
瀋陽故宮は瀋陽にある、中国で完全な形で現存するたった2つの故宮のうちのひとつです。その貴重性から世界遺産にも登録されており、多くの観光客が訪れます。この記事では瀋陽故宮の歴史や見どころなどを徹底解説するので、ぜひ旅の参考にしてくださいね。
瀋陽故宮の基本情報

瀋陽故宮(しんようこきゅう)は、中国・遼寧省瀋陽市にある歴史的な宮殿で、清朝初期に建設された世界遺産です。北京故宮(紫禁城)と並ぶ重要な宮殿建築で、清朝が北京へ遷都する前の政治・文化の中心地でした。広さは約6万㎡で、北京故宮の12分の1ほどの規模ですが、部屋は約300室あり、建築物の数もおよそ70棟にのぼります。
住所:中国遼寧省瀋陽市瀋河区沈阳路171号
営業時間:夏季(4月~10月):8:30~17:30(最終入場 16:45)、冬季(11月~3月):9:00~16:30(最終入場 15:45)
休業日:毎週月曜日(祝日・特別期間を除く)
アクセス:地下鉄1号線「中街駅」または「懐遠門駅」から徒歩約12分
料金:50元(約1,010円)※要確認
観光所要時間の目安:1時間~3時間程度
瀋陽故宮の歴史と背景

瀋陽故宮は、清朝の創成期にあたる1625年、初代皇帝ヌルハチによって建設が始まり、その後、2代皇帝ホンタイジ(皇太極)の時代に拡張されました。当時、清朝はまだ「後金」と呼ばれており、瀋陽を首都として統治を行っていました。1636年、ホンタイジが国号を「清」と定め、皇帝として即位した際、瀋陽故宮は清朝の中枢となりました。
1644年に清軍が明の首都・北京を占領すると、首都は北京へ移され、瀋陽故宮は副都の宮殿として存続しました。その後、乾隆帝の時代に増改築が行われ、清朝の満洲文化と漢文化が融合した独特の宮殿建築が形成されました。
瀋陽故宮の見どころ5選

1. 大政殿
瀋陽故宮の中心となる建築で、1625年にヌルハチによって建設されました。黄色い琉璃瓦と八角形の屋根が特徴で、満洲族の伝統的な遊牧文化の影響を受けたデザインになっています。ここは、皇帝が国家の重要な儀式を行い、臣下と政治を議論した場所でした。
特に、正面に並ぶ十王亭(重臣が並んだ場所)は、満洲族独自の統治制度を象徴しています。清朝初期の権力の中枢を体感できる貴重なスポットです。
2. 崇政殿
崇政殿は、ホンタイジが即位し、日常の執務を行った宮殿です。内部には清朝初期の玉座や龍の装飾が施されており、当時の皇帝の威厳を感じさせます。特に注目すべきは、皇帝の座る玉座の後ろに描かれた「日月五峰図」です。満洲文化と漢文化が融合したデザインが特徴で、瀋陽故宮の中でも清朝の統治スタイルの象徴と言えます。
3. 鳳凰楼
瀋陽故宮で最も高い建築物で、3階建ての楼閣です。かつては皇帝が軍事会議を開いたり、周囲の景色を見渡すために使用されました。特に、北京故宮には見られないユニークな構造が特徴で、屋根の装飾や柱に施された彫刻は、満洲族の文化とチベット仏教の影響を色濃く反映しています。
4. 文溯閣
清朝の歴代皇帝が学問を重視した証として建設された書庫で、「四庫全書」という膨大な書物を収めていた場所です。この四庫全書は、中国のあらゆる分野の書籍を編纂・保存したもので、歴史的・文化的価値が極めて高いものです。文溯閣の建築自体も、伝統的な中国庭園の要素を取り入れた優雅な設計になっており、学問の殿堂としての雰囲気が感じられます。
5. 東院
東院は、清朝初期の皇后や妃たちが生活した後宮エリアで、皇族の日常生活を垣間見ることができる貴重なスポットです。建物の内部には、当時の生活用品や装飾品が展示されており、宮廷の暮らしを間近に感じられます。特に、東院の天井や壁に描かれた色鮮やかな装飾は、満洲文化と漢文化が融合した独特の美しさを持っています。
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瀋陽故宮を120%楽しむためのポイント

1. 事前に歴史を学んでおく
瀋陽故宮は、清朝初期の歴史と深い関わりがある場所です。訪れる前に、歴代皇帝の生涯や、後金(清朝前身)から清朝への発展の歴史を少しでも学んでおくと、建物や展示物の背景をより深く理解できます。
2. 効率的にルートを決める
広大な敷地内を効率よく回るためには、事前に見どころをピックアップしてルートを決めておくのがおすすめです。特に、大政殿や鳳凰楼、崇政殿などの主要スポットを最初に押さえて、その後、ゆっくりと周囲を散策するのが良いでしょう。
3. 音声ガイドを利用する
音声ガイドを使うことで、各建物の歴史や文化的背景を深く理解できます。瀋陽故宮の見どころが豊富なため、ガイド付きツアーを活用するのも1つの方法です。中国語や英語、日本語の音声ガイドが提供されていることもあるので、窓口で確認してみましょう。
瀋陽故宮周辺にある人気観光スポット
張氏帥府

張氏帥府は、清朝時代の満洲軍閥であった張作霖の旧居で、瀋陽の重要な歴史的建造物の一つです。この邸宅は、張作霖とその家族が住んでいた豪華な居住空間を示すもので、建物内部には彼の政治的活動や生活様式が色濃く反映されています。満洲文化と清朝時代の政治情勢を学べるスポットです。
北陵公園

北陵公園は、清朝初代皇帝ヌルハチとその皇后の墓がある霊廟を中心に広がる大きな公園です。ここでは、満洲の伝統的な建築と自然景観を楽しむことができるほか、ヌルハチの遺跡を訪れながら、清朝の起源に触れることができます。園内は散歩に最適で、静かな雰囲気の中で清朝の歴史を感じることができます。
瀋陽故宮を訪れる際の注意点

時間帯を考慮して訪問する
朝早い時間や夕方が観光に最適です。昼間は観光客が多いため、混雑を避けるためにも午前中の早い時間帯や夕方、閉館前の時間帯を狙うのがオススメです。
写真撮影に配慮する
宮殿内では、写真撮影が許可されている場所と禁止されている場所があります。撮影可能なエリアでは、静かに写真を撮り、他の訪問者に配慮しましょう。
瀋陽故宮についてよくある質問と答え

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瀋陽故宮を見学するのにどのくらいの時間がかかりますか?
瀋陽故宮をじっくり見学する場合、2〜3時間が目安です。主要な見どころをサクッと回るだけであれば1〜1.5時間程度で十分です。
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瀋陽故宮は冬に訪れても楽しめますか?
はい、冬も瀋陽故宮は魅力的です。ただし、寒さが厳しいため、防寒対策が必須です。冬のシーズンには訪問者も少なく、静かな環境で観光を楽しむことができます。
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瀋陽故宮の近くに食事する場所はありますか?
はい、瀋陽故宮の周辺には飲食店やレストランが多くあります。
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瀋陽故宮内で写真撮影はできますか?
はい、瀋陽故宮内で写真撮影は許可されていますが、一部の場所ではフラッシュ撮影や三脚の使用が禁止されていることがあります。注意が必要です。
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