
海外旅行中、突然「パスポートがない!」と気づいたときの焦りと不安は計り知れません。
「帰国できるの?」
「どうすればいい?」とパニックになっていることでしょう。
結論から申し上げると、冷静に対応すれば、必ずパスポートの再発行は可能です。
あなたが取るべき行動は、現地警察への届出と日本大使館への連絡が中心となります。
この記事では、パスポートを紛失した際に「まず何をすべきか?」を明確なステップで解説しました。
再発行と帰国までの手続き、必要書類、
そして二度と起こさないための予防策まを解説します。
このガイドを読み終えれば、日本への帰国や旅の再開に向けた具体的な行動を起こせるようになるでしょう。
海外でパスポートを紛失したときの手順3ステップ
Step1:まずは落ち着く!心当たりの場所を確認する

パスポートの紛失に気づいたら、まず深呼吸をして落ち着きましょう。
パニックは事態を悪化させます。
パスポートを確認した場所や立ち寄った場所(ホテル、レストラン、空港など)を冷静に思い出し、
すぐさま連絡して確認を取りましょう。
紛失なのか、盗難なのかを判断することも重要です。
盗難の可能性がある場合は直ちにカード会社に連絡し、利用停止手続きを行ってください。
Step2:現地警察へ届出

パスポートが盗難、または紛失であったとしても、
現地の警察で紛失・盗難届を提出してください。
証明書は、日本大使館・領事館でパスポートの再発行や「帰国のための渡航書」を申請する際に必須の公的な書類となります。
また、海外旅行保険を利用して損害を補填する際にも不可欠です。
警察での手続きは時間がかかるため、必要な手続きについて確認しておきましょう。
Step3:最寄りの日本大使館へ連絡

速やかに最寄りの日本大使館(または総領事館)に連絡を入れます。
パスポートを紛失・盗難した旨を伝えてください。
重要なのは、来館すべき日時と、その際に持参すべき書類(戸籍謄本など)を正確に確認することです。
年末年始や現地の祝日は休館となる場合があるため、
緊急連絡先があるかどうかも含めて確認し、今後の具体的な手続きの段取りを相談しましょう。
国・地域名 | 代表的な在外公館 | 所在地 |
アメリカ合衆国 | 在米国日本国大使館 | ワシントンD.C. |
在ニューヨーク日本国総領事館 | ニューヨーク | |
在ロサンゼルス日本国総領事館 | ロサンゼルス | |
韓国 | 在大韓民国日本国大使館 | ソウル |
在釜山日本国総領事館 | 釜山 | |
タイ | 在タイ日本国大使館 | バンコク |
台湾 | 日本台湾交流協会 | 台北 |
日本台湾交流協会 | 高雄 | |
フランス | 在フランス日本国大使館 | パリ |
在ストラスブール日本国総領事館 | ストラスブール |
パスポートの再発行に必要な手続きと書類
発行と帰国のための渡航書の違い

現在のあなたの状況(すぐに帰国したいのか、旅を続けたいのか)に応じて、
どちらの手続きを選択すべきか、以下の表で確認してください。
項目 | パスポート再発行 | 帰国のための渡航書 |
目的 | 海外滞在を続けたい、別の国へ移動したい場合。 | 日本への帰国のみを目的とする場合。 |
効力 | 正式な日本のパスポートとして機能(有効期限が定められる) | 日本帰国のためのみに有効な片道限りの渡航文書 |
所要時間 | 1週間程度(現地の状況や大使館の混雑状況により異なる) | 即日~翌日(緊急性が高いため迅速に対応されることが多い) |
費用 | 手数料がかかる(旅券の種類により異なる) | 手数料はかからない(無料) |
おすすめ | 旅の予定が残っている、または仕事で別の国へ移動する必要がある人 | 一刻も早く日本へ帰国したい人 |
再発行(新規発給)に必要な書類一覧

旅を続けるために正式なパスポートの再発行を希望する場合、以下の書類が必要になります。
書類に不備があると発給が遅れるため、漏れのないよう準備してください。
- 一般旅券発給申請書:大使館・領事館の窓口で入手します
- 戸籍謄本:紛失届提出後、6ヶ月以内に発行されたもの(事前に日本の家族に郵送してもらう必要があります)
- 写真:縦4.5cm 横3.5cm、6ヶ月以内に撮影されたもの
- 紛失一般旅券等届出書:大使館・領事館の窓口で入手します
- 現地警察の発行した紛失・盗難証明書:Step2で取得したもの
- 本人確認ができる書類:運転免許証、日本の健康保険証、マイナンバーカードなど(原本が望ましいが、コピーでも可)
- 渡航先の在留資格を示す書類:ビザ(査証)や滞在許可証(該当者のみ)
帰国のための渡航書に必要な書類一覧

緊急で帰国を優先し、迅速な発給が可能な「帰国のための渡航書」を申請する場合、以下の書類が必要になります。
- 渡航書発給申請書:大使館・領事館の窓口で入手
- 戸籍謄本または日本国籍を証明する書類:6ヶ月以内に発行されたもの(コピーでも国籍確認ができれば受付可能)
- 写真:縦4.5cm 横3.5cm、6ヶ月以内に撮影されたもの
- 紛失一般旅券等届出書:大使館・領事館の窓口で入手
- 現地警察の発行した紛失・盗難証明書(ポリスレポート):Step2で取得したもの
- 航空券:日本への帰国便の予約が確認できるもの(片道)
申請から発給までの所要期間と費用

手続きの種類 | 所要期間の目安 | 費用(手数料)の目安 |
帰国のための渡航書 | 即日~翌日 | 無料 |
再発行 | 約1週間程度 | 有料(パスポートの種類による) |
パスポート紛失時の手続きの注意点|国・エリア別
アジア圏での注意事項

盗難が多い
観光地や人混みでのスリや置き引きの被害が多発しています。
警察に届ける際は「紛失」ではなく「盗難」として届け出る方が、後の保険請求などがスムーズになる場合があります。
言語と賄賂
一部の国では、手続きを早めるための不当な金銭を要求される事例も報告されています。
大使館・領事館に相談し、信頼できる通訳やサポートを受けながら手続きを進めることが重要です。
欧米圏での注意事項

入国審査(シェンゲン協定国)
欧州のシェンゲン協定域内では、パスポート無しでの国境移動は原則できません。
再発行されたパスポートまたは渡航書が手元に届くまでは、安易に国境を越えようとしないでください。
渡航書は日本への帰国にしか使えないため、域内移動が必要な場合は新規パスポート発給を選ぶ必要があります。
警察の対応
警察官が日本のような手続きに慣れていない場合があります。
ポリスレポートには必ず氏名、紛失したパスポート、
発生日時、発生場所が明確に記載されているかを確認し、不備があれば訂正を求めましょう。
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海外でパスポート紛失を未然に防ぐための予防策3選

1. 渡航前:パスポートのコピーをする
渡航前にパスポートをコピーし、さらにスマートフォンで撮影してデジタルデータ化しておきましょう。
紙のコピーは原本とは別のカバンやスーツケースの奥など、分散して保管します。
また、デジタルデータはGoogle Driveなどのクラウドストレージに保存しておけば、
スマホが盗まれても、インターネットカフェからアクセスできます。
2. 現地:貴重品・パスポートは分散させる
パスポート、多額の現金、クレジットカードなど、
全ての貴重品をひとつの財布やバッグにまとめて入れないようにしましょう。
外出時は必要最低限の貴重品のみを携帯します。
ズボンのポケットやリュックなど狙われやすい場所を避け、
衣類の下に着用できる「セキュリティポーチ」を利用してください。
身体に密着させて携帯することが、盗難対策として有効です。
こちらの記事が参考になります。
海外旅行のパスポート持ち歩きガイド!コピーで安全に持ち歩くコツ
3. 外出時:安易な原本提示を避ける
パスポートの提示を求められる場面がありますが、原本を提示する必要があるとは限りません。
たとえば、観光地のチケット購入や、ホテル外での免税手続き以外では、
コピーで対応できないかを尋ねてみましょう。
原本を不用意に提示したりカウンターに置きっぱなしにしたりする瞬間が、
紛失や盗難に繋がる危険なタイミングです。
海外でパスポートを紛失したときによくある質問
休日・夜間に紛失した場合、どうしますか?
ほとんどの日本大使館・領事館は、代表電話で緊急時の当番職員へ繋がる自動音声案内を設けています。
まずは代表番号に電話し、アナウンスに従って緊急連絡先へ連絡してください。お金(現金・カード)も盗まれた場合の対処法は?
クレジットカードを停止し、日本の家族や知人に連絡してください。送金受け取り時には本人確認書類が必要になります。パスポートが見つかったら再利用できますか?
いいえ。紛失届を提出した時点で、前のパスポートは失効しています。見つかっても再利用せず、日本帰国後に旅券事務所や大使館・領事館に必ず返納してください。帰国のための渡航書で乗り継ぎは可能ですか?
原則として、渡航書は日本へ直行で帰国するためにのみ有効です。
経由地での入国や乗り継ぎに問題が生じる可能性があるため、必ず事前に大使館・領事館と航空会社に確認してください。
そのほか、こちらの記事が参考になります。
パスポートを紛失しても冷静に対応しよう

海外でパスポート紛失という状況に直面すると、不安に襲われるのは当然です。
しかし、この記事で解説した手順を落ち着いて踏めば、必ず事態は解決します。
大切なのはパニックにならず、まずは冷静に。
事前にコピーを取るなどの予防策を講じておけば、さらに迅速な手続きができますよ。
日本への帰国、または旅の再開が可能になったら、ぜひ旅の計画を再度立て直しましょう。
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今回の経験を教訓に、より安心で楽しい旅を続けていきましょう!
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