ベルギーの治安は良い？悪い？ブリュッセルで身を守る防犯対策3選

ベルギーの治安は安定しており、旅行者にとって比較的安全です。一般的な観光地や主要都市では警察の存在や監視カメラの設置など、治安維持に積極的な取り組みが行われています。ただし、ブリュッセルなど観光客が集中する場所では注意してください。

この記事では、ベルギーの治安に関する情報をわかりやすく解説します。

【ベルギーでトラブルに遭遇した時の連絡先】

最新！ベルギーの治安・安全に関する情報

2024年10月現在、ベルギーへの渡航を制限されるような事態は発生していません。念のためベルギーに渡航する際は、外務省の海外安全ホームページを必ずチェックすることをおすすめします。

引用：外務省海外安全ホームページ

ベルギーは総じて安全な国として知られていますが、大都市部では一般的な都市犯罪に注意が必要です。首都ブリュッセルや観光地アントワープでは、スリやひったくりなどの軽犯罪が発生しています。

テロの脅威も完全には排除できず、政府は警戒レベルを維持しています。ただし、日常生活に大きな支障はありません。移民問題に関連した社会的緊張も時折見られますが、観光客が直接影響を受けることは稀です。夜間の一人歩きや人気のない場所への立ち入りは避け、常識的な行動を心がけましょう。

ベルギーの治安が良い3つの理由

1.安定した政治・経済システム

ベルギーは長年にわたり安定した民主主義国家であり、法治国家としての基盤が強固です。また、EUの中心地としての地位も相まって、経済的にも安定しています。この政治的・経済的安定が、社会の秩序維持に大きく貢献しています。

政府の効果的な政策立案と実行により、社会的格差の軽減や教育の充実。安定した社会基盤が市民の安全意識を高め、全体的な治安の向上に寄与しているのです。

2.国際協力

ベルギーは連邦警察と地方警察が緊密に連携し、犯罪の予防と取り締まりに当たっています。EUの中心地としての特性を活かし、国際的な法執行機関との協力も積極的に行っています。ユーロポール（欧州刑事警察機構）本部がオランダのハーグにあることから、国境を越えた犯罪対策にも効果的に取り組んでいます。

さらに、最新の技術を活用した監視システムや犯罪分析手法の導入により、犯罪の早期発見と迅速な対応が可能になっています。

3.高い市民意識と社会的結束力

ベルギーの市民は一般的に法律を尊重し、社会秩序を維持することに高い意識を持っています。この背景には、充実した教育システムと幼少期からの市民教育の浸透があります。また、多様性を尊重する文化が根付いており、異なる言語圏や文化的背景を持つ人々が共存しています。

この多様性への理解が、社会的な寛容さと相互尊重の精神を育んでいます。これらの要因が社会全体の安全性を高め、ベルギーの良好な治安状況の維持に大きく貢献しているのです。

ベルギーで警戒すべき3つの治安トラブル

ベルギーで日本人旅行者が巻き込まれやすい、3つの犯罪を知っておきましょう。

1.置き引き・スリ

観光客の多いブリュッセルの地下鉄やバス内、観光スポット周辺で頻発しています。日本人旅行者は周囲への警戒心が比較的低く、カメラやスマートフォンを外に見えるように持っていることが多いため、狙われやすい傾向にあります。

レストランやカフェでバッグを椅子の背もたれに掛けたり、床に置いたりする習慣が災いとなることも。犯罪者は通常2〜3人のグループで行動し、1人が注意を引きつけている間に、別の人物が貴重品を抜き取るといった手口が一般的です。

2.ニセ警官による詐欺

偽の警官が「このエリアで偽札や盗難が多発している」などと声をかけ、財布やパスポートの確認を求めてくる手口です。日本人旅行者は警察官に対する信頼が厚く、要求に応じやすい傾向があるため、標的にされやすくなっています。

犯人は本物そっくりの警察手帳を見せたり、正式な制服に似た服装をしていたりするため、見分けるのが困難です。チェックを装って財布の中身を確認し、後で気づくと現金がなくなっているというケースや、「確認のため」と言って財布ごと持ち去るケースもあります。

3.ぼったくりタクシー

正規のタクシーを装った白タクや、遠回りをして料金を水増しする悪質なタクシードライバーによる被害です。日本人旅行者は英語でのコミュニケーションに不安がある場合が多く、料金交渉や経路の確認が十分にできないことが被害につながっています。

ヒースロー空港や主要駅周辺で、疲れている旅行者を狙って「特別料金で市内まで運ぶ」などと声をかけてくるケースが報告されています。

ベルギーで警戒すべき治安が不安定な地域

ベルギーで以下の地域は、他の場所と比較して盗難や詐欺の発生率が高くなる傾向があります。観光中は常に周囲の人に敏感になり、安全を優先させましょう。

1.ブリュッセル北駅周辺

ブリュッセル北駅周辺は、首都の中でも注意が必要な地域です。この地域は、麻薬取引や売春などの違法活動が報告されており、夜間は危険度が高まります。駅周辺には多くのホームレスや薬物依存者が集まることがあり、ハラスメントや軽犯罪のリスクが高くなります。

スリやひったくりなどの街頭犯罪も頻発。観光客や出張者は、夜間にこの地域を通過する際は十分な注意が必要です。可能であれば、夜間はタクシーなどの安全な交通手段を利用し、貴重品の管理に気を付けましょう。

2.アンデルレヒト周辺

ブリュッセル南西部に位置するアンデルレヒトは、一部の地区で治安の悪化が報告されています。クレベルグ（Cureghem）地区では、若者のギャングによる犯罪や暴力事件が時折発生。失業率も高いため、犯罪の温床となりやすい環境があります。

観光客がこの地域を訪れる際は、日中でも警戒が必要です。特に夜間の一人歩きは避けるべきで、公共交通機関の利用時も周囲に注意を払う必要があります。可能であれば、観光名所や安全性の高い地域に滞在することをおすすめします。

3.シャルルロワ

ワロン地方にあるシャルルロワは、ベルギー国内でも治安の悪さで知られる都市です。かつての産業都市として栄えましたが、現在は経済的衰退と高い失業率に悩まされています。特に、市の中心部や駅周辺では、薬物関連の犯罪や窃盗が報告されています。夜間は特に注意が必要で、人通りの少ない地域への立ち入りは避けるべきです。

また、この地域では路上強盗のリスクも比較的高いため、貴重品の管理には細心の注意を払いましょう。観光客がこの地域を訪れる際は、地元の人々の助言に従い、可能な限り日中に行動し、安全な交通手段を利用することをおすすめします。

治安のよいベルギーで守りたい防犯対策3つ

ベルギーで安全に旅行するための防犯対策を3つ紹介します。

1.貴重品の管理を徹底する

ベルギーでスリや置き引きに遭わないためには、自分の荷物に常に注意を払うことが重要です。財布やパスポート、カメラなどの貴重品は混雑した場所では特に注意し、なるべく身体に近いところに保管しましょう。

無用な現金やカードはホテルのセーフティボックスに預けるなど、必要なものだけを持ち歩くようにしましょう。

2.夜間に出歩かない

全体的にベルギーの治安は良いですが、深夜に一人で歩くことは避けるべきです。特に人通りが少ない場所や裏通りは避けて、明るくて人の多い道を選ぶようにしましょう。

3.旅行保険に加入する

何か問題が起こった時に備え、旅行前に旅行保険に加入することをおすすめします。病気や怪我、盗難など、不測の事態に備えて保険に加入しておくと、安心して旅行を楽しむことができるでしょう。

治安のよいベルギーで知っておきたい連絡先

ベルギーでトラブルに遭遇した場合に役立つ連絡先をいくつか紹介します。これらは、ベルギー旅行中にトラブルや緊急事態に遭遇した際に頼りになります。

在ベルギー日本国大使館

住所：Rue Van Maerlant 1, 1040 Bruxelles
電話：32-(0)2-500-0580
営業時間：9：15～12/13：30～16：00

緊急時

警察：112
救急：100
消防：100

ベルギーの基本情報

ベルギーの治安に関するよくある質問

ベルギー旅行に関する情報は、こちらの記事が参考になります。
→ベルギー旅行に必要な費用はいくら？安い時期やベストシーズンについて解説

治安の良いベルギーに出掛けよう！

ベルギーは一般的に治安の良い国とされています。観光地や主要都市では警察の存在感も高く、安全な環境で旅行を楽しめるでしょう。

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