
「台湾旅行、どの空港を選べばいいの?」と迷っているなら、答えはシンプルです。
もし東京・羽田空港から出発できるなら、
到着地は間違いなく「台北松山空港(TSA)」を選ぶべきです。
なぜなら、台北松山空港は台北市内中心部までMRT(地下鉄)でわずか10分〜15分という驚異的な近さを誇るからです。
桃園国際空港が成田空港だとすれば、松山空港はまさに福岡空港のような利便性。
到着して入国審査を終え、荷物を受け取ってから30分後には、
もう台北101を眺めながら小籠包を食べていることさえ可能です。
本記事では、この便利な台北松山空港を120%使いこなすための完全ガイドをお届けします。
迷いやすいターミナル情報から、絶対に外さない市内へのアクセス方法、
そして出発ギリギリまで台湾グルメを楽しめる穴場スポットまで。
これを読めば、あなたの台湾旅行の「可処分時間」が確実に2時間は増えるはずです。
台北松山空港とは

台北松山空港(Taipei Songshan Airport/空港コード:TSA)は、
台北市街地のど真ん中、松山区に位置する空港です。
かつては台湾の空の玄関口でしたが、
現在は国内線と、日本(羽田)・韓国(金浦)・中国(上海虹橋など)を結ぶ近距離国際線がメインとなっています。
最大の特徴は、なんといってもその立地です。
台北駅から北東へ約5kmしか離れておらず、タクシーに乗っても200元(約920円)程度で中心部へ移動できます。
桃園空港から市内へはMRTで約40分、バスなら1時間かかりますが、
松山空港ならその半分以下の時間で移動完了。
2泊3日などの短期旅行において、この「時間の節約」は最強の武器になります。
台北松山空港のターミナルは2か所

台北松山空港のターミナルビルは1つに見えますが、
内部で「第1ターミナル(国際線)」と「第2ターミナル(国内線)」に分かれています。
これらは横に繋がっており、徒歩で簡単に行き来できる距離感です。
羽田便を利用する日本人は、基本的に第1ターミナルを利用することになります。
第1ターミナル(国際線):JAL・ANA・チャイナエアラインなど
羽田空港から到着するJAL、ANA、エバー航空、チャイナエアラインの便は
すべてこの第1ターミナル(T1)に到着します。
建物自体はコンパクトで、1階が到着ロビー、2階が出発ロビーというシンプルな構造です。
到着口を出ると目の前に兆豊国際商業銀行などの両替所、
中華電信などのSIMカード販売カウンター、観光案内所が一直線に並んでいます。
迷う要素がほぼないため、海外旅行初心者でも非常に安心できるターミナルと言えるでしょう。
また、2階の出発ロビーにはお土産店やカフェも充実しており、搭乗前の時間を有効に使えます。
第2ターミナル(国内線):澎湖・金門など離島へ
第1ターミナルの西側に隣接しているのが第2ターミナル(T2)です。
ここは国内線専用となっており、
立栄航空(UNI AIR)やマンダリン航空(Mandarin Airlines)などが発着しています。
日本人旅行者が利用するケースとしては、
台北滞在中に「澎湖(ポンフー)諸島」や「金門島」といった台湾の離島へ足を伸ばす場合です。
国際線からの乗り継ぎも、一度到着ロビーに出てから徒歩数分で移動できるため非常にスムーズ。
第1ターミナルに比べてローカル感が漂い、台湾の地元の人々の日常的な移動風景を垣間見ることができるエリアでもあります。
台北松山空港から市内へのアクセス方法
空港から市内への移動手段は主に3つ。
「荷物の量」と「目的地」で使い分けるのが正解です。
桃園空港と違い、どれを選んでも長時間拘束されることはありません。
【台北市内へのアクセス比較表】
移動手段 | 所要時間(目安) | 料金(目安) | おすすめのタイプ |
MRT(地下鉄) | 10~20分 | 20~35元 | 一人旅、荷物が少ない、最安希望 |
タクシー・Uber | 15~25分 | 150~300元 | 荷物が多い、3人以上のグループ、ホテル直行 |
路線バス | 20~40分 | 15~30元 | 特定のホテル前に行きたい、台湾リピーター |
YouBike | 15~30分 | 10元~ | バックパッカー、近場のカフェへ寄る人 |
※料金は2025年時点の相場目安です(1ニュー台湾ドル=約4.6円換算)。
1. MRT(地下鉄 文湖線):最速・最安の鉄板ルート
空港の目の前、地下直結でMRT文湖線(ブラウンライン)の「松山機場駅」があります。
渋滞知らずで時間が読めます。
隣の「中山國中駅」までは約2分、繁華街の「忠孝復興駅」までは乗り換えなしで約7分という驚異的な速さです。
運賃も20元〜(約92円〜)と激安。
文湖線は車両が小さく、通勤ラッシュ時(朝8時〜9時、夕方17時〜19時)は非常に混雑します。
大型スーツケースを持っていると乗車するのに苦労したり、周囲の冷ややかな視線を感じたりすることも。
荷物が大きい場合は、ラッシュ時を避けるかタクシー利用が無難です。
2. タクシー・Uber:荷物が多いならドア・トゥ・ドア
到着ロビーを出てすぐの13・14番柱付近にタクシー乗り場があります。
ホテルまで直行できる快適さ。台北のタクシーは初乗り85元(約390円)からと日本に比べて安価です。
中山エリアのホテルなら約150〜200元、台北駅周辺でも250元程度で到着します。
Uberを利用する場合、空港指定の乗車場所まで少し歩く必要があります(到着ロビー前のレーンは一般車進入禁止エリアがあるため)。
アプリ上で指定された柱番号(例:15番柱など)を必ず確認してください。
3人以上のグループならMRTより一人当たりのコスパが良くなることもあります。
3. 路線バス:玄人向けだがホテルによっては便利
空港からは台北市内各地へ向かう路線バスが多数運行しています。
特定のホテルやエリア(例:民生社区などMRT駅から少し離れた場所)へ行く場合、
バス停が目の前にあると便利です。運賃は15元〜30元程度。
尚、注意点として車内アナウンスが聞き取りにくかったり、運転が荒かったりすることがあります。
また、台湾のバスはお釣りが出ないため、乗車前に小銭を用意するか、ICカード「悠遊カード(EasyCard)」へのチャージが必須です。
初めての台湾旅行なら、無理せずMRTかタクシーを選ぶのが賢明です。
4. YouBike(レンタサイクル):荷物が少ない&近場へ
空港のすぐ外に、台湾の公共レンタサイクル「YouBike」のステーションがあります。
天気が良く、荷物がバックパック1つ程度なら、
自転車で近くの「民生社区(お洒落なカフェ街)」までポタリングしながら移動するのも一興です。
最初の30分は会員登録すれば格安で利用可能。
尚、注意点として台湾の道路事情(バイクが多い)に慣れていないと危険です。
あくまで「空港近くのカフェに寄ってからホテルへ行く」といった上級者向けの選択肢として覚えておいてください。
より安心して移動したい方には、Trip.comのプライベート送迎がおすすめ!
- 【台北松山空港⇒台北駅の料金例】

台北松山空港のラウンジは1か所

松山空港はコンパクトなため、桃園空港のように多数のラウンジがあるわけではありません。
基本的に航空会社の共用ラウンジが1つあるのみです。
プライオリティ・パスで入れる専用ラウンジは、
2025年現在松山空港(国際線制限エリア)には設置されていないケースが多いため注意が必要です。
Airlines VIP Lounge(航空会社共用ラウンジ)は第1ターミナル(国際線)の出国審査を終えて左手に進んだ先にあります。
JAL、ANA、チャイナエアライン、エバー航空など、
松山空港に就航している各航空会社のビジネスクラス乗客や上級会員(JGC、SFCなど)が利用する共用ラウンジです。
点心(シューマイや肉まん)、お粥、焼き芋などの台湾らしいホットミールが充実しています。
特に「焼き芋」は甘くてねっとりしており、隠れた人気メニューです。
時間帯(特に朝の羽田行き便が重なる時間)によっては非常に混雑し、席を確保するのが難しいこともあります。
シャワーはありませんが、Wi-Fiと電源は完備されているため、搭乗前の仕事や充電には困りません。
台北松山空港でのおすすめの過ごし方

コンパクトながら、松山空港には魅力的なスポットが凝縮されています。
早めにチェックインを済ませて、最後の台湾時間を楽しみましょう。
3階 展望デッキ:飛行機好きにはたまらない特等席
第1ターミナルと第2ターミナルの間にある入口から3階へ上がると、広々とした展望デッキがあります。
ここはなんと入場無料。滑走路が目の前にあり、台北101を背景に飛行機が離着陸するダイナミックな写真を撮ることができます。
特に夕暮れ時は、街の明かりと滑走路のライトが幻想的。
ベンチも多く設置されているため、1階のセブンイレブンで台湾ビールとつまみを買ってきて、
ここで夜風に当たりながら乾杯するのが、通な旅の締めくくり方です。
2階 春水堂:タピオカミルクティー発祥の店
出国前の一般エリア2階に、あの「春水堂(チュンスイタン)」があります。
市内の店舗は行列必至ですが、空港店は比較的回転が速く、穴場です。
「タピオカミルクティー(珍珠奶茶)」はもちろんですが、
食事メニューの「功夫麺(クンフーメン)」などの麺料理も絶品。
機内食が出るまでの小腹満たしに最適です。
テイクアウトして展望デッキで飲むのも最高ですが、
液体物なので出国審査(保安検査)には持ち込めない点だけ注意してください。飲み干してから出国しましょう。
1階 お土産ストリート&セブンイレブン
1階には「新東陽」や「手信坊」などのお土産店が並んでいます。
意外と使えるのが到着ロビーにある「セブンイレブン」です。
ここでは台湾限定のスナック菓子や、個包装されたパイナップルケーキ、台湾茶などが定価で購入できます。
免税店で買う高級な箱菓子も良いですが、バラマキ用のお土産ならコンビニで調達するのが賢い選択。
特に「茶葉蛋(お茶の煮卵)」のスパイスセットなどは、安くて軽くて喜ばれる隠れた名品です。
台北松山空港に近いおすすめホテル3選!
「早朝便だから空港近くに泊まりたい」「到着後すぐに荷物を置いて観光したい」
という方に、松山空港へのアクセスが抜群なホテルを厳選しました。
1. マンダリン オリエンタル 台北 (Mandarin Oriental Taipei)

マンダリンオリエンタル台北
空港から車でわずか5分。台湾最高峰のラグジュアリーホテルです。
まるでヨーロッパの宮殿のような重厚な造り。
サービス、客室、スパ、どれをとっても超一流です。
1階の「ザ・マンダリン・ケーキショップ」で販売されているパイナップルケーキやジャムは、
パッケージも豪華でお土産に最適。宿泊しなくても立ち寄る価値があります。
項目 | 詳細情報 |
住所 | 台北市松山區敦化北路158號 |
電話番号 | +886-2-2715-6888 |
参考料金 | 1泊 約12,000元〜(約55,000円〜) |
アクセス | 松山空港からタクシーで約5分 |
2. イリューム 台北 (ILLUME TAIPEI / 茹曦酒店)

旧「サンワールドダイナスティホテル」がリブランドされ、スタイリッシュに生まれ変わりました。
空港からのアクセスの良さと、改装された清潔な客室が魅力。
吹き抜けのビュッフェレストラン「Sunny Buffet」は地元でも評判です。
広めの部屋が多く、家族連れやグループ旅行でもゆったり過ごせます。
近くにIKEAやブリーズセンター(デパート)があり買い物にも便利です。
項目 | 詳細情報 |
住所 | 台北市松山區敦化北路100號 |
電話番号 | +886-2-2719-7199 |
参考料金 | 1泊 約3,500元〜(約16,000円〜) |
アクセス | 松山空港からタクシーで約5分、MRT台北小巨蛋駅から徒歩圏内 |
3. アロフト台北中山 (Aloft Taipei Zhongshan)

アロフト台北中山
マリオット系列のカジュアルでポップなデザインホテルです。
空港からMRTで乗り換えが必要な場合もありますが、タクシーならすぐ。
ホテルのすぐ裏が「雙城街夜市」と「晴光市場」になっており、24時間台湾グルメを楽しめます。
屋上のプールバー「W XYZ Bar」からは台北の夜景が一望でき、空港の近さを感じさせないリゾート気分を味わえます。
項目 | 詳細情報 |
住所 | 台北市中山區雙城街1號 |
電話番号 | +886-2-7743-9999 |
参考料金 | 1泊 約4,500元〜(約20,000円〜) |
アクセス | MRT中山國小駅から徒歩2分、空港からタクシーで約10分 |
台北松山空港は「時間を買う」ことができる空港

台北松山空港は、単なる移動拠点ではなく「時間を買う」ことができる空港です。
桃園空港利用に比べて往復で約2時間の移動時間を節約できれば、
その分で「夜市を一箇所多く回る」「足つぼマッサージを60分延長する」「ゆっくり茶藝館でお茶を飲む」といった贅沢な使い方が可能になります。
羽田発着便は成田便に比べて航空券が割高になる傾向がありますが、
現地での移動費(タクシー代など)の安さと、何より貴重な旅行時間を有効に使えるメリットを考えれば、十分に元は取れます。
次回の台湾旅行は、ぜひ台北松山空港を賢く利用して、スマートで充実した旅を楽しんでください!


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