シンガポールのベストシーズン｜観光は3～5月、最安は6月がベスト

シンガポール旅行を計画しているけど、いつ行けば1番楽しめるのか分からなくて困っていませんか？
せっかくの旅行、雨ばかりだったり、航空券やホテルが異常に高かったりして後悔したくないですよね。

シンガポール旅行で失敗しないための答えは、とてもシンプル。
「あなたの旅の目的」でベストシーズンを選ぶことです。

1年中ベストシーズンとも言えるほどのシンガポールですが、
実は月ごとの特徴や旅費、開催されるイベントが全く異なります。

この違いを知らずに計画すると、
「ホテルの値段が普段の2倍だった」「楽しみにしていたお店が旧正月でお休みだった」なんて失敗にも繋がりかねません。

そこでこの記事では、あなたの目的に合わせたベストシーズンを徹底解説します。

シンガポール観光のベストシーズンは3月〜5月

「せっかくの旅行だから、天候に恵まれた中で思いっきり観光を楽しみたい」。
もしあなたがそう考えるなら、シンガポール観光のベストシーズンは断然3月〜5月です。

ここでは、なぜこの時期が観光に最適なのか、
その理由と具体的な服装、予算、そして楽しみ方まで詳しく解説します。

3月〜5月がベストシーズンの理由は1年で最も気候が安定しているから

この時期が観光のベストシーズンである理由は、シンガポールの乾季の中でも特に天候が安定しているからです。
年間の降水量が最も少ない時期にあたり、突然のスコール（通り雨）に見舞われる確率がぐっと下がります。

そのため、計画通りに観光地を巡りたい方には、まさに理想的な環境です。

例えば、マリーナベイ・サンズの屋上にあるインフィニティプールからの絶景や、
ガーデンズ・バイ・ザ・ベイの壮大な自然を、青空の下で満喫できる可能性がとても高いです。

「雨で予定が台無しになった」という旅行で最も避けたい事態を回避できるでしょう。

おすすめの服装

服装は、基本的に日本の真夏と同じコーディネートで問題ありません。
通気性の良いTシャツやワンピース、ショートパンツなどが過ごしやすいでしょう。
足元は、たくさん歩くことを考えてスニーカーや履きなれたサンダルがおすすめです。

ただし、注意点が1つあります。それは、屋内施設の冷房です。

ショッピングモールや地下鉄の車内は、外との寒暖差が激しく、肌寒く感じるほど。
カーディガンや薄手の羽織りものを1枚必ずバッグに入れておくと安心です。

旅行費用

この時期の旅費は、高すぎず安すぎない「通常期」の価格帯です。
日本からの往復航空券は、8万円〜12万円が目安となります。

ホテル代は、例えばマリーナ地区の4つ星クラスで1泊あたり3万5千円前後から探せます。
費用は最安値ではありませんが、その分、天候という最高の付加価値を手に入れられる。

コストと満足度のバランスが非常に良いシーズンです。

イベント

3月〜5月は大きなイベントは比較的少ない時期です。
そのため、イベントに伴う交通規制や特定エリアの混雑がなく、自分のペースでゆったりと観光できるのがメリット。

街全体が落ち着いているため、有名な観光地でも人混みによるストレスを感じにくいでしょう。
純粋にシンガポールの街並みやグルメを楽しみたい方には最適な時期です。

シンガポール旅行費用を抑えられるベストシーズンは6月

「シンガポール旅行は魅力的だけど、やっぱり予算が気になる…」。そう感じていませんか？
実は、6月はシンガポール旅行費用を劇的に抑えることができる月なんです。

ここでは、なぜ6月がお財布に優しいのか、
そして費用を抑えつつもシンガポールを最大限楽しむための具体的な方法を解説します。

6月がベストシーズンの理由は旅行の閑散期だから

6月の旅費が安い理由はとてもシンプル。旅行の「閑散期」にあたるからです。
日本のゴールデンウィークという大きな旅行シーズンが終わり、本格的な夏休みが始まる前の、ちょうど穴場にあたります。

このため、航空会社やホテルは価格を下げてでも空席や空室を埋めようとする傾向にあります。
旅行者が少ないこの時期は、まさにお得に旅をする絶好のチャンスと言えるでしょう。

おすすめの服装

基本的な服装は、観光シーズンの3月〜5月と変わりません。
風通しの良いTシャツにハーフパンツといった、日本の真夏をイメージした格好で大丈夫です。
一方で日本よりも日差しは強いので、帽子やサングラスも役立ちます。

ただし、6月は雨季に近づき、午後にスコールが降る日が増え始めます。

突然の雨でびしょ濡れ、なんてことも。
常にバッグの中に、軽量の折りたたみ傘を1本入れておくと安心感が全く違いますよ。
靴も、濡れてもすぐに乾くサンダルなどが便利です。

旅行の費用

6月は、年間を通して航空券が最も安くなる月のひとつです。
日本からの往復航空券の相場は、6万円〜9万円ほど。

これは観光のベストシーズンである3月〜5月に比べて約25%安く、年末年始などの繁忙期と比べれば半額以下になることも。
実際に、LCC（格安航空会社）のスクート航空などでセールを狙えば、5万円台で往復チケットが見つかることも珍しくありません。
ホテル代も同様に落ち着くため、普段は少し手が届かないようなホテルに泊まれるチャンスでもあります。

イベント

6月のシンガポールは、買い物好きにはたまらない、年に1度のビッグイベントが開催されます。

オーチャード・ロードに立ち並ぶ巨大ショッピングモール「ION Orchard」や「高島屋シンガポール」などでは、
セールが開催され、有名ブランド品が30%から、最大70%OFFになることも。

この時期のシンガポールは、まさにショッピング天国。
観光とあわせて、お得な買い物を楽しむのも最高のプランですね。

シンガポールのイベントを満喫できるベストシーズンは9月

「せっかく海外へ行くなら、そこでしか体験できない特別なイベントに参加したい」。
そんな非日常を求めるあなたにとって、シンガポールの9月はベストシーズンです。

ここでご紹介するのは、シンガポールの夜を熱狂の渦に巻き込む世界的なビッグイベントです。

9月がベストシーズンの理由はF1グランプリの開催

9月がイベントのベストシーズンである理由は、「F1シンガポールグランプリ」が開催されるからです。
F1シリーズの中でも唯一のナイトレースとして知られ、マリーナベイの美しい夜景の中をF1マシンが駆け抜けていきます。

その光景は、まさに圧巻の一言。

響き渡るエンジン音、ライトアップされた市街地コース、そして街全体を包み込むお祭りのような高揚感。
これは、他の月では決して味わうことのできない、9月だけの特別な体験です。

おすすめの服装

日中の基本スタイルは、これまでと同様にTシャツやショートパンツで問題ありません。
しかし、F1観戦においては「歩きやすさ」と「汗対策」が最重要ポイントになります。

広大なサーキット内を長時間歩き回るため、足元は必ず履き慣れたスニーカーにしましょう。
また、会場の熱気と人いきれで想像以上に汗をかきます。

吸湿・速乾性に優れた素材の服を選び、汗拭きシートや携帯扇風機があると快適さが格段に上がります。
急な雨に備え、観客席で邪魔にならないレインポンチョも忘れずに。

旅行の費用

この時期の旅費は、F1観戦を目的に世界中から観光客が押し寄せるため、航空券とホテル代は驚くほど高騰します。

日本からの往復航空券は15万円〜25万円が相場。
マリーナベイ周辺のホテルに至っては、通常期の2倍から3倍、1泊15万円を超えることも珍しくありません。

観戦チケット自体も、最も安い「ウォークアバウト」という自由席タイプで約250シンガポールドル（約28,000円）からとなります。

この熱狂を体験するには、相応の予算と、半年前からの予約が必須です。

旅行計画の前に知るべきシンガポールの気候

シンガポールには、はっきりとした「乾季」と「雨季」があり、さらに「ヘイズ」という特有の気象現象も存在します。
これらの特徴を知っておくことで、「雨で観光ができなかった」「景色が霞んでいて残念だった」といった失敗を未然に防げます。

乾季（2月～8月）と雨季（9月～1月）がある

シンガポールの気候は、この2つの季節を理解することが基本です。

一般的に乾季はベストシーズン、雨季は観光を避けるシーズンとされていますが、実はそれぞれにメリットとデメリットがあります。
そのため、目的によっては雨季でも十分にシンガポールを満喫できますよ。

乾季（2月～8月）

晴れの日が多く、カラッとした気候が続くのが乾季の魅力です。
特に3月〜5月は天候が安定し、屋外での観光には最高のコンディション。

ただし、過ごしやすい分、世界中から観光客が集まるため、航空券やホテル代は高くなる傾向にあります。

雨季（9月～1月）

雨季のメリットは、なんといっても旅費が安くなること。
また、スコールの後は気温が少し下がり、涼しく感じられることもあります。

ただし、短時間でバケツをひっくり返したような激しい雨が降ることが多く、折りたたみ傘は必須アイテム。

しかし日本の梅雨とは違い、1日中降り続くことは稀なため、
「雨で1日何もできなかった...」なんてことはほとんどないでしょう。

ヘイズ（煙害）のリスクとシーズン

もう1つ、シンガポール旅行で知っておきたいのが「ヘイズ」です。
これは近隣国の森林火災などによる煙害のことで、主に乾季の後半にあたる6月〜9月頃に発生しやすくなります。

ヘイズがひどい日は、空全体が白く霞んでしまい、視界が悪化します。
せっかくマリーナベイ・サンズの屋上展望台に登っても、対岸の景色がぼんやりとしか見えず、がっかりしてしまうことも。
喉が弱い方は、少しイガイガを感じるかもしれません。

対策として、渡航前に現地のPSI（大気汚染指数）をチェックするのがおすすめ。
もし数値が高いようなら、現地の薬局でN95規格のマスクが購入できます。
また、渡航前の持ち物リストにマスクを入れておくと安心です。

シンガポール旅行が安いベストシーズンは？

理想のシンガポール旅行の計画も、予算が合わなければ実現は難しいですよね。

ここでは、シンガポール旅行が最も安くなる時期、シーズンごとの費用比較、
そしてさらに旅費を節約する裏ワザまで、お金に関する情報を徹底的に解説します。

旅費の最安値は「6月」と「10月～11月」

シンガポールへの旅費が最も安くなるのは「6月」と「10月〜11月」です。

この時期が安い理由は、日本の大型連休であるゴールデンウィークや夏休み、
年末年始といった旅行のピークシーズンから外れた「閑散期」にあたるからです。

旅行者の需要が落ち着くため、航空券やホテルの価格がぐっと下がります。

例えば、年末年始には往復15万円を超えることもある日系航空会社のチケットが、6月には7万円台で見つかることも。
LCCのスクート航空なら、往復5万円台のチケットが登場することがあります。

他シーズンとの費用比較表

この表からも分かる通り、シンガポール旅行の費用は時期によって2倍以上の差が出るということです。

航空券は、最も安い6月なら6万円台から探せますが、F1が開催される9月には最低でも15万円からと、約2.5倍に高騰します。

さらに費用を抑える裏ワザ

最安値の時期を狙うだけでなく、ちょっとした工夫で旅費はさらに抑えられます。
ここでは、すぐに使える裏ワザをご紹介します。

航空券の場合

航空券を安く手に入れるコツは、早めの予約と曜日の選択です。
出発の3ヶ月前を目安に探し始め、特に航空券が安い傾向にある「火曜・水曜出発」の便を狙うのがおすすめ。

また、航空会社の公式サイトで開催される不定期のセールも要チェックです。

ホテルの場合

ホテル代を節約するなら、立地の見直しが効果的です。
中心部のマリーナ地区は便利ですが、価格も最高級。

そこから少し視野を広げ、MRT（地下鉄）で15分ほどのカラン地区やラベンダー地区のホテルを選んでみましょう。

このエリアなら、1泊あたり1万円以上も節約できるケースがあります。
移動時間と宿泊費のバランスを考えるのが、ホテル選びのポイント。

シンガポールで旅行を避けるべきシーズン

あなたの旅の目的によってはベストシーズンと呼ばれる時期でも、最悪のシーズンになってしまうタイミングが存在するのも事実です。
せっかくの旅行が「こんなはずじゃなかった…」とならないために、知っておくべき注意点を紹介します。

F1シンガポールGP期間

もしF1観戦が1番の目的でないのなら、9月中旬頃のF1グランプリ開催期間は避けるのが賢明です。

この時期を避けるべき理由は、
ホテル代が通常期の2倍から3倍にまで高騰し、レース会場となるマリーナベイ周辺では大規模な交通規制が敷かれるためです。

例えば、マリーナベイ・サンズの宿泊費が1泊15万円を超えることも。

普段なら徒歩5分で行けるマーライオン公園への道が、フェンスで閉鎖されて20分以上も迂回させられる、といった不便も発生します。

どうしても9月に旅行するなら、F1の開催週を1週間でもずらすだけで、ホテル代は30%以上安くなる可能性があります。
日程を少し調整するだけで、大きな節約に繋がりますよ。

旧正月（1月下旬～2月上旬）

チキンライスやバクテーなど、シンガポールのローカルグルメを心ゆくまで楽しみたいなら、旧正月の期間は不向きかもしれません。

なぜなら、多くのホーカーズ（屋台街）や個人経営の名店の店主たちが帰省や休養のため、旧正月の元日から3日間ほど店を閉めてしまうからです。
せっかくシンガポールに来たのに、お目当ての店が閉まっていた…ということも起こりがち。
フードコート全体が閑散としていて、寂しい雰囲気を感じることも。

もちろん、全ての店が閉まるわけではありません。
ホテル内のレストランやショッピングモールの飲食店はほぼ営業しています。
また、旧正月ならではの豪華なコース料理「ユーシェン」を味わうなど、プランを切り替えて楽しむのが良いでしょう。

各国の大型連休

ユニバーサル・スタジオ・シンガポール（USS）などの人気アトラクションを効率よく回りたいなら、世界各国の大型連休は避けた方が無難です。

この時期は、世界中からの観光客で主要な観光施設が飽和状態になります。
特に、中国の国慶節（10月上旬）や日本のゴールデンウィーク、夏休み期間は要注意。
USSでは人気アトラクションの待ち時間が、通常なら30分程度のところ、120分以上になることも珍しくありません。

また、他の観光地も混雑必至でゆったりと観光したい人にとっては煩わしさを感じてしまうかもしれません。
もし、どうしてもこの時期にしか行けない場合は、人が比較的少ない朝早くからの観光をおすすめします。

シンガポールのベストシーズンは目的によって変わる

シンガポール旅行のベストシーズン選びに、もう迷う必要はありません。
あなたの「旅の目的」を明確にすることで、失敗なしの旅が実現します。

この記事でお伝えした、あなたの旅を成功させるための大切なポイントを最後にもう1度確認しておきましょう。

• 最高の気候で観光するなら、天候が安定し、屋外での活動に最適な乾季の「3月～5月」
• 旅費を徹底的に抑えるなら,、航空券やホテルが最も安くなる閑散期の「6月」と「10月～11月」
• F1期間中の費用高騰や混雑、旧正月期間中のローカル店の休業に注意
• 屋内の強烈な冷房に備えるための「薄手の羽織りもの」は季節を問わず必須の持ち物

これらのポイントを押さえるだけで、自信を持ってシンガポール旅行の計画を立てられるはずです。
費用、気候、そしてイベントのバランスを見極めて、あなただけの完璧なプランを完成させてくださいね。