
ロシアでは現金を持ち歩く時代が終わりました。多くの人がクレジットカードかアプリなど、キャッシュレス決済でお買い物をしています。しかし、ロシアでは、使えるクレジットカードが限られています。
そこで、この記事ではロシアでの支払い方法について紹介。 ロシアで利用できる決済アプリなど、豊富な選択肢の中から最適な方法を選びましょう!
※2022年以降、ロシアでは国際的な制裁の影響でVisaやMasterCardなどのクレジットカードが利用できなくなっています。こちらの記事は2024年9月現在の情報です。最新情報は、必ずお客様自身でお確かめください。
【重要】ロシアではクレジットカードが使えない

2022年4月以降、ロシアでは国内で発行されたクレジットカードしか利用できなくなりました。外国人が持っているVISAやMasterなどのカードは使えなくなっています。2024年9月現在、外務省からも以下のような警告が出ております。クレジットカードはほぼ使えないと考えてよいでしょう。
ロシア国内では国際クレジットカード(VISAやMasterなど)の決済事業が停止されています。また、銀行間の国際送金についても様々な制限があります。外貨現金に関しては、日露双方において持ち出し・持ち込みの制限が設定されています。

引用:外務省
カードが使えないため、現地のATMではロシアの通貨であるルーブルを引き出すことができません。USドルを持参して、両替所でルーブルに両替する方法をおすすめします。
ロシアで進むキャッシュレス化

とある記事によると、2023年のロシアにおける小売販売のキャッシュレス比率が83.4%に上っていることが判明しました。この数値は、G20の中で7番目の高さであり、ロシアではキャッシュレス化が進んでいることがうかがえます。
参考までに、2023年の日本のキャッシュレス決済比率は39.3%。ロシアより約45%も低い数値となっています。

引用:経済産業省
ロシアでクレカ代わりとなる支払い方法

以下の方法は、ロシアでの決済手段として有効です。しかし、渡航前に最新の情報を確認してください。国際的な規制や制裁の状況は変化する可能性があるため、渡航前に十分な情報収集が重要です。
1.ミールカード
ミールカードは、ロシア国内の決済システムで、2014年に導入されました。当初は国内用でしたが、現在では一部の外国人旅行者も利用可能になっています。ロシアに到着後、一部の銀行でミールカードを申請・取得できます。
申請時は、パスポートと滞在証明書(ホテル予約など)が必要。セキュリティ面では、ロシア中央銀行の管理下にあるため、一定の安全性が確保されています。
2.外貨で支払う
もっとも確実なのは外貨での支払いです。ロシアでは、ドルをはじめ、ルーブルやポンド、ユーロ、円、その他の通貨を任意の数量でロシアに持ち込めます。ただし、当日の為替レート換算で10,000ドル相当を超える現金は、申告する必要があります。申告書には、制限との差額だけでなく、持ち込む金額の全体額を記入しなければなりません。
未成年者も個別としてカウントします。たとえば、父親と母親、子供の3人家族の場合、申告無しで現金30,000ドルを持ち出せます。
ロシアで使えない!クレジットカード国際ブランド3選

1.VISA
世界最大のクレジットカードネットワークを持つVISAは、ロシアで最も普及しているブランドです。国内外の多くの加盟店で利用可能で、特に海外旅行時に便利です。セキュリティ技術も高く、不正利用対策も充実。デビットカードやプリペイドカードにも対応しており、様々な決済ニーズに応えています。
2.Mastercard
VISAに次ぐ規模を持つMastercardも、ロシアで広く使用されています。国際的な利用範囲が広く、世界中のATMでキャッシングが可能です。最近ではタッチ決済機能を搭載したカードも増えており、小額決済の利便性が向上しています。また、デジタルウォレットとの連携も進んでおり、スマートフォン決済にも対応しています。
3.JCB
日本発祥の国際カードブランドであるJCBは、国内での認知度と信頼性が高いのが特徴です。海外でも徐々に利用可能店舗が増加しており、とくにアジア圏での利用に強みがあります。ロシア人の消費習慣に合わせたサービスや特典が充実しており、国内旅行や買い物でのポイント還元率が高いカードも多くあります。
ロシアでクレジットカードを使うときの注意点

もしも、ロシアでクレジットカードが使えるようになったら、以下の点に注意してください。
1.手数料に注意しよう
ロシアでクレジットカードを使うと、海外利用手数料がかかります。通常、利用額の1~3%程度です。カード会社の事務手数料は、国際ブランドによって決まっており、各為替手数料は下記のようになっています。
国際ブランド 為替手数料
| VISA | 1.63% |
| MasterCard | 1.63% |
| JCB | 1.60% |
| AMERICAN EXPRESS | 2.00% |
| Diners Club | 1.30% |
クレジットカード海外利用手数料
| 国際ブランド基準レート× 使った外貨額× 海外事務手数料(%) |
また、現地通貨以外での決済を提案されることがありますが、これは「ダイナミック・カレンシー・コンバージョン」と呼ばれるもの。間違えると不利なレートが適用される可能性がありますので、必ず現地通貨(ルーブル)での決済を選びましょう。
2.セキュリティに気をつけよう
ロシアでは、カード情報の盗難や不正利用がロシアより多いです。そのため、カードを使う時は、必ず自分の目の前で処理してもらいましょう。ATMを利用する際も同様です。周りに不審な人がいないか確認し、暗証番号を入力する時は手で隠すなどの対策をとってください。
3.明細書を保管しておこう
ロシアでクレジットカードを使用した際は、必ず明細書やレシートを保管しておきましょう。これは帰国後の経費精算や、不正利用のチェックに役立ちます。とくに、高額な買い物や心当たりのない明細があった場合に便利です。
デジタル明細書の場合は、スマートフォンで写真を撮るかPDFで保存しておくと良いでしょう。カードの利用状況を定期的にチェックし、不審な請求があればすぐにカード会社に連絡してください。
ロシアのクレジットカードでよくある質問

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ロシアで外国発行のクレジットカードは使えますか?
2022年以降、VisaやMasterCardなどの国際ブランドのカードは、ロシア国内では利用できなくなっています。
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ロシア国内で発行されたカードは海外で使えますか?
ロシア国内で発行されたカードも、海外では利用できないことが多いです。
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ロシアで使える決済方法は?
現金の他に、ロシア国内で発行されたデビットカードや、SberPayなどの電子マネーが利用できる場合があります。しかし、利用できる店舗は限られています。
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仮想通貨は使えますか?
一部の店舗で仮想通貨が利用できる場合もありますが、規制が厳しく、利用できる場所が限られています。価格変動が大きいなどのリスクもありますので、おすすめしません。
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ロシアに行くならクレジットカードより現金

2022年以降、ロシアでは国際的な制裁の影響で、VisaやMasterCardなどのクレジットカードが利用できなくなっています。一部のロシア国内で発行されたカードは、利用できる場合があります。しかし、外国人旅行者が事前に発行するのは難しいでしょう。そのため、ロシア旅行では現金を持ち歩くことが最も確実な決済手段といえます。セキュリティ面には十分に注意し、快適な旅を楽しんでください。
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