に直面すると、どうしても慌ててしまいますが、落ち着いて深呼吸し、冷静な判断を心がけましょう。無駄な抵抗はしないことが大切です。

3.常に最新の治安情報をチェック

パキスタンでは情勢が急変することも多いため、常に最新の治安情報を入手し、行動を見直すことが重要です。

4.緊急時の備えを怠らず、行動計画を立てる

旅行前に緊急時の対応を考え、地元の大使館や知人の連絡先を確認しておくことも重要です。また、行動計画を立て、いざという時に迅速に行動できるよう備えをしておくことが安全な旅の第一歩です。

パキスタンでの緊急連絡先一覧

パキスタンでの緊急連絡先一覧
イスラマバード市
警察15、9203333
救急車1122、9210646、115
消防署1122、16、9252842、9252843
在パキスタン大使館(+92-51) 907-2500
カラチ市
警察15、99206132~5
救急車115、111-111-134
消防署16、99215007~8
在パキスタン大使館(+92-21) 3522-0800

パキスタンへ渡航する際は治安情報を確認しよう

パキスタンへ渡航する際は治安情報を確認しよう

パキスタンは地域ごとに治安状況が大きく異なり、十分な注意が必要です。渡航を検討する際には、事前に最新の治安情報を収集し、安全対策をしっかりと講じることが大切です。

※現地の治安は状況により随時変動する場合があるため、渡航の際には必ず最新情報をご確認ください。

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