
ペットと飛行機に乗るための条件

基本
犬、猫、小鳥、うさぎ、ハムスターなどの小動物のペットは、ケージに入れておけば、飛行機の貨物室に乗せることができます。ただし、搭乗者と一緒に客室に乗ることできない航空会社がほとんどです。JAL・ANAをはじめ、下記の航空会社であればペットを預けられます。
- スカイマーク
- スターフライヤー
- ソラシドエア
- エアドゥ
なお、LCC(ジェットスターやピーチ・アビエーション)では、ペットを預けることができません。
預かる条件
犬は狂犬病の予防注射と混合ワクチンの接種、猫は混合ワクチンの接種を1年以内に受けてください。もちろん、売買用・産業用のペットは受けられません。妊娠していないことも条件です。
ゲージの基準
ほとんどの航空会社では、ペット同士の攻撃による怪我やリスクを考慮し、ゲージ1つにつきペット一匹(鳥の場合は二羽)です。ゲージは、国際的な航空ルールを定めるIATAの規定を満たすもののみ認められています。
使用できるゲージ
- 頑丈な屋根がついている
- 丈夫なケージである
(硬質プラスチック、金属製、木製) - 換気用の窓がある(通気性がある)
- 外側に取手がついている
- 鍵がついている
- 車輪は取り外しができる、固定できる
- ペットが行動できる大きさ
- 液体や汚物などが外に漏れないようになっている
- 飲み水やエサ用の皿が準備されている
(乗継地でのエサやりはできない)
2. 飛行機にペットを乗せられる航空会社
1.ANA(全日本空輸)

ANAでは、ペットを貨物室に預ける際、健康状態や年齢に関する条件があり、短頭犬種は夏季期間中に乗せることができません。さらに、ペットの健康診断書が必要です。
| 分類 | 預かり | 機内持ち込み | 備考 |
| 哺乳類 | ○ | × | - |
| 鳥類 | ○ | × | 猛禽類は不可(ワシ、タカ、フクロウなど) |
| 上記以外の分類 | × | × | - |
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2.JAL(日本航空)

JALのペット預かり条件の一部を紹介します。
- 小型の容器(幅20cm×高さ20cm×奥行30cm以内)に入れられていること
- 外に逃げ出したり、水漏れがない状態にすること
- 他のお客さまのご迷惑になる特性(鳴き声・毒性・匂い)がないこと
- 他のお客さまの配慮として容器の中が見えないように梱包していただくこと
受託時の料金はペットクレート1個1区間当たり5,500円~7,700円です。
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3.スターフライヤー

スターフライヤーでは、ほかの大手航空会社と異なり、機内ではペットを預かってくれます。最後列の窓側の席にケージを固縛。飛行中もすぐにペットの様子を確認することができるサービスを実施中です。しかし、機内でもケージから出すことはできません。
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4.アメリカン航空

最長12時間のフライト(一部を除く)、または以下の一部の都市の発着便で、ペットとご同伴いただけます。
- 米国大陸内48州
- 米国およびカナダ
- アラスカ
- メキシコ
- プエルトリコ
| サービス | 料金 |
| 航空貨物でのペット輸送 | 料金は条件により異なります。料金は予約の際に確定します。 |
| 機内持ち込みのペット | ケージ1個につき$150 |
| 介助動物 | 無料 |
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5.大韓航空

大韓航空では、生後8週間以上の犬、猫、鳥(貨物室での預かりは生後16週間以上)が預かり可能です。・ペット輸送料:国内線3万ウォン、国際線(日本)15万ウォン。
機内持ち込み条件は、以下のとおり。
- ペットとケージの合計重量が7kg以下
- 機内でペットをケージから出すことはできない
- 大人1人あたり1匹
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ペットを飛行機に乗せる際の流れ

預けるとき
- 専用のペットカウンターで手続きを行います
- 必要書類(ワクチン接種証明書など)を提示します
- スタッフがペットの健康状態を確認し、ゲージを行います
- ゲージに識別タグ(飼い主の連絡先、目的地情報など)を取り付けます
- 餌や飲み水の確認を行います
- 問題なければ、空調の効いた専用スペースで待機します
受け取るとき
- 到着後、専用のペット受取カウンターへ向かいます
- 預け入れ時に受け取った引換票を提示します
- 引き渡し前に、ペットの様子(健康状態、ストレスの有無など)を飼い主と一緒に確認します。
- 必要書類にサインをして、受け取り手続きは完了です。
受け取り後は、できるだけ早くペットを散歩させたり水を与えたりして、リフレッシュさせてあげてください。
飛行機の中でペットはどこにいる?

1.機内持ち込み(客室)
小型のペット(通常8kg以下)は、専用のソフトケージに入れて、座席の足元に置くことができます。この場合、ケージのサイズは座席下に収まる必要があります(概ね45×35×20cm以内)
2.貨物室
中・大型のペットは、温度と気圧が管理された貨物室の専用スペースで過ごします。空調設備により15℃~25℃程度と快適ですが、夏場はクールマットや保冷剤、冬場は毛布やペット用カイロなどを入れておくと安心です。また、気圧が変動するため耳の機能に影響が及ぶ場合があります。
ペットを飛行機に乗せる際の注意点

1 健康状態
ペットが飛行機に乗る前に、健康状態を確認し、必要に応じて獣医師の診断書を取得しておきましょう。機内はストレスや気温の変化があるので、健康被害を生じる場合があります。以下のような健康状態では、預かりをお断りされる可能性があります。
- 元気がない
- 呼吸が荒い
- 肩で呼吸をしている
- 歩行状態が不安定
- 過度に緊張し震えている
- パニック状態で吠え続けている
2.搭乗前
フライト当日は、ペットを興奮させないよう普段通りの環境を維持してあげましょう。ゲージに慣れさせるため、数週間前から短時間ずつ練習させることをおすすめします。
爪切りは搭乗2-3日前に済ませ、当日の運動は控えめに。ケージ内に見慣れたおもちゃやタオルを入れることで、安心感を与えます。
3.搭乗後
到着後はすぐにペットを開放したい気持ちを抑え、まず周囲の環境に慣れさせることが重要です。時差のある長距離フライトの場合、食事や散歩のタイミングを徐々に現地時間に合わせてあげましょう。
環境の変化によるストレスで食欲が低下することもあるため、いつもの食事とおやつを持参すると安心です。
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→飛行機の乗り方完全マスター!搭乗から到着まで丁寧に解説
ペットを飛行機のストレスから守る3つの方法

1.慣らし訓練
フライト前の数週間は、使用予定のケージに徐々に慣れさせることが重要です。最初は短時間からスタートし、少しずつ時間を延ばしてあげましょう。
ケージの中で過ごすことを「快適な経験」として認識させるため、お気に入りのおもちゃを入れたり、中でおやつを与えたりしましょう。家の中でケージを移動させる練習や車での短距離移動など、段階的な訓練が必要です。
2.快適な環境作り
ペットの体温調節を助けるため、吸水性の高いペットシーツや保冷マットを用意します。見慣れたブランケットやタオルを入れることで、安心感を与えてあげましょう。ケージ内が暗すぎない程度の採光があると、ペットの不安も軽減されます。
3.メディカルサポート
獣医師に相談の上で、適切な対策を講じることをお勧めします。神経質な性格のペットには、獣医師が処方する安定剤やサプリメントが有効な場合があります。フライト前後は定期的に体温をチェックし、普段と様子が異なる場合は早めに相談しましょう。
長時間のフライトでは水分補給が制限されるため、出発前の水分管理も重要。獣医師から具体的なアドバイスをもらっておくと安心です。
どうしてもペットを飛行機に乗せられないときは?

ご旅行の際にペットを同行できない場合、信頼できるペットホテルの利用を検討しましょう。ペットホテルでは獣医師が提携しており、24時間体制で安全な環境を提供しています。
個室タイプやケージフリータイプなど、ペットの性格や習慣に応じて選べる客室があり、定期的な散歩やグルーミングサービスも充実。無理させず、大事なペットの環境を優先してあげてください。
家族のペットと一緒に飛行機に乗ろう

ペットは大切な家族の一員。一緒に旅行ができれば、より素敵な思い出になりますね。飛行機での移動は、事前の準備と正しい知識があれば、安全かつ快適に実現できます。不安なことは事前に航空会社や獣医師に相談し、万全の態勢で臨みましょう。
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