
ドイツの祝日は、キリスト教の宗教行事と歴史的な記念日を中心に構成されており、州ごとに休みが異なるのが特徴です。
復活祭(イースター)やクリスマスのように地域全体で祝われる大切な行事もある一方で、
祝日の数は日本より少なく、年間を通してメリハリのあるカレンダーになっています。
この記事では、2025年・2026年の祝日カレンダーをはじめ、
主要な祝日の意味や由来、州ごとの違いなどをわかりやすく整理しました。
旅行や仕事の計画の前に、まずはドイツの祝日の基本をチェックしておくと安心です。
ドイツの祝日とは?【制度・文化・歴史の基礎知識】

ドイツの祝日は、キリスト教の伝統や歴史的な記念日に加えて、
州ごとに異なる文化や習慣が反映されているのが特徴です。
全国共通の祝日は少なく、多くの休みが「どの州に滞在しているか」で変わるため、旅行前に確認しておくと安心です。
まずは、ドイツの祝日がどのような仕組みで成り立っているのか、基本から整理していきます。
ドイツの祝日は「連邦祝日」と「州ごとの祝日」がある
ドイツの祝日は、全国共通の Bundesfeiertag(連邦祝日) と、
各州が独自に定める Landesfeiertag(州祝日) に分かれています。
統一記念日(10月3日)のような全国共通の祝日は少なく、
州ごとに祝日の数や内容が大きく違うのが特徴です。
宗教行事が祝日の中心にある国
ドイツの祝日は、多くがキリスト教に由来します。
復活祭(イースター)、聖金曜日、聖霊降臨祭、クリスマスなど、
ヨーロッパの伝統的な宗教文化がそのまま反映されています。
なぜドイツは祝日が少ないと言われるのか?
宗教行事以外の祝日が少なく、歴史的記念日も限定的なため、
国全体としての祝日数はEUの中でも少なめです。
ただし、州祝日を含めると「休みの取り方」は地域によって大きく変わります。
日本との違い(働き方・連休文化)
ドイツでは祝日が少ない一方で、
有給休暇の日数が多く、長期休暇を取りやすいという文化があります。
短い祝日 + 長いバカンス という“休み方の概念”が日本と大きく異なります。
2025年ドイツの祝日カレンダー

2025年のドイツの祝日の並びを一覧で確認できます。
復活祭や聖霊降臨祭など、日付が毎年変わる移動祝日も反映されているため、
旅行や出張の計画を立てる際の目安にできます。
2026年ドイツの祝日カレンダー

2026年の祝日スケジュールをまとめたカレンダーです。
イースターやクリスマスなど大きな宗教行事を中心に、
年間の流れをつかむのに便利な一覧になっています。
まずは1年の全体像をチェックしてみてください。
ドイツの祝日一覧表
月 | 祝日 |
1月1日(水) | 元旦(Neujahrstag) |
4月18日(金) | 復活祭聖金曜日(Karfreitag) |
4月20日(日) | 復活祭(Ostersonntag) |
4月21日(月) | 復活祭月曜日(Ostermontag) |
5月1日(木) | メーデー(Tag der Arbeit) |
5月29日(木) | キリスト昇天祭(Christi Himmelfahrt) |
6月8日(日) | 聖霊降臨祭(Pfingsten) |
6月9日(月) | 聖霊降臨祭月曜日(Pfingstmontag) |
10月3日(金) | ドイツ統一記念日(Tag der Deutschen Einheit) |
12月25日(木) | クリスマス第1日(1 Weihnachtstag) |
12月26日(金) | クリスマス第2日(2. Weihnachtstag) |
ドイツの主要な祝日を日付順にまとめた一覧です。
全国共通の祝日に加えて、多くの州が休みとなる重要な宗教行事も含まれています。気になる祝日があれば、個別項目で意味や由来も確認できます。
1月1日:元旦(Neujahrstag)
ドイツでも1月1日は国民の祝日となっていますが、日本とは過ごし方が大きく異なります。ドイツが一番盛り上がる時期は「クリスマス」ですので、日本に比べると新年を祝う風習は非常に薄いです。元旦より「大晦日」にパーティーをしたり新年のカウントダウンをしたりしますので、元旦は単なる「休養日」だと捉えている方が多いです。日本のように「年末年始休暇」という発想はありません。1月2日からは通常営業をしている会社やお店も多いです。
4月18日:復活祭聖金曜日(Karfreitag)
復活祭(イースター)の2日前で、イエス・キリストが復活する前に一旦亡くなった日です。復活祭は必ず日曜日となります。この日はドイツでクリスマスに次ぐ大切な日とされており、復活祭前後は金曜日から月曜日にかけて4連休となります。イエスが十字架に架けられた受難を思い起こす日として、ドイツ全土で祝日とされています。
4月20日:復活祭(Ostersonntag)
復活祭(イースター)とは、イエスの復活(聖書預言成就)を祝う日です。復活祭は「春分の日の後の最初の満月から数えて最初の日曜日」として日にちが決まります。ドイツには振替休日がありませんので、復活祭を非常に大切にします。復活祭(イースター)はキリストの復活と生命を祝う意味合いから、ウサギ(Osterhase)とゆで卵(Osterei) でお祝いをします。
4月21日:復活祭月曜日(Ostermontag)
復活祭月曜日はキリスト教の重要な祝日である復活祭の翌日にあたり、ドイツ全国で祝われます。イエス・キリストの復活を記念する復活祭の祝祭期間の一部として、特別な意味を持ちます。多くの人々が教会での礼拝に参加したり、復活祭に関連する様々な伝統的な行事に参加したりします。
5月1日:メーデー(Tag der Arbeit)
いわゆる「メーデー」です。世界各国でメーデーの扱い方は異なりますが、
ドイツでは「全土統一での祝日」となっていますので、この日はほとんどの方が休んでいます。
5月29日:キリスト昇天祭(Christi Himmelfahrt)
イエス・キリストが天に昇ったことを祝う日です。
イエス・キリストは一旦亡くなりましたが、3日後に復活して再度天に昇ったと言われています。
そのため「キリスト昇天祭」としてドイツ全土で祝日とされています。
また、ドイツではキリストが天にいる父の元へ戻ったことから、この日を「父の日」として制定しています。
父の日は「パパたちが集まって楽しく遊ぶ日」となっており、この日は陽気に遊んでいる男性が多いです。
6月9日:聖霊降臨祭月曜日(Pfingstmontag)
別名「ウィットマンデー」とも言います。
復活祭・主の昇天に合わせ、こちらの祝日は「ドイツのキリスト教に関する春の三大祝日」となっており、この日は「イエスが信者達に聖霊を送った日」です。
キリストが再び昇天した10日後、イエス・キリストのお告げ通り信者達の元に聖霊が降ってきた記をするのが「聖霊降臨祭」です。
ドイツではとても大切な日ととらえられているので、翌日の月曜日も祝日として設定されて2連休となります。
10月3日(金):ドイツ統一記念日(Tag der Deutschen Einheit)
1990年のドイツ統一を記念した祝日で、毎年10月3日に固定されています。
ドイツの再統一を祝い、政府は毎年「市民祭」を行いました。ベルリンのブランデンブルク門などではコンサートが行われます。
「ドイツ統一の日」は、ドイツが再び統一できたことを願うとても大切な日です。
12月25日:クリスマス第1日(1 Weihnachtstag)
ドイツのクリスマスは家族や親戚たちと過ごすため、日本で言うお正月のような行事です。
当日は家でパーティーをしたり、コンサートに行ったりなど、
比較的ゆっくりと過ごす方が多いようですが、ドイツでは11月末頃からあちこちでクリスマスマーケットが開かれて、人々はクリスマスへ向けて着々と準備をします。
12月25日・26日は祝日でお店も閉まってしまうので、24日の午前中までに買い物を済ませておいたほうがいいでしょう。
12月26日:クリスマス第2日(2. Weihnachtstag)
クリスマスの翌日も祝日です。この日は「第二クリスマス」と呼ばれ、25日から26日にかけてゆっくりと家族で過ごすドイツ人が多いです。
年末年始休暇の発想がないドイツでは、12月24日~1月2日頃を「クリスマス休暇」として、お休みにする会社がとても多くなっています。
ドイツの祝日・連休でよくある質問
ドイツの祝日は何日ありますか?
ドイツ全体での祝日は11日です。ドイツは連邦政府であり、各州によって祝日が異なる点に注意してください。ドイツで長期連休は可能ですか?
はい。2025年のドイツでは、一部の祝日が週末や他の祝日と連続しているため、連休を取ることが可能です。
特に復活祭やクリスマス期間は連続するため、長期休暇を取りやすいでしょう。ドイツの祝日はなぜ少ないのですか?
ドイツが連邦制国家であるため、祝日が州によって異なる点にあります。全国的に祝われる祝日は限られており、多くの祝日は特定の州でのみ祝われます。
その結果、全国的な祝日の数は限られていますが、州ごとに見ると多様な祝日が存在します。ドイツの祝日は仕事や学校が休みになるのですか?
連邦祝日の多くは、公共の学校や多くの職場で休日とされています。ただし私立学校や一部の職場では祝日でも開いている場合があります。
また、小売業など一部の業界では祝日に特別な営業スケジュールを設けることが一般的です。
ドイツの祝日・連休は旅行に出掛けよう!

祝日・連休は日常を離れてリフレッシュする絶好のチャンスです。
春のゴールデンウィークや夏のお盆休み、秋のシルバーウィーク、そして年末年始の休暇はドイツ旅行を楽しむのに最適な時期です。
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