現在の長沙の治安は安全？日本人ができる3つの防犯対策

中国の長沙（ちょうさ）は、歴史と文化が息づく魅力的な都市。近年は経済発展も著しく、多くの日本人が訪れています。しかし、実際に観光となるとどうでしょうか。日本とは異なる文化や習慣に触れる楽しさがある一方で、治安に関する不安を感じるはず。

この記事では、日本人が注意すべき防犯対策を3つ紹介します。外務省のデータをもとに具体的な事例を交えながら解説するので、安全に楽しむための参考にしてください。

緊急連絡先

• 警察: 110
• 消防/救急車: 119
• 交通事故: 122
• 在中国日本国大使館（北京）：+86-10-8531-9800

【最新】長沙の治安に関する情報

2025年3月現在、外務省による中国・長沙への渡航を制限されるような情報（危険レベル）は発生していません。ウイグル・チベット自治区のみ、レベル１「十分注意してください」となっています。

以下、外務省発表の詳細を引用します。

中国各地で人の集まる場所（公園・学校・地下鉄等）やその近辺、路上において刃物によって襲われるなどの凶悪事件が発生しており、邦人が犠牲になる事件も発生しています。外出の際は不審者の接近等、周囲の状況にくれぐれも留意してください。

ウイグル自治区では、過去に多数の死傷者を出す暴動や無差別殺傷事件が発生しています。今後も不測の事態が発生する可能性があり、引き続き注意が必要です。

念のため、中国・長沙に渡航する際は、外務省の海外安全ホームページをチェックすることをおすすめします。

➡外務省海外安全ホームページ

長沙で日本人が警戒すべき3つのトラブル

長沙で日本人旅行者が巻き込まれやすい3つのトラブルを紹介します。知っておくだけで、予防対策になります。

1. 観光スポットのスリ被害

長沙の象徴である湘江周辺は観光客で賑わう人気スポットですが、日本人を狙ったスリ被害が報告されています。橘子洲頭公園や杜甫江閣付近では、地元の言葉で話しかけてきて気を引いている間に貴重品を盗まれるケースが多発。

日本人は裕福というイメージがあり、標的にされやすいです。バッグは前に抱え、貴重品は分散して所持することをお勧めします。

2. 「辛さレベル」の誤解

湖南料理は中国一の辛さで知られています。とくに、長沙の郷土料理は想像を超える辛さです。日本人観光客が「少し辛い程度で」と注文しても、現地の「少し辛い」は日本人にとって激辛レベル。

とくに「剁椒魚頭」や「臭豆腐」などの名物料理で辛さの誤解によるトラブルが多いです。必ず「不要辣」（辛くなし）と明確に伝え、小さじ一杯から試すことをお勧めします。

3. タクシーの遠回り

長沙では、日本人に対するタクシーの遠回り詐欺が報告されています。市内のホテルから長沙黄花国際空港へ行く際などに、わざと遠回りして料金を水増しするケースが多いです。

事前に正規ルートと料金相場を調べ、可能であれば配車アプリを使うことをお勧めします。不安な場合は、ホテルスタッフに正規料金を確認してからタクシーを利用しましょう。

長沙で警戒すべき治安が不安定な地域

これらの地域は、他の場所と比較して盗難や詐欺の発生率が高くなる傾向があります。観光中は周囲に敏感になり、安全を優先させましょう。

1. 五一商圏周辺の裏通り

長沙最大のショッピングエリアである五一商圏は、多くの観光客で賑わいます。メインストリートから外れた裏通りでは、夜間の治安が悪化します。

黄興南路から東に入った小道では、スリや置き引きが頻発。暗くなると地元の酔っ払いも増え、外国人に絡んでくるケースも。買い物は日没前に済ませて、夜間は明るいメインストリートを歩くようにしましょう。

2. 河西大学城周辺

多くの大学が集まる河西大学城エリアは、若者が多く集まる中で犯罪も多発しています。橘子洲大橋の西側一帯では、学生を狙った強盗や詐欺事件が報告。

日本人は特に狙われやすく、深夜の一人歩きは避けるべきです。このエリアを訪れる際は、貴重品を目立たせず、できるだけグループで行動することをお勧めします。

3. 長沙駅エリア

長沙の主要駅である長沙駅周辺は、多くの出稼ぎ労働者や流動人口が集まる場所です。とくに、夜間は治安が悪化します。駅の東側出口から望月路にかけての一帯では、偽タクシーや詐欺師が外国人を狙っています。

日本人は「裕福な観光客」として標的にされやすいため、正規のタクシー乗り場を利用し、深夜の移動は避けるようにしましょう。

長沙で治安がよい地域

これらの地域は中国・長沙内で治安がよく、地元の人々が安心して訪れる場所といわれています。

1. 岳麓山景区エリア

岳麓山国家とその周辺は、長沙で治安が良い地域のひとつです。湖南大学や岳麓書院があり、教育機関が集中しているため、警備も厳重です。観光客も多く、犯罪発生率が非常に低いです。

岳麓山頂から岳麓書院にかけてのエリアは、昼夜を問わず安全に散策できます。静かで自然豊かな環境も相まって、安心して訪れることができます。

2. 梅溪湖新区

長沙西部に位置する梅溪湖新区は、計画的に開発された新興住宅地で、治安の良さで知られています。高級コンドミニアムやオフィスビルが立ち並び、24時間体制の警備システムと監視カメラが整備されています。

梅溪湖公園は家族連れで賑わい、夜でも安全に散歩やジョギングを楽しむ地元住民が多いです。湖畔のライトアップされた遊歩道は、夜間でも明るく安全に過ごせます。

3. 長沙国際金融センター(IFS)周辺

長沙市中心部の芙蓉区に位置する長沙IFSとその周辺地域は、高級ショッピングモールやオフィスビル、五つ星ホテルが集中し、セキュリティが非常に厳重です。24時間警備員が巡回し、監視カメラも多数。

多くの国際ブランドショップや高級レストランがあり、富裕層や外国人ビジネスマンも多く訪れるため、治安維持が徹底されています。特に湘江中路沿いのエリアは夜間でも安全に歩けます。

長沙で徹底すべき3つの防犯対策

長沙で安全に旅行するための防犯対策を紹介します。

1.貴重品の管理

パスポートはコピーを持ち歩き、原本はホテルのセーフティボックスに保管しましょう。財布は外から見えにくい内ポケットに入れ、現金は少額に分けて別々の場所に保管します。

スマートフォンは後ろポケットには入れず、カバンの中でも一番奥に。カバンは必ずチャックを閉め、リュックは前に抱えて持つことで、スリや置き引きの被害を防げます。

【旅行会社が伝授】海外旅行でパスポートを安全に持ち歩く方法

2.観光時の行動

なるべく一人での外出は避け、複数人で行動しましょう。見知らぬ人に声をかけられても、安易についていかないこと。とくに「お茶を飲みに行こう」「英語を練習したい」などの誘いには要注意です。

写真撮影時は周囲に注意を払い、カメラやスマートフォンを盗まれないように。地下鉄やバスでは荷物を常に抱えて持ちましょう。

3.通信手段の確保と緊急連絡先の準備

日本の携帯電話が使えない場合に備え、現地のeSIMを購入しましょう。空港でSIMカードを購入する手間が省け、言語の問題も心配ありません。日本の携帯番号もそのまま使えるため、緊急時の連絡にも便利です。WeChat Payなどの決済アプリも快適に使え、地図アプリでの道案内も可能。

長沙でトラブルに遭遇した場合の連絡先

長沙でトラブルに遭遇した場合に役立つ連絡先をいくつか紹介します。スマートフォンに記録を残しておくなど、対策を取っておきましょう。

緊急連絡先（24時間対応）

• 警察（通報）：110
• 救急車：120
• 消防：119

日本関連機関

• 在中国日本国大使館（北京）：+86-10-8531-9800
• 在広州日本国総領事館（長沙は管轄エリア）：+86-20-8334-3009
• 外務省海外安全相談センター（日本）：+81-3-3580-3311

中国・長沙の治安に関するよくある質問

そのほか、中国・長沙旅行の情報はこちらの記事が参考になります。

上海旅行に必要な費用はいくら？安い時期とベストシーズンを解説

中国旅行で現金はいくら必要？日本円で持っていくべき金額とは

治安の良い中国・長沙旅行に出掛けよう！

長沙は、治安の良い中国の魅力的な都市です。梅溪湖新区など、安全で魅力的なエリアが点在し、外国人旅行者も安心。基本的な注意を払えば、心配することはほとんどありません。

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