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シンガポールがFine City(罰金の都市)と呼ばれる理由
シンガポールが「罰金大国」と呼ばれる理由は、国土の狭さと人口密度の高さにあります。東京23区ほどの限られた土地で約603万人(2024年6月)が暮らしていますが、秩序と衛生を保つためには、厳格なルールが必要不可欠です。
罰金を規制することで犯罪を抑止し、高い生活水準を維持することを目的としています。罰金は、一般的なペナルティ程度ですが、性質によっては、重い刑罰が科されるケースも。観光客といえども、必ず順守しましょう。
シンガポールで科せられる罰金一覧
シンガポールで科せられる罰金について表にまとめました。観光客も対象となりますので、渡航前に確認しておきましょう。
違反行為 | 罰金額 | 日本円 | 備考 |
ゴミのポイ捨て | 300~2,000ドル | 30,000~200,000円 | 初犯は300ドル。再犯は最大10,000ドル |
路上喫煙 | 200~1,000ドル | 20,000~100,000円 | 指定場所以外での喫煙 |
チューインガムの持ち込み・販売 | 最大100,000ドル | 最大1,000万円 | 医療用は例外 |
公共交通機関での飲食 | 500ドル | 50,000円 | MRTやバス内 |
横断歩道以外の道路横断 | 50ドル | 5,000円 | ジェイウォーキング |
トイレの水を流さない | 150ドル | 15,000円 | 公共トイレの場合 |
落書き | 2,000~10,000ドル+懲役 | 20万~100万円 | 鞭打ち刑も科される場合あり |
違法ダウンロード | 最大20,000ドル | 最大200万円 | 著作権違反 |
デモ行為(無許可) | 最大5,000ドル | 最大50万円 | 1人でも「集会」と見なされる |
ドリアンの持ち込み | 500ドル | 50,000円 | MRTやバス、タクシーなど |
※為替レート:1シンガポールドル=約100円で計算
この表からわかるように、日本では軽いと思われる行為でも、シンガポールでは厳しい罰金が科されます。知らずに違反してしまう日本人は多いので、絶対に注意してください。
日本人が注意すべきシンガポールの罰金トラブル
この章では、シンガポールを訪れる日本人観光客が思わず犯してしまいがちな違反行為について解説します。日本との習慣の違いから生じるトラブルが多いので、しっかり理解しておきましょう。
1.路上喫煙による罰金
シンガポールでは、2019年に喫煙規制が強化されました。その結果、指定された喫煙所以外での喫煙は禁止されています。しかし、日本から訪れた観光客が歩きながらタバコを吸って、罰金を科された事例が報告されています。
喫煙所はホテルやショッピングセンターなど、数は限られています。スマートフォンアプリ「Smoke-free SG」を使えば、近くの喫煙所を簡単に探すことができるので活用しましょう。
2.MRTでの飲食による罰金
シンガポールのMRT(地下鉄)内での飲食は厳しく禁止されています。水分摂取も含まれるので、注意しましょう。暑い時期に知らずに車内で水筒から水を飲んでしまい、罰金を科された事例があります。
駅構内や車内には監視カメラが設置されているほか、私服警官やMRT職員による巡回も行われています。のどが渇いた場合は、駅の外や到着後に水分補給するように。
3.チューインガムの規制
1992年から、医療目的以外のチューインガムの輸入・販売・所持が禁止されました。MRT(地下鉄)のドアセンサーに噛んだガムが捨てられ、運行に支障をきたす事例が相次いだことが影響しています。薬局で医療用ガムを購入することはできますが、身分証明書の提示と記録が必要です。
4.ドリアン持ち込み禁止
シンガポール人に好まれている果物「ドリアン」ですが、その強烈な匂いから公共交通機関への持ち込みは禁止されています。MRTの駅には「No Durians」の標識が掲げられており、違反した場合は500シンガポールドル(約5万円)の罰金が科されます。
ただし、ドリアン自体は合法です。専用の袋に入れて他の交通手段で運ぶことはできますし、地元の市場で堪能することもできます。
もしシンガポールで罰金を受けたらどうする?
罰金ルールは、日本人にとっても例外ではありません。もし万が一、罰金を受けてしまった場合でも、慌てずに冷静に対処しましょう。
通知の種類
シンガポールで罰金の対象となる行為をした場合、通知はおもに2つのパターンがあります。
警察官や係員からその場で通知される
軽微な交通違反や公共の場でのマナー違反の場合、その場で警察官や係員から直接、罰金通知書を手渡されることがあります。この際、身分証明書(パスポートなど)の提示を求められるのが一般的。通知書には、違反内容や罰金額、支払い期限、支払い方法などの詳細が記載されています。
郵送などで通知される
監視カメラなどによって違反が確認された場合(例:シートベルト不着用、交通違反など)、後日、登録されている住所に罰金通知が郵送されます。日本からの旅行者の場合、帰国後に届くケースも考えられます。
シンガポールで罰金を支払う手順

罰金通知を受け取ったら、指定された期日までに支払いを済ませましょう。支払い方法はいくつかあります。
オンラインでの支払い
一般的なのが、各省庁が提供するオンライン支払いシステムを利用する方法です。罰金通知書に記載されているQRコードを読み取るか、URLにアクセスし、参照番号(Reference Number)やパスポート番号などを入力して、クレジットカードで支払います。これは、世界中どこからでも手続きが可能です。
郵便局やAXSステーションでの支払い
シンガポール国内に滞在している場合、シンガポールの郵便局の窓口や、市内に点在する「AXSステーション」と呼ばれる公共料金支払い端末でも罰金を支払うことができます。現金やNETSカード(デビットカード)が利用できます。
シンガポールの罰金に異議がある場合
もし罰金通知の内容に誤りがある、または不当であると感じた場合は、不服申し立てを行うことが可能です。
1.大使館・領事館に相談する
何らかの理由で罰金の支払いが困難な場合は、日本の在シンガポール大使館や領事館に相談してみましょう。ただし、大使館が罰金の支払い代行を行うことはありません。あくまで、手続きに関するアドバイスや情報提供にとどまります。
2.不服申し立ての手続きをする
罰金通知書に記載されている指示に従い、書面またはオンラインで異議を申し立てます。通常、申し立ての理由と証拠を提出する必要があります。ただし、不服申し立てが認められるケースは限られており、多くの場合、明確な証拠(例:監視カメラ映像、目撃者の証言など)が必要です。
3.証拠の準備をする
申し立てを行う際は、違反行為がなかったこと、または誤解であったことを示す証拠をできるだけ多く用意しましょう。例えば、時間と場所を特定できる写真、動画、領収書、あるいは目撃者の連絡先などです。第三者による証言も用意できるといいでしょう。
シンガポールで罰金を滞納した場合のリスク
罰金を指定された期日までに支払わない、または不服申し立てが却下されたにもかかわらず支払いを拒否した場合、以下のようなリスクが伴います。
項目 | 内容 |
追加の罰金 | 期日までに支払いが確認されない場合、追加の延滞金が発生 |
出廷命令 | 罰金滞納が続くと、裁判所への出廷が命じられる。命令に応じない場合は逮捕状が発行 |
再入国拒否 | 罰金が未払いのままだと、シンガポールへの再入国が拒否される可能性がある。また、出国時に身柄を拘束され、逮捕されるリスクも |
シンガポールの法律は非常に厳格であり、旅行者だからといって容赦されることはありません。罰金を受け取ってしまった場合は、速やかに内容を確認し、誠実に対応してください。
シンガポールの罰金に関するよくある質問

シンガポールの罰金に関するよくある質問
Q: 日本人も罰金は科せられますか?
A: はい。シンガポール国民と同様に、観光客も罰金の対象となります。Q: 罰金はどこで支払えばいいですか?
A: オンライン(クレジットカード)で支払うのが便利です。シンガポール国内では郵便局やAXSステーションでも支払えます。Q: 罰金に意義がある場合は、どうすれば?
A: 罰金通知書に記載されている方法で、不服申し立てを行うことができます。明確な証拠が必要です。Q: 罰金を支払わずに帰国したらどうなりますか?
A: 再入国が拒否されたり、将来シンガポールに渡航した際に身柄を拘束されるなど、さらなる問題に発展する可能性があります。
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シンガポールを楽しむならルールは守ろう
シンガポールの罰金を恐れるあまり、楽しめなくなってしまっては本末転倒です。基本的なマナーと常識を守り、現地の文化を尊重する姿勢があれば、罰金を心配する必要はありません。
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