ブラジルの治安は良い？悪い？リオデジャネイロ・サンパウロの防犯対策3選

ブラジルの治安は不安定で、旅行者にとって警戒すべき地域はいくつかあります。リオデジャネイロ・サンパウロなどの観光地や主要都市では、警察の存在や監視カメラの設置など治安維持に積極的な取り組みが行われています。ただし、観光客が集中する場所では、注意してください。

この記事では、ブラジルの治安に関する情報をわかりやすく解説します。

【ブラジルでトラブルに遭遇した時の連絡先】

最新！ブラジルの治安・安全に関する情報

2024年10月現在、ブラジルへの渡航を制限されるような事態は発生していません。念のためブラジルに渡航する際は、外務省の海外安全ホームページを必ずチェックすることをおすすめします。

引用：外務省海外安全ホームページ

1.リオデジャネイロ

世界的な観光地として知られる一方で、治安面での課題を抱えています。とくに、ファベーラ（スラム街）の近辺では、麻薬組織による抗争が発生することがあります。観光名所のコパカバーナやイパネマなどの海岸エリアは警察の警備が厳重で安全ですが、スリやひったくりには注意が必要です。

2.サンパウロ

ブラジル最大の経済都市であり、ビジネス街では治安は良好です。しかし、経済格差が大きく、市の周辺部では犯罪が多発する傾向にあります。パウリスタ大通りやイビラプエラ公園など、主要な商業・観光エリアは警備が充実していますが、人混みの多い場所ではスリや置き引きに警戒が必要です。高級品店の周辺では、強盗を狙われるリスクもあるため、必要以上の現金や貴重品は持ち歩かないことが賢明です。

3.サルバドール

ブラジル北東部に位置し、カーニバルで有名な観光都市です。歴史地区のペロウリーニョは世界遺産に登録されており、日中は観光客で賑わいますが、夜間は人通りが少なくなり危険です。ビーチエリアは比較的安全ですが、人気のない時間帯や場所では注意が必要です。観光客を狙った犯罪も発生しているため、ガイド付きツアーの利用が推奨されます。

ブラジルで警戒すべき3つの治安トラブル

ブラジルで日本人旅行者が巻き込まれやすい、3つの犯罪を知っておきましょう。

1.置き引き・スリ

観光客の多いロンドンの地下鉄やバス内、観光スポット周辺で頻発しています。日本人旅行者は周囲への警戒心が比較的低く、カメラやスマートフォンを外に見えるように持っていることが多いため、狙われやすい傾向にあります。

レストランやカフェでバッグを椅子の背もたれに掛けたり、床に置いたりする習慣が災いとなることも。犯罪者は通常2〜3人のグループで行動し、1人が注意を引きつけている間に、別の人物が貴重品を抜き取るといった手口が一般的です。

2.ニセ警官による詐欺

偽の警官が「このエリアで偽札や盗難が多発している」などと声をかけ、財布やパスポートの確認を求めてくる手口です。日本人旅行者は警察官に対する信頼が厚く、要求に応じやすい傾向があるため、標的にされやすくなっています。

犯人は本物そっくりの警察手帳を見せたり、正式な制服に似た服装をしていたりするため、見分けるのが困難です。チェックを装って財布の中身を確認し、後で気づくと現金がなくなっているというケースや、「確認のため」と言って財布ごと持ち去るケースもあります。

3.ぼったくりタクシー

正規のタクシーを装った白タクや、遠回りをして料金を水増しする悪質なタクシードライバーによる被害です。日本人旅行者は英語でのコミュニケーションに不安がある場合が多く、料金交渉や経路の確認が十分にできないことが被害につながっています。

空港や主要駅周辺で、疲れている旅行者を狙って「特別料金で市内まで運ぶ」などと声をかけてくるケースが報告されています。

ブラジルで警戒すべき治安が不安定な地域

ブラジルで以下の地域は、他の場所と比較して盗難や詐欺の発生率が高くなる傾向があります。観光中は常に周囲の人に敏感になり、安全を優先させましょう。

1.リオデジャネイロ北部のファベーラ地域

リオデジャネイロ北部に広がるファベーラ（スラム街）地域は、特に注意が必要なエリアです。マレ・コンプレックスやアレマンなどの大規模なファベーラでは、麻薬組織の影響力が強く、警察との銃撃戦が突発的に発生することがあります。

観光客が意図せず立ち入ってしまうケースもあるため、市街地からファベーラに向かう道路には特に注意が必要です。一部のファベーラではツアーも実施されていますが、公認ガイド付きであっても安全は保証されません。夜間は、周辺地域も含めて完全に避けるべきエリアとされています。

2.サンパウロ東部クラコランジア地区

サンパウロ市の中心部に位置するクラコランジア地区は、麻薬問題が深刻な地域として知られています。路上生活者が多く、薬物使用や売買が公然と行われることもあります。特に夜間は危険度が増し、強盗や暴行事件が頻発します。

周辺には一般の商業施設もありますが、意図せず危険区域に入り込むリスクがあるため、この地域全体を避けることが推奨されます。最近は行政による治安対策が行われていますが、依然として観光客や外国人が立ち入るべきではないエリアとされています。

3.フォルタレザの郊外地域

ブラジル北東部の主要都市フォルタレザの郊外地域は、組織犯罪の影響力が強く、特に注意が必要です。観光客向けのビーチリゾートエリアから少し外れただけでも、治安が急激に悪化する傾向にあります。特にカサカベラやピラムブ、マラングアペなどの地区では、強盗や自動車盗難が頻発しています。

タクシーやウーバーのドライバーでさえ、特定の地域への立ち入りを拒否することがあります。夜間はもちろん、日中でも単独での移動は避けるべきで、必要な場合は現地の信頼できる案内人と共に行動することが不可欠です。

治安の不安定なブラジルで守りたい防犯対策3つ

ブラジルで安全に旅行するための防犯対策を3つ紹介します。

1.貴重品の管理を徹底する

ブラジルでスリや置き引きに遭わないためには、自分の荷物に常に注意を払うことが重要です。財布やパスポート、カメラなどの貴重品は混雑した場所では特に注意し、なるべく身体に近いところに保管しましょう。

無用な現金やカードはホテルのセーフティボックスに預けるなど、必要なものだけを持ち歩くようにしましょう。

2.夜間に出歩かない

全体的にブラジルの治安は良いですが、深夜に一人で歩くことは避けるべきです。特に人通りが少ない場所や裏通りは避けて、明るくて人の多い道を選ぶようにしましょう。

3.旅行保険に加入する

何か問題が起こった時に備え、旅行前に旅行保険に加入することをおすすめします。病気や怪我、盗難など、不測の事態に備えて保険に加入しておくと、安心して旅行を楽しむことができるでしょう。

治安の不安定なブラジルで知っておきたい連絡先

ブラジルでトラブルに遭遇した場合に役立つ連絡先をいくつか紹介します。これらは、ブラジル旅行中にトラブルや緊急事態に遭遇した際に頼りになります。

在ブラジル日本国大使館

住所：SES, quadra 811, Avenida das Nações, lote 39, CEP 70425-900 Brasilia - DF
電話： (+55-61) 3442-4200
営業時間：月～金 9:00～12:00、13:30～17:30（土日祝を除く）

緊急時

救急車：193
軍警察：190
文民警察：197

ブラジルの基本情報

ブラジルの治安に関するよくある質問

ブラジル旅行に関する情報は、こちらの記事が参考になります。

→ブラジル旅行に必要な費用はいくら？安い時期やベストシーズンについて解説
→ブラジルの人気観光スポット・旅行ガイド・グルメ情報

治安の良いブラジルに出掛けよう！

ブラジルは一般的に治安の良い国とされています。観光地や主要都市では警察の存在感も高く、安全な環境で旅行を楽しめるでしょう。

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