
美しい自然と文化や歴史が交差する南米・アルゼンチン。そんな魅力あふれるアルゼンチンですが、現地での治安も気になるところ。
この記事では、2024年最新のアルゼンチンの治安情報をまとめました。治安の悪い地域や渡航する際の安全対策などを解説するので、アルゼンチン旅行を検討している人はぜひ参考にしてくださいね。
【アルゼンチンでトラブルに遭った時の緊急連絡先】
| 連絡先 | 電話番号 |
| 警察 | 911または101 (首都ブエノスアイレス市を含むブエノスアイレス州全域、サンタフェ州およびサンルイス州) ※メンドーサ州、サルタ州およびサンファン州は911のみ、それ以外の地域では101のみ。 |
| 救急 | 107 |
| 消防 | 100 |
| 在アルゼンチン日本国大使館 | 011(市外局番)-4318-8200 |
アルゼンチンの治安は悪化している?

アルゼンチンは以前は中南米の中で教育や生活水準が高く、治安も比較的良い国とされていました。しかし、最近の経済や財政の悪化により、貧困層が増え、特に首都ブエノスアイレスでは強盗や窃盗などの犯罪が増加しています。
さらに、銃器が多く出回っており、銃を使った凶悪犯罪も発生しています。そのため、旅行や滞在時には十分な注意が必要です。日本外務省による危険情報は以下の通りです。
| 地域 | 危険レベル |
| ・首都ブエノスアイレス市及び周辺都市 ・サンタフェ州ロサリオ市 | レベル1(十分注意) |
| 上記以外のその他の地域 | なし |
アルゼンチンで特に注意したい治安の悪いスポット
アルゼンチンでは近年犯罪が増加傾向にあることから、観光の際は十分な注意が必要です。ここでは、観光客が注意したい治安の悪い場所を紹介します。
首都・ブエノスアイレス

アルゼンチンの首都であるブエノスアイレスの観光地や交通ターミナル、地下鉄駅周辺では、昼夜を問わず強盗や盗難が多発しています。なかには日本人にも被害が報告されているため、安全対策をしっかり行うことが重要です。
特に南側や高速道路周辺に点在する「ビジャ」と呼ばれるスラム街では犯罪組織の活動が盛んなため、絶対に近づかないようにしましょう。また、隣接地域でも銃を使った犯罪が日常的に発生しています。
さらに、労働組合などによるデモが大統領府や議会前で頻繁に行われています。爆竹や花火が使われることがあり、時には過激な行動が起きることもあります。デモが行われている場所には近づかないようにしてください。
【このエリアには要注意!】
- ボカ地区
- フロリダ通り
- サンテルモ地区
- モンセラート地区
- レティーロ駅周辺
- サンマルティン広場
- 首都の3大ターミナル
- レコレータ地区
- リーベルプレートサッカー場周辺
サンタフェ州ロサリオ市

サンタフェ州のロサリオ市では、麻薬組織の抗争が長年続いており、最近その暴力が増加しています。2023年の治安省の統計によると、サンタフェ州の殺人発生率は10万人当たり11.0件で、全国平均の4.4件の2倍以上です。
麻薬組織は主に東部のパラナ川沿いや南部、また西部のスラム街「ビジャ」を拠点にし、薬物密売を巡って縄張り争いをしています。このため、一般市民や観光客も巻き込まれてしまうことがあります。
地元の人でさえも夜間の外出を控え、移動には車やタクシーを利用するなどの対策を講じています。そのためこの地域を訪れる際は、特にビジャの周辺には近づかず、安全対策をしっかり行うことが大切です。
治安悪化傾向にあるアルゼンチンで警戒するべき犯罪とその対策

1.スリ
スリはバスや列車、観光地などの人が多い場所でよく発生しています。犯人は通常グループで行動し、役割を分担して組織的に犯罪を行います。例えば、誰かが被害者の注意を引きつけている間に、別の人が財布を抜き取るなどといった手口です。
【対策】
- 混雑した場所ではバッグを体の前で抱える。
- カフェやレストランでは荷物を近くに置かずに常に持っておく。
2.ひったくり
ひったくりは、電車やバスなどの公共交通機関や人が多く集まる場所でよく起こっています。中には、バッグのストラップをナイフで切ったり引きちぎったりする大胆な手口も見られます。また、バイクを使って歩行者を狙う「モトチョロス」と呼ばれるひったくり強盗も増えています。
【対策】
- 観光地や公共交通機関では常に周囲を警戒する。
- バッグのストラップをしっかり持つか体に密着させる。
- 貴重品は1カ所にまとめず分散させる。
3.置き引き
置き引きは、ホテルや空港のロビー、トイレ、レストラン、バス・ターミナルなどでよく発生します。また、車から降りた直後やトランクから荷物を取り出しているときにも注意が必要です。犯人は、行き先や時間を尋ねるふりをして被害者の注意をそらし、その隙に荷物を盗むことが多いです。
【対策】
- 手荷物は常に身体の近くに置く。
- 不審な人物に警戒する。
アルゼンチンの緊急時の連絡先

万が一トラブルに巻き込まれた場合、または巻き込まれそうな場合は、最寄りの警察署またはアルゼンチン現地の緊急ダイヤルに通報しましょう。言葉が通じない場合は、周りにいる信用できる人に頼って落ち着いて対応しましょう。大使館ではパスポートを紛失・盗難の際にサポートしてもらえることもあるので、確認しておきましょう。
緊急連絡先
| 連絡先 | 電話番号 |
| 警察 | 911または101 (首都ブエノスアイレス市を含むブエノスアイレス州全域、サンタフェ州およびサンルイス州) ※メンドーサ州、サルタ州およびサンファン州は911のみ、それ以外の地域では101のみ。 |
| 救急 | 107 |
| 消防 | 100 |
在アルゼンチン日本国大使館
| 電話番号 | 住所 |
| 011(市外局番)-4318-8200 | Bouchard 547, Piso 17, C1106ABG - Buenos Aires, Rep. Argentina |
アルゼンチンに安心して渡航するための準備

近年治安悪化傾向にあるアルゼンチンでは、渡航する場合は万が一の時のための準備をしましょう。ここでは、アルゼンチンで安全を守るための登録やアイテムを紹介します。
1.海外旅行保険
アルゼンチンへ渡航する際は海外旅行保険への加入を強くおすすめします。海外での医療費は高額になることが多く、思わぬ出費を防ぐことができます。また、医療費だけでなく荷物の紛失や盗難、航空機の遅延などのトラブルにも対応できます。
クレジットカードに付帯している海外旅行保険もありますが、補償内容を確認し、必要に応じて追加の保険に加入しましょう。
2.たびれじ
アルゼンチン渡航の際は、家族や友人、職場に日程や連絡先を伝えておくことが重要です。また3か月以上滞在する場合は、在留届を提出してください。3か月未満の旅行や出張の場合は、最新の安全情報を確認し、緊急時に大使館から連絡を受け取るために外務省の「たびレジ」に登録しましょう。
3.パスポートのコピーや連絡先のメモ
アルゼンチンでもしもの時に役に立つのが、パスポートのコピーや連絡先のメモ。万が一パスポートを失くしたときにコピーがあればスムーズに再発行の手続きができるでしょう。コピーするのは顔写真と住所欄の2枚です。連絡先のメモは、インターネットが使えない場合の緊急連絡先の確認に対応できます。
4.インターネット接続できるデバイス
アルゼンチンでは常時ネットに接続していれば、目的地を確認したり何かあった場合に連絡したりできるので、インターネット接続できるデバイスは必須のアイテムです。Wi-Fi、SIMカード、eSIMとさまざまな選択肢があるので、予算や日数に合わせて選びましょう。
特にアルゼンチンでは料金が比較的安く、日数も選べるeSIMがおすすめ。eSIMならダウンロードしてその場ですぐインターネット接続ができます。
アルゼンチンの基本情報

| 基本情報 | |
| 首都 | ブエノスアイレス |
| 人口 | 約4,623万人 |
| 言語 | スペイン語 |
| 宗教 | カトリック等 |
| 通貨 | ペソ |
| 政体 | 立憲共和制 |
アルゼンチンの治安についてよくある質問

-
アルゼンチンは安全ですか?
アルゼンチンは地域によって治安が異なります。特にブエノスアイレスの一部地域では犯罪が多発しているため、注意が必要です。
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どのような犯罪が多いですか?
強盗や窃盗、スリ、ひったくりが一般的です。また、特に観光地や公共交通機関での犯罪が多く報告されています。
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夜間の外出は危険ですか?
夜間の外出は避けるべきです。特に人気のない地域や暗い場所では危険が増します。
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観光地での注意点は?
観光地では人混みが多いため、荷物の管理に注意が必要です。特に貴重品は身体の前に抱えるようにしましょう。
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アルゼンチンへ渡航する際は最新の治安情報を確認しよう

アルゼンチンでは首都ブエノスアイレスをはじめ、特定の地域やスポットでは治安が悪い場所も存在します。特に観光地ではスリや窃盗などさまざまな犯罪が発生しているので、滞在中は十分に気を付けましょう。
アルゼンチンの治安をチェックして、安全な旅を心がけてくださいね。
※現地の治安は状況により随時変動する場合があるため、渡航の際には必ず最新情報をご確認ください。

