
「年末年始の旅行先としてタイを考えているけれど、仏教国でちゃんとしたクリスマス気分は味わえるの?」
「常夏の国でのクリスマス、一体どんな服装やプランで過ごせばいいのか想像がつかない」と、旅行の計画段階で悩んでいませんか?
タイのクリスマスは、日本とは全く異なる真夏の熱気と盛大なイルミネーションが融合した、珍しい体験ができます。
街中がキラキラと輝き、高級モールから地元の屋台まで国全体がお祭り騒ぎに包まれる特別なシーズンです。
この記事では、タイでのクリスマスの楽しみ方やおすすめスポットを、以下の流れで詳しく解説します。
- 日本とは違う?タイならではのクリスマスの特徴と文化
- 絶対に外せないセントラルワールドなどのイルミネーション情報
- アイコンサイアムやエムスフィアなどイベントスポット
- 半袖で楽しむビーチやルーフトップバーでの過ごし方
- 12月の気温に合わせた服装と持ち物
日本とは一味違う常夏のクリスマスを120%楽しむために、ぜひ参考にしてくださいね。
タイのクリスマスの慣習

タイのクリスマスを一言で表すと、宗教行事というよりも「国全体で楽しむエンターテインメント」です。
ここでは、日本とは大きく異なるタイならではのクリスマスの特徴について解説します。
クリスマスは学校も会社も通常営業
旅行者がまず知っておくべき点は、タイのクリスマスは「祝日ではない」ということです。
基本的に、学校も会社も通常通り営業しています。
なぜなら、タイは国民の9割以上が仏教徒だからです。
キリスト教の祝日である12月25日は、タイのカレンダー上では普通の日として扱われます。
【関連記事】タイの祝日一覧!禁酒日・由来・休みの仕組みを完全ガイド
そのため、「お店が閉まっていて困った」という事態にはなりませんので、安心してください。
仕事や学校が終わったあとの夕方以降、街は一気にお祭りモードに切り替わります。
特筆すべきは、イルミネーションの期間の長さです。
日本では12月25日を過ぎるとすぐにお正月の飾りに切り替わりますが、タイでは余韻を長く楽しみます。
多くの場所で、11月中旬から翌年の1月中旬ごろまでクリスマスツリーが飾られたままです。
「Happy New Year」の看板と一緒にサンタクロースが並ぶ様子は、タイならではのユニークな光景といえるでしょう。
お寺の隣にクリスマスツリー?宗教を超えたイベント好きの国民性
タイを訪れると、お寺のすぐ近くに巨大なクリスマスツリーが飾られている光景に驚くかもしれません。
これは、タイ人の「サヌック(楽しむ)」という精神と、他宗教への寛容さを象徴しています。
タイの人々にとって、クリスマスは宗教的な儀式というよりも、みんなで写真を撮って楽しむための幸せなイベントなのです。
この「楽しければなんでもOK」というゆるさが、タイのクリスマスの最大の魅力です。
堅苦しいマナーを気にする必要はありません。
現地の人たちに混ざって、派手な装飾の前で記念撮影を楽しんでみてはいかがでしょうか。
プレゼント交換は「くじ引き」が定番!職場や学校のリアル
タイの職場や学校では、クリスマスシーズンになるとあるイベントで盛り上がります。
それは、「くじ引き形式」のプレゼント交換です。
特定の誰かにプレゼントを贈るのではなく、
参加者全員がプレゼントを持ち寄り、くじを引いてランダムに交換するのが一般的です。
職場では、上司や社長が豪華な賞品(家電や現金など)を追加で投入することもあり、大いに盛り上がります。
もし現地在住の友人がいれば、「今年のプレゼント交換は何だった?」と聞いてみてください。
予想外の面白いエピソードが聞けるかもしれません。
このように、タイのクリスマスは宗教色よりも「みんなでワイワイ楽しむこと」に重きが置かれています。
タイのクリスマス代名詞!セントラルワールドのイルミネーション

引用:Tourism Authority of Thailand.
バンコクでクリスマスを過ごすなら、セントラルワールドのイルミネーションは絶対に外せません。
「東南アジア最大級」とも称されるそのスケールは、単なる街の装飾を超えた一大エンターテインメントです。
広大な広場には、高さ30mを超える巨大なクリスマスツリーがそびえ立ち、その足元には毎年異なるテーマの世界観が広がります。
特に注目すべきは、世界的な人気キャラクターとのコラボレーション。
過去にはディズニーやピカチュウ(ポケモン)、LINE FRIENDSなどがテーマになり、
広場全体がまるでテーマパークのように可愛らしく装飾されました。
無数のLEDライトが輝く中、巨大なキャラクターオブジェと写真が撮れるため、大人から子供まで夢中になることでしょう。
周辺道路は渋滞必至なので要注意
セントラルワールドへ向かう際は、電車(BTS)の利用を強くおすすめします。
会場のあるラチャプラソン交差点周辺は、バンコクでも1、2を争う激しい渋滞エリアだからです。
夕方のラッシュ時にタクシーやトゥクトゥクに乗ってしまうと、
車が全く動かず、わずか数百mの移動に30分以上かかることもあります。
これではせっかくの楽しい気分が台無しになってしまいます。
最寄り駅は、BTSチットロム駅またはサイアム駅です。
どちらからもスカイウォーク(歩道橋)で直結しており、徒歩5分から10分程度で到着します。
基本情報 | |
開催期間 | 例年11月中旬〜翌年1月初旬 |
場所 | 999/9 Rama I Rd, Pathum Wan, Bangkok 10330 |
アクセス | BTSチットロム駅・サイアム駅からスカイウォーク直結 |
タイのおすすめクリスマスイベントスポット
タイのクリスマスイベントは、場所によって全く異なる楽しみ方ができます。
選択肢が多すぎて「結局どこに行くのがベストなの?」と悩んでしまうかもしれません。
ここ章では、それぞれ違った魅力を持つ3つの人気スポットをご紹介します。
チャオプラヤー川の花火と光のショー|アイコンサイアム

チャオプラヤー川の西岸に位置するアイコンサイアムでは、
川を背景にした水と光と音が織りなす「アイコニック・マルチメディア・ウォーター・フィーチャー」が開催されています。
東南アジア最長クラスとなる400mの噴水が、音楽に合わせて踊るようにライトアップされます。
夜空に舞い上がる水しぶきと光のショーは、見る人を幻想的な世界へと引き込みます。
また、川沿いの広場「リバーパーク」には、
毎年タイの伝統と現代アートを融合させたユニークな巨大ツリーが設置されます。
リバーサイドの心地よい夜風に吹かれながら、
対岸の夜景とともに楽しむクリスマスは、ここだけの特別な体験です。
基本情報 | |
住所 | 299 Charoen Nakhon Rd, Khlong Ton Sai, Khlong San, Bangkok 10600 |
アクセス | BTSチャルンナコーン駅直結、またはサトーン船着場から無料ボート |
ショー時間 | 毎日開催(通常18:30 / 20:00など、1日複数回) |
入場料 | 無料 |
最新モールの現代的な装飾とクリスマスマーケット|エムスフィア

引用:Tourism Authority of Thailand.
「流行に敏感なタイの若者が今どこに集まっているか知りたい」という方は、エムスフィアへ足を運んでみてください。
2023年末にオープンしたこのモールは、従来のデパートとは一線を画す「次世代の遊び場」として注目を集めています。
クリスマスシーズンの最大の特徴は、伝統的なクリスマスにとらわれない、近未来的でポップな装飾です。
館内にはネオン管やメタル素材を使ったオブジェが並び、まるでSF映画の中にいるような気分を味わえます。
また、1階エリアではクリスマスマーケットが開催され、限定スイーツやギフト雑貨を販売する屋台がひしめき合います。
「食」と「エンタメ」が融合した、バンコクの最先端カルチャーを体感したい方におすすめのスポットです。
基本情報 | |
住所 | 628 Sukhumvit Rd, Khlong Tan, Khlong Toei, Bangkok 10110 |
アクセス | BTSプロンポン駅からスカイウォーク直結 |
営業時間 | 10:00〜22:00 |
高級ブランドが彩る大人のクリスマス|セントラルエンバシー

引用:Tourism Authority of Thailand.
「人混みは疲れるので、落ち着いてきれいな写真を撮りたい」という方には、セントラルエンバシーがおすすめです。
バンコク屈指の高級モールであり、ハイブランドが立ち並ぶ洗練された空間が広がっています。
クリスマスには毎年、世界的なアーティストや建築家とコラボレーションした巨大なインスタレーションが登場。
過去には、無数のぬいぐるみで作られたタワーや、光と鏡を駆使した迷宮のような展示が話題になりました。
他のモールに比べて通路が広く、来客数も落ち着いているため、背景に人が写り込む心配が少ないのもメリットです。
基本情報 | |
住所 | 1031 Phloen Chit Rd, Lumphini, Pathum Wan, Bangkok 10330 |
アクセス | BTSプルンチット駅直結 |
営業時間 | 10:00〜22:00 |
タイで暑いクリスマスを楽しむ!ビーチとルーフトップバー
タイのクリスマスは、気温30度を超える「真夏」のイベントです。
コートを脱ぎ捨て、Tシャツや水着で過ごすクリスマスは、一生忘れられない体験になるでしょう。
ここでは、暑い国だからこそ楽しめる以下の3つのスタイルを紹介します。
パタヤのビーチロードで花火と屋台を楽しむ

バンコクから車で約2時間のパタヤは、最も手軽にビーチクリスマスを楽しめる場所です。
「静かに過ごすよりも、賑やかなお祭りが好き」という方には、間違いなくパタヤがおすすめです。
クリスマスから年末年始にかけて、ビーチ沿いの道路は多くの人で埋め尽くされます。
また、屋台グルメが充実しており、チキンやシーフードを片手に、砂浜でビールを飲むのが定番のスタイルです。
高級レストランを予約しなくても、コンビニで買ったお酒と屋台飯だけで十分に盛り上がれます。
友人や恋人と、開放的な夜をワイワイ過ごしたい方にぴったりのスポットです。
プーケットのホテル主催「ガラディナー」

引用:Marriott
プーケットなどのリゾートホテルに宿泊する場合、ガラディナーという特別なイベントに参加できる可能性があります。
これは、クリスマス・イブや大晦日にホテルが主催する、宿泊者全員参加型のパーティーのことです。
通常の夕食とは異なり、プールサイドやガーデンでの大規模なビュッフェや
生バンドによる演奏やダンスショーなどが開催され、ぜいたくなひとときが過ごせます。
ドレスコードが設定されることも多く、
少しおしゃれをして世界中の旅行者と交流してみてはいかがでしょうか?
予約必須!バンコクのルーフトップバーで夜景ディナー

「バンコクといえば夜景」というイメージをお持ちの方も多いでしょう。
12月の乾季は雨が降る確率が極めて低いため、ルーフトップバーを利用するには最高のシーズンです。
高層階から見下ろすバンコクの街は、クリスマスのイルミネーションでいつも以上に輝いて見えます。
しかし、この時期のルーフトップバーは争奪戦です。
- 有名店でクリスマスの夜に席を確保するには、以下の対策が必要です。
- 最低でも1〜2ヶ月前には予約を入れる
- 公式サイトからデポジット(予約金)を支払う
「シロッコ」や「ヴァーティゴ」などの有名店は早めに埋まる
もしディナーの予約が取れなかった場合は、遅い時間のバー利用だけを狙うのも1つの手です。
おすすめのルーフトップバーエリア | ||
エリア | 特徴 | おすすめバー |
シーロム・サトーン | 高層ビルが多く、圧倒的な高さと高級感がある | Sirocco |
スクンビット | アクセスが良く、カジュアルな店から高級店まで豊富 | Tichuca |
リバーサイド | 川と夜景の両方が楽しめ、ロマンチックな雰囲気 | Three Sixty |



クリスマスシーズンのタイの気温服装

12月のタイは、1年で最も過ごしやすい「乾季」にあたります。
雨がほとんど降らず、連日晴天が続くため、観光には絶好のタイミングです。
しかし、「常夏だからTシャツ1枚で大丈夫」と油断していると、思わぬ寒さに震えることになります。
ここでは、快適に過ごすための気候の特徴と、具体的な服装選びのポイントを解説します。
乾季のベストシーズン!ただし北部は寒さに注意
タイの12月は、エリアによって体感温度が大きく異なります。
基本的には日本の真夏と同じ服装で問題ありませんが、行き先によっては防寒着が必要です。
南部
まず、バンコクやプーケットなどの南部は、日中の気温が30度を超えます。
湿度が低くカラッとしていますが、日差しは強烈です。
日焼け対策をした上で、通気性の良い半袖やノースリーブを選びましょう。
北部
一方、チェンマイやチェンライなどの北部へ行く場合は注意が必要です。
山間部に位置するため、朝晩の気温が15度前後まで下がることがあります。
日中は半袖で過ごせても、夜になると肌寒く感じます。
北部へ行く予定がある方は、薄手のジャケットやウインドブレーカーを必ず持参してください。
【関連記事】タイの12月の気温は暑い?日本との違いや服装を解説
モール内の冷房対策に羽織りものが必須
屋外は暑いですが、室内では寒さ対策が必須です。
タイのショッピングモールや公共交通機関は、冷房が非常に強く設定されているからです。
設定温度が18度〜20度程度になっていることも珍しくなく、汗をかいた状態で入ると一気に体が冷えてしまいます。
外は30度、中は20度という極端な温度差で体調を崩す旅行者も少なくありません。
そのため、外出時は常に以下のアイテムをカバンに入れておきましょう。
- カーディガン
- 薄手のパーカー
- 大判のストール
これらは日焼け対策にもなるため、一石二鳥。
使わないときは小さく畳める素材のものを選ぶと、荷物にならず便利です。
タイのクリスマスについてよくある質問
お店や観光地は休みになりますか?
お店や観光地は通常通り営業しています。そのため、デパート、銀行、王宮などの観光スポットは、すべて平日と同じ時間で営業しています。クリスマスにお酒は飲めますか?
タイには、アルコールの販売が禁止される「禁酒日」がありますが、クリスマスは対象外です。
禁酒日は主に、重要な仏教の祝日や選挙の日に設定されます。クリスマスは宗教的なイベントとして尊重されていますが、法的な規制はありません。クリスマスイブの移動で気をつけることは?
夕方以降の激しい交通渋滞には、最大限の警戒が必要です。特にバンコク中心部は、仕事帰りの帰宅ラッシュと、イベント会場へ向かう車が重なり、道路が麻痺します。
そのため、17時以降の移動にはタクシーを使わず、BTS(スカイトレイン)やMRT(地下鉄)を利用することをおすすめします。イルミネーションはいつまで点灯していますか?
多くの場所で、年明けの1月中旬ごろまで点灯しています。
日本では25日を過ぎるとすぐにお正月の飾りに切り替わりますが、タイではそのまま残されます。
タイのクリスマスはにぎやかな雰囲気

タイのクリスマスは、仏教国ならではの寛容さと南国の熱気が融合しています。
クリスマスにタイ旅行を考えている人は、改めて以下のポイントを抑えましょう。
- 祝日ではないがイベント満載:お店も観光地も通常営業。夜は国中で盛大なイルミネーションが楽しめる
- 長期開催で焦る必要なし:11月から1月中旬まで装飾が続くため、年末年始の旅行でもクリスマス気分を味わえる
- 服装の注意点:基本は夏服でOKだが、屋内は冷房が強いため羽織りものが必須。北部は防寒対策も忘れずに
日本とは違う常夏のクリスマスは、あなたの旅の思い出をより鮮やかなものにしてくれるはずです。
具体的な日程を決めて、タイへの旅の準備を始めましょう!


NO.1

















