「スイスは世界で最も治安の良い国の一つです。」このフレーズを耳にしたことはありませんか？美しいアルプスの山々や歴史的な街並みが広がるこの国は、観光客や住民が安心して過ごせる場所として高く評価されています。
この記事ではスイスの最新治安状況に迫り、心ゆくまでこの美しい国を楽しむためのヒントをご紹介します。
最新！スイスの治安に関する情報
スイスの治安は世界でもトップクラスに優れていますが、油断は禁物です。特にチューリッヒやジュネーヴなどの主要都市では、日本人観光客を狙った置き引きやスリが多発しているため、注意が必要です。
スイス警察の統計によると、2022年の犯罪件数はコロナ禍以前の水準に戻り、前年よりも10％増加しています。特に窃盗や車両盗難、強盗などの財産犯罪が多く、観光地やホテル、駅構内での被害が目立ちます。日頃から防犯意識を高め、万全の対策を心がけましょう。
※スイスの治安状況をリアルタイムで確認するには、外務省の海外安全ホームページを参考にするのがおすすめです。
治安のよいスイスで巻き込まれやすいトラブル4つ
1.空港・駅・公共交通機関での置き引きやスリ
スイスの主要都市（チューリッヒやジュネーヴ、バーゼル、ベルンなど）の空港や駅、または観光地へ向かう電車内では、置き引きやスリの被害が多発しています。特に観光客は目立ちやすく、犯行のターゲットにされることがあるので要注意です。
対策ポイント：
- 空港や駅の待合室では、バッグを足元や背もたれに置かず、必ず膝の上や体の前に持つようにしましょう。
- 貴重品はバッグの内ポケットにしまい、財布やパスポートなどは分散して持つことで被害を最小限に抑えられます。
- 電車の網棚には貴重品を入れた手荷物を載せないようにします。
- 見知らぬ人からの「手伝います」という申し出には警戒し、自分で荷物を管理するよう心がけましょう。
2.ホテルのロビーやレストランでの盗難
ホテルのロビーやレストランなど、旅の疲れを癒す場でも安心は禁物です。特にビュッフェ形式のレストランでは、食事を取るために席を離れた隙にテーブルや椅子に置いていたバッグが盗まれるケースも報告されています。
対策ポイント：
- レストランでは席を離れる際、バッグや貴重品は必ず持ち歩くようにしましょう。椅子の背もたれやコート掛けにバッグを置きっぱなしにしないことが大切です。
- ホテルのロビーでは、チェックインやチェックアウトの際も手荷物を体から離さないようにしましょう。受付カウンターに置きっぱなしにして書類手続きをしている間に盗まれることがあります。
- ホテルの部屋に戻る際、ドアの施錠は確実に行い、万が一部屋の鍵を盗まれた場合は、すぐにフロントに連絡し、鍵の交換を依頼してください。
3.路上や公共の場での詐欺やスリ
観光客が多いスイスの都市部では、路上での詐欺被害も報告されています。
例えば、観光名所の近くで「道を教えてほしい」と話しかけられ、その隙にバッグを盗まれる、もしくは「寄付をお願いしたい」と署名を求められ、財布を見せるように要求されるといった手口があります。
対策ポイント：
- 見知らぬ人に話しかけられたら、荷物やバッグから目を離さないようにしましょう。話しかけられた方向と反対側にいる別の人物にも注意を払いましょう。
- 寄付やアンケートをお願いされたら、無視するか毅然と断り、すぐにその場を離れることをお勧めします。
4.電動自転車や車の盗難
スイスでは、近年電動自転車の普及が急速に進んでおり、電動自転車の盗難被害も増加しています。また、レンタカーを利用して観光地を巡る際、車内に貴重品を残しておいたことで車上荒らしに遭うこともあります。
対策ポイント：
- 電動自転車を借りる場合は、施錠を忘れないようにしましょう。特に夜間は、安全な場所に駐輪し、できる限り室内に保管することを心がけましょう。
- 車内には貴重品を置かないようにし、外から中が見えないようにカバーなどを利用することも有効です。長時間駐車する際は、人通りの多い場所や明るい場所を選ぶようにしましょう。
スイスで治安を注意すべきエリア
チューリッヒはスイス最大の都市であり、金融の中心地としても知られています。その玄関口であるチューリッヒ中央駅は、観光客や通勤・通学客が多く集まるため、スリや置き引きといった軽犯罪が発生しやすいエリアの一つです。
スイスには魅力的な観光名所が数多くありますが、それに紛れる形でスリや詐欺師が出没することもあります。特にルツェルンのカペル橋やバーゼル旧市街、ベルンの時計塔周辺などは、観光客の注意を引きやすいため、持ち物の管理には十分気を付けましょう。
さらに、クリスマスマーケットや音楽フェスティバルといったイベント開催時には、混雑に乗じての盗難被害も多発します。
スイスでの緊急時の対処法
スイスでの緊急連絡先一覧
| 項目 | 電話番号 |
| 警察 | 117 |
| 消防署 | 118 |
| 救急車 | 144 |
| 在スイス日本国大使館（ベルン） | (市外局番031) 300-22-22 国外からは（国番号41）31-300-22-22 |
| 在ジュネーブ領事事務所 | (市外局番022) 716-9900 国外からは（国番号41）22-716-9900 |
盗難や置き引き被害にあった時に
もし現地で貴重品を盗まれてしまったら、まずは近くの警察に連絡し被害届を提出しましょう。被害届の控えは、後で保険請求や再発行手続きに必要になるので大切に保管してください。
スイスの防犯対策でおすすめのアイテム3選
1.海外旅行保険
旅行中に万が一トラブルに巻き込まれたとき、頼りになるのが海外旅行保険です。特にスイスのような物価が高い国では、盗難や紛失、怪我や病気などで思わぬ出費がかかることもあります。
海外旅行保険に加入しておくことで、盗難や紛失の際の補償はもちろん、医療費や緊急搬送費用など、予測できない事態にも備えることができます。
2.eSIM
スイス旅行中、常にインターネットに接続できる状態を維持することは、防犯対策の一環として非常に重要です。おすすめなのが、手軽に現地のインターネット環境を利用できるeSIMです。
従来のSIMカードのように物理カードを挿し替える必要がなく、スマホの設定をするだけで簡単に使えるeSIMは、現地でのトラブル回避にとても便利なアイテムです。
3.スキミング防止ポーチ
近年、スイスでも観光客を狙ったクレジットカードの不正使用やスキミング被害が増加しています。観光地や混雑した場所では、バッグや財布に入れたクレジットカードの情報を、犯人が専用機器を使って読み取る「スキミング」と呼ばれる犯罪が発生することもあります。
そこで役立つのが、スキミング防止ポーチです。このポーチはカード情報の読み取りを防ぐ特殊素材でできており、クレジットカードやパスポートを安全に持ち歩くことができます。
スイスの基本情報
人口
867万人（2020年、スイス連邦統計庁）
宗教
カトリック、プロテスタントなど
言語
ドイツ語、フランス語
レート
1スイス・フランは173.38円（2024年10月現在）
時差
－7時間 ※日本より7時間遅い
ビザ
日本国籍を持つ人がスイスを観光目的で訪れる場合、90日以内の滞在であればビザは不要です。
治安の良いスイス旅行に出掛けよう！
スイスは、その美しい自然で世界中の旅行者を魅了し続けています。観光地や都市部では軽犯罪に注意が必要ですが、適切な防犯対策を講じることで、より安心してスイスの魅力を満喫できます。
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