故宮博物院のチケット&観光ガイド

台湾・故宮博物院は、台湾に行くなら必ず訪れたい博物館。その膨大な展示品からフランスのルーブル美術館、アメリカのメトロポリタン美術館､ロシアのエルミタージュ美術館と並ぶ世界4大博物館のひとつでもあります。広大な敷地内には展示室のほかにも中国式の庭園、レストラン、ショップなどがあり、1日を通して充実した時間を過ごせます。

この記事では、故宮博物院の基本情報や見どころをご紹介します。

台湾・故宮博物院の営業時間

故宮博物の営業時間は、通常火曜日から日曜日の9時から17時までです。ただしチケットの購入及び交換は16時30分までとなるので、来館する際は時間に余裕を持ちましょう。月曜日は休館です。

※2024年8月1日から8月31日までは、変則的に火曜日から日曜日は9時から18時までとなります。(チケットの購入及び交換は17時30分まで）月曜日は平常通り休館。
※休館日の月曜日が祝祭日に当たる場合は、平常通り開館。

台湾・故宮博物院へのアクセス

故宮博物院へはMRT士林駅またはMRT剣南路駅からバスでアクセスできます。

MRT士林駅から故宮博物院まで

MRT士林駅の1番出口を出て、前方に向かって徒歩約1~2分のバス乗り場へ向かいます。「紅 30」、「815」、「304」、「300」、「255」、「小19」、「小18」、「市民小型バス巴1」のいずれかを利用し、約15分ほどで故宮博物院に到着します。もっともおすすめなのは紅30のバスで、故宮博物院のB1に到着するので、入場がスムーズです。

MRT剣南路駅から故宮博物院まで

MRT剣南路駅の1番出口を出て、徒歩で北安路に向かいます。右折するとバス停が見えるので、「棕20」または「藍7」のバスを利用しましょう。故宮博物院までは約10分ほどで移動できます。

台湾・故宮博物院のベストシーズン

故宮博物院は屋内の博物館なので、気候などに左右されず一年を通して楽しめます。強いて言えば混雑する土日や祝日を避けると良いでしょう。また、収蔵品は場合により海外や他の博物館に出展されていることがあるので、お目当ての作品がある人は訪問前に情報をチェックしましょう。

台湾・故宮博物院のレストラン・ショップ

1.レストラン「故宮晶華」

レストラン「故宮晶華」は故宮博物院の敷地内に併設されているので、芸術鑑賞後に優雅な食事の時間を満喫できます。メニューからテーブルウェアに至るまで故宮の文物をモチーフにしており、ここでしか味わえない伝統と現代が融合した料理を提供しています。

営業時間：ランチタイムとディナータイム（火～日・祝）

2.閒居賦

閒居賦は故宮博物院本館の1階にあるカフェ。カジュアルな店内では台湾スイーツやドリンク、コーヒーなどが味わえます。気軽に利用できるので、見学後の休憩やコーヒータイムにぴったりです。

営業時間：9:00～17:00（火～日）

3.国立故宮博物院附設ミュージアムショップ

国立故宮博物院附設ミュージアムショップでは、故宮博物院の作品をモチーフにしたアイテムをはじめ、書籍やレプリカなど多彩な商品を取り扱っています。ここでしか購入できないアイテムも多いので、故宮博物院の訪問の記念品や親しい人へのお土産を探してみてくださいね。

台湾・故宮博物院でやりたいこと

音声ガイドで知見を深める

故宮博物院では、作品への知見をより深めるために音声ガイドが用意されています。日本語をはじめ13言語と手話で解説され、作品の解説を自分のペースで聞くことができます。博物館1階のオーディオガイドカウンターにてレンタルでき、料金は1台につき150元です。

庭園を散策する

故宮博物院の広い敷地内に自然豊かな庭園が広がり、印象的な建築物が点在しています。約1万9千平米ある至善園は、中国伝統の造園技術を取り入れた宋代庭園を再現しており、池の周りをゆっくりと歩くことができます。まるで昔の風景画のような雰囲気は、息を呑むほどの美しさです。

台湾・故宮博物院の地図

故宮博物院の展覧エリアはB1階から3階まであり、およそ28のエリアに分かれています。見学の所要時間は2時間～3時間見ておくと良いでしょう。少し離れた場所にある第二展覧エリアは図書文献ビルとなっています。故宮博物院の詳しい地図は、公式サイトを確認してください。

台湾・故宮博物院で絶対見たい作品

1.翠玉白菜

この作品は、本物の白菜そっくりですが、実は翡翠で作られています。青緑の葉と真っ白な白菜は親しみやすく、葉の上には繁栄を象徴する2匹の昆虫がいます。元々は中国の紫禁城の永和宮にあり、光緒帝の后妃・瑾妃の嫁入り道具だったと考えられています。

清朝の中・晩期に人気がありましたが、このような題材は元末明初から吉祥の象徴として描かれていました。杜甫もこの葉菜を政治批判の比喩として用いており、文人画でも同様の表現が見られます。

2.肉形石

「肉形石」は天然の碧石で、層状の模様が特徴です。石英類のメノウや碧玉は多様な模様と色彩を持ち、巧みに彫刻されています。職人はこの特徴を活かし、表面に細かな点を彫って毛穴を表現し、染色しやすくするために素地を緩めます。その後表面を褐紅色に染め、その姿はまるで醤油漬けの肉のように見えます。

3.毛公鼎

毛公鼎は、内壁に刻まれた500字の銘文が特徴で、これは青銅器の中で最長です。この銘文は西周の宣王中興の歴史を証明し、宣王が毛公に指示を与え、国家運営について語ったものです。宣王は即位後、天命を恐れ慎み、毛公に恩賞を贈りました。毛公はこの銘文の最後で感謝の意を示し、この鼎が後世に伝わることを願っています。

毛公鼎の形状は素朴で、半球形の器が三本の足の上にあり、厚い耳が口縁に立っています。重厚なデザインは銘文と宣王の思いを反映し、荘重な雰囲気を醸し出しています。

台湾で行きたいそのほかの人気観光スポット

1.台北101

台北101は地上101階建て、高さ509mを誇る台湾で最も高い超高層ビル。竹の節のようなくびれの、中華風の宝塔をイメージしたデザインが印象的です。地下1階から6階は吹き抜けでショッピングモールとなっており、世界の有名ブランドから台湾の名物までさまざまなアイテムが揃います。年越しカウントダウンの花火も有名で、花火やLED、音楽が織り成す幻想的な演出は圧巻です。

2.士林夜市

台湾と言えば夜市を思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。夜市の中でも台北で最大規模を誇るのが、士林夜市です。士林夜市は大きく分けて2つのエリアから成り、お手ごろ価格の雑貨のお土産探しや、台湾のB級グルメの食べ歩きが楽しめます。特に「大餅包小餅（春巻のようなもの）」、「石頭火鍋」、「士林ジャンボソーセージ」などは、士林夜市を訪れたら必ず食べたい代表的なグルメです。

3.九份老街

九份老街はそのノスタルジックな景観が人気の観光地です。迷路のように入り組んだ路地を歩けば、時を忘れて台湾のノスタルジアに浸れます。モダンと伝統が入り混じる茶屋や喫茶店がたくさんあり、店内に座って窓の外を眺めると、美しい海岸、金鉱遺跡、昇平戯院などが見渡せます。また、伝統的な台湾の菓子「芋圓（うえん）」をはじめとする台湾グルメも見逃せません。