高雄の天気(気候)&旅行シーズン
「高雄(たかお・ガオション)」は北緯22°くらいの場所にあり、緯度としては日本最南端の沖ノ鳥島より少し北に位置しています。台湾南部の文化・経済の中心都市として発展している、台湾第2位の都市です。
年間を通じて温暖な気候で、四季は日本ほどはっきりしていません。真冬でも平均気温は20℃近くあります。高雄観光のベストシーズンは、春の3~4月と秋の10~11月です。
高雄では、4月下旬にはもう夏の暑さが到来します。そのため、3~4月中旬くらいまでが春めいて過ごしやすい季節です。天気も晴れることが多いので、半袖の服と長袖の羽織ものを用意するくらいで十分でしょう。
5月~9月ぐらいまでが長い夏であると同時に、雨季でもあります。高温多湿で蒸し暑くなり、熱中症対策は必須です。また、7~9月は台風の影響で飛行機が欠航になることもあるため注意しましょう。
10月に入ると雨季は過ぎますが、日中と朝晩の寒暖差が大きくなります。観光には適していますが、脱ぎ着しやすい服装にしましょう。
12~2月は冬ですが、最高気温は25℃前後あります。防寒としては、トレーナーやセーター程度でも大丈夫です。
高雄周辺の主要空港
高雄市街の南の郊外には、高雄国際空港(KHH)があります。日本とは東京や大阪のほか、札幌や福岡、名古屋、熊本、那覇との間に定期便が就航しています。
高雄国際空港は規模としては大きくはないものの、ターミナルビルが国際線と国内線に分かれており、両ターミナルはやや距離があるため、乗り継ぎの際は注意してください。
空港には地下鉄が乗り入れているので、市街への移動は容易です。高雄駅へは直通で行くことができ、18分で35元(約126円)。新幹線にあたる「高鉄(ガオティエ)」に乗車できる「左営(ズオイン)」駅へは、28分で50元(約180円)かかります。
高速バスは、高雄市の隣の台南市や最南端のリゾート地である「墾丁(ケンディン)」へ移動するときに便利です。市内方面の路線バスもありますが、現地の地理に明るい人でない限り、MRTの方が確実でしょう。
タクシー乗り場は、ターミナルを出てすぐのところにあります。国際線ターミナル前に並んでいるタクシーを利用すると、50元(約180円)の「停留服務費(待機サービス料)」がかかるほか、トランクサービスには、別途10元(約36円)が必要です。道路の混み具合にもよりますが、空港から高雄駅までは20分程度で、250~300元前後(約900~1,080円)が目安でしょう。
高雄の交通
高雄市内の公共交通機関には、鉄道とバス、地下鉄、そしてライトレールがあります。地下鉄とライトレールは、合わせてMRT「捷運(ジエユン)」と呼ばれます。
地下鉄は南北と東西の計2本があり、市街移動の大動脈ともいえる路線です。一方のライトレールは、路面電車に相当します。まだ南半分ほどしか完成していませんが、いずれ市街を囲む環状線として全線開通する予定です。
注意したいのが、台湾ではMRT車内・駅構内とも飲食禁止という点で、罰金もあるので気を付けてください。
交通系ICカードを購入すると、台湾全土の鉄道・MRT・バスの利用ができて便利です。主に用いられているのが「EASY CARD(悠遊卡)」と「iPASS(一卡通)」の2つ。コンビニやMRT駅でチャージしておけば、切符を買う手間を省けるだけでなく、現金払いよりも割安になります。
高雄へのアクセス
東京から高雄までは、成田から日本航空(JAL)、チャイナエアライン、エバー航空、ピーチ、タイガーエア台湾の便が運航しています。エバー航空の便は全日空(ANA)とのコードシェア(共同運航)です。所要時間は往復で異なり、高雄行きが約4時間10分、東京への帰りは約3時間30分。往復料金は22,540円~です。
大阪からは、関西国際空港からチャイナエアライン、エバー航空、ピーチ、タイガーエア台湾、スクートの定期便が就航。また、日本航空(JAL)はチャイナエアラインと、全日空(ANA)はエバー航空とコードシェア(共同運航)を行っています。所要時間は高雄行きが約3時間20分、東京への帰りが約3時間、往復の料金は20,870円~です。
高雄の物価
台湾の通貨単位は、正式には新台湾ドル(TWDまたはNT$)といいますが、一般には元と呼ばれます。1元=約3.60円(2020年3月現在)です。台湾の物価は日本より安いといわれています。
ただし、水道水が飲用に適していないため旅行中は水を購入する必要があるなど、日本より出費がかさむ品目もあるでしょう。ミネラルウォーター(500ml)は15~20元(約54~72円)、コーラ(500ml)は20~25元(約72~90円)ほどです。
台湾でとくに物価が安く感じられるのは食費です。ローカルなお店であれば、小籠包が1人前でだいたい100元(約360円)。夜市の屋台であれば、40~100元(約144~360円)程度で美味しいものが食べられます。
地下鉄の運賃は距離によりますが、20~60元(約72~216円)など、交通費もおおむね安くすむでしょう。
高雄のホテル相場
台湾南部の中心都市である高雄市には、ホテルなど宿泊施設が多数あり、立地やホテルのクラス、時期などによって、宿泊料金にも大きな差があります。
高雄における3つ星および4つ星の平均的なホテルの料金相場は、おおむね1部屋1泊4,000~6,000円です。5つ星などの高級ホテルは16,000~19,000円程度となります。
さらに3~4月と10~11月の観光のベストシーズンになると、宿泊料の相場は12,100~16,270円と割高になる傾向です。
また高雄市街のなかでも、新興区(シンシンチュー)は、宿泊先を探すうえでとくに人気。このエリアの3つ星以上のホテルは、だいたい1,418~10,696円の範囲に収まっています。
あまりに安いと設備や防犯などの面が心配ですが、高雄では1,000~2,000円台で日本の格安ビジネスホテル程度のクオリティをもつ宿も少なくありません。
ホテルランクごとの相場
ホテルランク | 相場 |
5つ星 | 8,659円~10,675円 |
4つ星 | 5,849円~7,392円 |
3つ星 | 2,474円~4,383円 |
2つ星 | 2,031円~2,245円 |
高雄のホテル事情
高雄の治安は?
高雄のような大都市を含め、台湾は世界的にみても治安の良い地域といえます。とはいえ、スリや置き引きなど外国人観光客を標的とした軽犯罪には注意が必要です。外では荷物から目を離すことなく、とくに駅や夜市などの雑踏では、貴重品は肌身離さず持ち歩きましょう。
台湾で犯罪以上に気を付けなければならないのは、交通事故です。バイクなど自動二輪がとても多いため、歩道のない道路を歩く際はとくに用心してください。
高雄の通信環境は?
台湾はフリーWi-Fiが普及していて、カフェやレストラン、公共交通機関などで広く利用可能です。また、政府が観光客向けに提供している「iTaiwan」というWi-Fiサービスもあります。高雄国際空港のサービスカウンター「旅客服務中心」で申請するだけなので、手続きも簡単です。
SIMフリーのスマホを持っているなら、空港内でSIMカードを購入する方法もあります。有料ですが、4G回線を無制限で使用できるため、旅先でも頻繁にネットにアクセスするという人におすすめです。
現地人がおすすめするホテル
おすすめ高級ホテル
高雄を訪れたら一度は泊まってみたい高級ホテル3ヶ所を紹介します。
まずは、澄清湖のほとりの「高雄圓山リゾートホテル(高雄圓山大飯店)」です。台湾を代表するホテルで、王宮のような朱塗りの建物は高雄のランドマークでもあります。
続いての「漢来ホテル」は、遠くからでもそれと分かる高層ホテルで、客室からの眺めも格別。市中心部にあり、ライトレール「光栄碼頭(グァンロンマートウ)」駅から490mです。
3つ目の「H2Oホテル」は、波打つブルーの外観デザインが印象的なスタイリッシュな印象のホテル。屋上のプールやジムでひと汗かくのもいいでしょう。地下鉄「巨蛋」駅から380mの近さで、アクセスのいいホテルです。
おすすめ格安ホテル
高雄でリーズナブルに泊まりたい人におすすめの3つのホテルを紹介します。
「バックパッカーイン高雄(貝殻窩港都青年旅舎)」は、少ない荷物で気楽に旅を楽しみたい若者向けです。格安のドミトリーのほか、個室も用意されています。地下鉄「中央公園」駅からわずか250mです。
目の前に幸福川が流れる「庭(ティン)B&Bホテル」は、高雄駅から680mにあり、観光に便利な立地。24時間対応のフロントや、荷物の一時預かりなど、旅行者にうれしいサービスもあります。
最後の「吉娃娃ホテル(Gwawa Hotel)」は、地下鉄が交差する美麗島駅から310mと、アクセスにたいへん優れた格安ホテル。部屋ごとに凝ったインテリアにも注目です。
高雄の観光情報
高雄のおすすめ観光スポット
高雄を訪れるなら一度は通るであろう地下鉄「美麗島(メイリーダオ)」駅は、ターミナル駅であると同時に観光スポットでもあります。なかでも「光之穹頂(光のドーム)」は4,500枚ものステンドグラスが光り輝く幻想的なドームで、道行く人も思わず立ち止まります。
高雄市街を北から南に流れる「愛河(アイハー)」も、定番観光スポットの1つ。観光客の目当ては、約20分の短い船旅が楽しめる「愛之船」。地元のカップルにも人気のクルーズ船で、市が運営しているものは料金も150元(約540円)とリーズナブルです。おすすめは日が沈んでから。川面から見上げる高雄の高層ビルの夜景がロマンチックです。
高雄の港の向こうにのびる細長い「旗津(チージン)半島」は、港町ならではのグルメやレジャーが楽しめる観光スポット。地下鉄オレンジラインの終点西子湾駅を降りてから、フェリーに乗ってわずか5分で渡れます。レンタルサイクルでめぐるのが定番で、2~4人乗りの自転車が人気です。新鮮なシーフードや海水浴も楽しめます。
高雄の人気グルメ(レストラン)
高雄で本場の肉まんを食すなら、地下鉄市議会駅近くの「興隆居(シンロンチュイ)」がおすすめ。地元では朝食に立ち寄る人が多く、早朝から行列ができます。次々と蒸しあがる肉まんをほおばると、肉汁があふれ出します。
地下鉄「塩埕埔(イェンチェンブー)」駅から歩いて5分の「鴨肉珍(ヤーロンチェン)」は創業60年を超える老舗で、地元のファンも絶えない人気店。なかでも台湾グルメの「魯肉飯(ルーロウファン)」に鴨肉の切り身をのせた「鴨肉飯(ヤーロウファン)」は、安くて食べ応えもあり、おすすめです。
麺類をご所望なら、ぜひ訪ねてほしいのが「港園牛肉麺館」。人気は、汁なし牛肉混ぜ麺の「牛肉拌麺(ニョウロウバンミエン)」。お肉はしっかり煮込まれていて、ジューシーながらあっさり柔らかな食感です。ライトレール「真愛碼頭(ジェンアイマートウ)」駅から徒歩5分程度かかります。
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