
「パスポートの残存期間が足りないとどうなるの?」
「6ヶ月必要って聞いたけど、自分の行く国は何ヶ月?」
このような悩みはありませんか。
渡航先のルールに対し、パスポート残存期間が1日でも不足している場合、高確率で搭乗拒否や入国拒否に遭います。
チェックは航空会社によって厳格に行われるため、「大丈夫だろう」という油断は禁物です。
この記事では、あなたの行く国に必要な残存期間を地域別の一覧表でまとめました。
期間が不足していた場合の手順、現地でのトラブル対処法までを網羅。
安心して旅の準備を完了できるように、最後までぜひご覧ください。
【国・地域別】パスポート残存期間の必要日数一覧
1. 東南アジア|残存期間6ヶ月の国が多い

プーケット | 【公式】タイ国政府観光庁
東南アジアや南アジアでは、
長期滞在を防ぐ目的などから「入国時に6ヶ月以上のパスポート残存期間」を求める国・地域が多数を占めます。
残存期間6ヶ月以上必須の国
- タイ
- インドネシア(バリ島含む)
- ベトナム
- マレーシア
- フィリピン
- シンガポール
- インド
- スリランカ
- モルディブ
- ミャンマー
- カンボジア
- ラオス
その他
- 韓国: 帰国時まで有効(3ヶ月以上が望ましい)
- 台湾: 帰国時まで有効(3ヶ月以上が望ましい)
- 香港・マカオ: 滞在期間プラス1ヶ月以上
2.ヨーロッパ|出国予定日から3ヶ月以上が基本

エッフェル塔
ヨーロッパではシェンゲン協定により、
短期滞在(90日以内)の場合、統一されたルールが適用されています。
出国予定日から3ヶ月以上必要な国
- フランス
- イタリア
- ドイツ
- スペイン
- オランダ
- ベルギー
- フィンランド
- スイス
- オーストリア
- ギリシャ
- ポルトガル
- ノルウェー
その他
- イギリス: 帰国時まで有効(6ヶ月以上が望ましい)
- アイルランド: 帰国時まで有効(6ヶ月以上が望ましい)
3.北米・中南米|滞在期間中有効が多い

自由の女神像
アメリカとカナダは日本のパスポートに対して比較的緩やかなルールを適用していますが、できれば入国時90日以上が望ましいです。
滞在期間中有効の国々
- アメリカ合衆国:帰国時まで有効(90日以上が望ましい)
- カナダ:帰国時まで有効(90日以上が望ましい)
残存期間が定められている国
- メキシコ: 入国時6ヶ月以上を推奨
- ブラジル: 6ヶ月以上
- アルゼンチン:帰国時まで有効(6ヶ月以上が望ましい)
4.オセアニア|それぞれ期間が異なる

シドニー・オペラハウス
オセアニア諸国は一律の基準がないため、個別の確認が必要です。
- オーストラリア: 滞在期間中有効 (6ヶ月以上が望ましい)
- ニュージーランド: 出国予定日から3ヶ月以上
- フィジー: 出国予定日から6ヶ月以上
5. 中近東・アフリカ|6ヶ月以上の国が多い

アルテミス神殿
中近東およびアフリカ諸国は、ビザ(査証)申請が必要な場合も多く、
その多くで6ヶ月以上のパスポート残存期間が求められます。
残存期間6ヶ月以上の国
- アラブ首長国連邦
- カタール
- トルコ
- エジプト
- 南アフリカ共和国
- モロッコ
その他
- イスラエル: 出国予定日から6ヶ月以上
なお、ビザ(査証)が必要な場合や長期滞在の場合は、さらに長い残存期間が求められます。
渡航前に、必ずご自身で最新情報を確認してください。
乗り継ぎ時にもパスポートの残存期間は必要?

空港の制限区域外に出なければ、乗り継ぎ国の残存期間は不要です。
しかし、最終目的地で入国拒否を避けるため、一定の残存期間が必要となるでしょう。
乗り継ぎの国で一旦荷物を受け取る、あるいは乗り継ぎ時間が長く入国する場合は、
その国のパスポート残存期間ルールが適用されます。事前に航空会社へ確認してください。
知っておきたい!パスポート残存期間の基礎知識
1. そもそもパスポートの残存期間とは?

パスポート残存期間とは、
現在お持ちのパスポートの有効期限が切れるまでの残りの期間を指します。
不法滞在や旅行者のトラブル発生時の強制送還費用などを防ぐ目的で、
「入国時(または出国時)に6ヶ月や3ヶ月の残りがなければ入国を認めない」という厳格なルールを設定しています。
期間が不足すると、ビザなしで入国できる権利(ビザ免除)が適用されず、渡航できなくなります。
2.残存期間って「入国日」?「出国予定日」?

残存期間の起算日は、渡航先によって異なります。
おもに、以下の2つの基準があります。
基準名 | 基準となる日 | 必要な残存期間の目安 | 該当する国・地域(例) |
入国日基準 | その国に到着した日 | 6ヶ月以上 | タイ、インドネシアなどアジア諸国の多く |
出国予定日基準 | その国から出国する予定の日 | 3ヶ月以上 | フランス、イタリアなどシェンゲン協定国 |
どの基準が適用されるかにより必要な日数が変わります。
渡航先の最新情報を必ず確認し、
安全のためには「入国日から6ヶ月」という認識で準備しておくことをおすすめします。
3. 期間不足で起こるリスク

パスポート残存期間が不足している場合、海外旅行が台無しになる2つの重大なリスクがあります。
リスク | 内容 | 結果・対処 |
搭乗拒否 | 日本の空港のチェックインカウンターにて、航空会社が入国要件を厳格に確認し、不足が判明した時点で搭乗を拒否されます。 | 旅行は中止。航空券や宿泊費などの払い戻しは基本的にありません。 |
入国拒否 | 運良く出国できても、渡航先の入国審査官に残存期間不足を指摘され、入国を拒否されます。 | その場で日本へ強制送還(送還費用は自己負担)となります。 |
【実例】パスポートにまつわるトラブルと対処法
ここでは、海外旅行中に実際に起こりうるパスポートに関するトラブルの実例と、適切な対処法をご紹介します。
トラブル1:空港で残存期間不足を指摘された

精神的・金銭的ダメージが大きいトラブルです。
渡航先の残存期間6ヶ月に対し、自分のパスポートが残り5ヶ月と20日しかないことが、
日本の空港のチェックインカウンターで発覚し、搭乗を拒否されるケースです。
起こりうる結果
- 搭乗拒否により、旅行は中止。
- 航空券やホテルのキャンセル料が発生し、高額な損失となる。
対処法
- 搭乗拒否は覆らないため、直ちに旅行の中止・延期を決定します。
- パスポート申請窓口に連絡し緊急発給、次の渡航に向けた更新手続き(切替申請)の準備に入ります。
- 海外旅行保険にキャンセル補償が適用されるかを確認します。
トラブル事例2:海外でパスポートを盗まれた

観光中や交通機関でスリや置き引きに遭い、パスポートが入った貴重品を盗難されるケースです。
とくに、ヨーロッパや南米の観光地で発生率が高いです。
起こりうる結果
- パスポートがないため身分証明ができなくなり、帰国も不可能になる。
- 盗まれたパスポートが悪用されるリスクが発生する。
対処法
- 現地の警察署に行き、盗難届を発行してもらいます。
- 盗難届と写真、本人確認書類(あれば)、航空券の控えを持って、現地の日本大使館または総領事館へ向かいます。
- 大使館・領事館にて、帰国のための渡航書(緊急時、日本への帰国のみ有効)または新しいパスポートの申請手続きを行います。
こちらの記事が参考になります。
トラブル事例3:ホテルや機内でパスポートを紛失した

ホテルや飛行機内、タクシーの中など、
気が緩んだ場所でパスポートを置き忘れてしまい、手元からなくなってしまうケースです。
盗難と異なり悪用のリスクは低いですが、手元にない点では同じく緊急事態です。
起こりうる結果と対処法
- 帰国便に乗れなくなり、旅行日程の変更が必要になる。
- 置き忘れた可能性のある場所にすぐ連絡し、遺失物として届いていないか確認します。
- 見つからない場合、現地の警察署で遺失物届を作成します。
- 日本大使館または総領事館に連絡し、帰国に必要な「帰国のための渡航書」の発給手続きを進めます。発見が遅れた場合の帰国便変更手続きも同時に行います。
こちらの記事が参考になります。
パスポートの残存期間が足りない場合の手順

パスポートの残存期間が足りないことが分かったら、
慌てずに以下の3ステップで手続きを進めましょう。
ステップ1:残存期間を再確認する
まず、渡航予定の国の最新の入国要件を、外務省または大使館の公式サイトで再確認します。
もし残存期間が1年を切っている場合は、たとえ要件を満たしていても、
トラブル回避のためステップ2に進むことをおすすめします。
ステップ2:パスポートの更新手続きを行う
パスポートの有効期限が1年未満であれば、速やかに更新(切替申請)を行います。
必要書類(申請書、顔写真、現在のパスポートなど)を準備し、
住民登録をしている都道府県のパスポート申請窓口で手続きを行います。
新しいパスポートの受け取りまで、通常1週間から10日程度かかるため、
旅行出発の少なくとも3ヶ月前までに完了させることを目標とします。
ステップ3:必要な手続きを行う
新しいパスポートを受け取ったら、以下の手続きが必要な場合は直ちに行います。
- ESTA、eTAなどの電子渡航認証の再申請
- ビザ(査証)の再申請
新しいパスポートの情報を航空券予約情報と照合し、間違いがないことを最終確認します。
海外旅行のパスポート残存期間に関するよくある質問
子どもも同じ期間ですか?
はい、同じルールが適用されます。子どもであっても、渡航先の国が定めるパスポート残存期間(例:6ヶ月など)を満たしている必要があります。残存期間が不足していても、飛行機に乗せてくれますか?
乗せてくれません。航空会社は渡航先の入国要件を満たさない乗客の搭乗を厳しく拒否します。
残存期間が1日でも不足していれば、搭乗できません。残存期間を残してパスポートを更新するデメリットは?
古いパスポートに残っていた残存期間が新しいパスポートに加算されない(切り捨てられる)こと、
および古いパスポートに貼られていた有効なビザが無効になる可能性があることです。残存期間が足りているなら大丈夫ですか?
原則として問題ありませんが、トランジット(乗り継ぎ)国のルールや、航空会社独自の厳格なチェック基準によりトラブルになるリスクがゼロではありません。
海外旅行の前にはパスポート残存期間を必ずチェック

海外旅行におけるパスポート残存期間の確認は、疎かにできない「最大の関門」です。
トラブルや乗り継ぎ国の要件を考慮し、
最低でも半年(6ヶ月)のパスポート残存期間を残しておくことを強くおすすめします。
パスポートを確認したら、次は具体的な旅の予約です。
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