【カレンダー付】日本の祝日一覧！意味・由来・制度・年間スケジュールを完全ガイド

日本には1年を通して多くの祝日があり、季節の節目や歴史・文化にまつわる意味が込められています。

しかし、「祝日の由来って？」「振替休日はどう決まる？」「大型連休はいつ？」など、
実は制度の仕組みが分かりにくい部分も少なくありません。

この記事では、日本の全ての祝日を“日付順にわかりやすく解説”し、
由来・制定理由・歴史的背景まで丁寧にまとめました。

さらに、ゴールデンウィークやシルバーウィークなど 大型連休の仕組み・振替休日・国民の休日 といった独自制度もあわせて紹介します。

「日本の祝日を正しく理解したい」「年間のスケジュールを整理したい」そんな方に向けた、最新情報にもとづく完全ガイドです。

日本の祝日とは？【制度・文化・歴史の基礎知識】

日本の祝日は、季節の行事や歴史的な出来事、
国として大切にしてきた価値観を記念するために設けられたものです。

その背景には、法律による明確な定義と、文化の中で育まれてきた風習の両方があります。

ここでは、日本の祝日がどのように決められ、どんな特徴を持っているのかをまとめて解説します。

日本の祝日は「国民の祝日に関する法律」で決まる

日本の祝日は、「国民の祝日に関する法律（祝日法）」 によって定められています。

祝日法には、各祝日の“名称・日付・趣旨（祝う目的）”が明記されており、
単なる休暇ではなく、「国としてどんなことを記念し、何を大切にするのか」を示す役割も担っています。

また、新しい祝日を制定する場合や名称を変更する際も、この祝日法が参照されます。

近年では 「山の日（2016年施行）」 の新設、
「体育の日 → スポーツの日（2020年）」 の改称など、社会の価値観に合わせて改正が行われています。

日本の祝日の特徴：ハッピーマンデー制度・振替休日・国民の休日

日本の祝日は、以下のような“他国にはあまり見られない独自の仕組み”を持っています。

● ハッピーマンデー制度

月曜日を祝日にすることで 3連休を増やす制度。

成人の日・海の日・敬老の日・スポーツの日の4つが対象で、
生活リズムの安定や観光需要の分散を目的に導入されました。

● 振替休日

祝日が日曜日に重なった場合、翌平日を休みにする制度。

「休めない祝日を減らす」ために設けられ、
現在では多くの人の年間スケジュールに欠かせない存在です。

● 国民の休日

祝日と祝日に挟まれた平日を休みにする制度。

例：5月4日（みどりの日）は、憲法記念日（5/3）とこどもの日（5/5）に挟まれたため、
元々「国民の休日」として誕生したあと、現在の祝日へと変化しました。

これらの仕組みによって、日本では1年を通して連休ができやすいカレンダー構造が生まれています。

なぜ日本は“祝日が多い国”と言われるのか？

日本の祝日数は、年間16日前後（年によって変動）と世界的に見ても比較的多い部類に入ります。

その理由は以下の通りです。

• 歴史的記念日や国家的行事が多い（建国記念の日、昭和の日 など）
• 季節・自然を尊ぶ文化が強い（春分・秋分の日、みどりの日）
• ハッピーマンデー制度によって連休が増える
• 振替休日・国民の休日による休日の救済措置がある

また、旧暦由来の祝日が少ないため、日付が安定しており、年間の予定が立てやすいのも日本の特徴です。

2025年の日本の祝日カレンダー

2025年は、前半から後半までバランスよく祝日が並ぶ一年です。

連休につながる日や、振替休日が入る月もあるため、年間のスケジュールを立てる時に役立ちます。

2026年の日本の祝日カレンダー

2026年は、秋にまとまった連休が生まれやすい並びになっています。

春分・秋分の日など、年ごとに変わる祝日の位置も反映しているので、年間の予定づくりに活用できます。

日本の祝日一覧表

日本の祝日を日付順にまとめた一覧です。

固定日・移動祝日・ハッピーマンデー制度の祝日がすぐに確認できます。

日本の祝日一覧（年号共通）▼

それでは、それぞれの祝日の詳細を確認していきましょう。

元日（1月1日）

一年の最初の祝日。「年のはじめを祝う」ことを趣旨とする国民の祝日として、1948年公布・施行の祝日法に制定されました。
明治から大正・昭和前期までは皇室行事である四方拝にちなみ、「四方節」とされていたそうです。

日本ならではの元旦に門松で年神様を迎え、お雑煮やおせち料理を食べて新年を祝う風習は、江戸時代から続いています。
元日の1月1日から1月3日までは「三が日」として、官公庁や多くの企業で休日となります。

成人の日（1月第2月曜）

「おとなになったことを自覚し、みずから生き抜こうとする青年を祝い、励ます」ことを趣旨とする国民の祝日として、
1948年公布・施行の祝日法により制定されました。

当初は毎年1月15日でしたが、2000年に制定されたハッピーマンデー法に基づき、現在は1月の第2月曜日となっています。
この日には各市町村で新成人を招いた「成人式」が開催され、街の至る所で振り袖姿が見られ、晴れやかな雰囲気に包まれます。

建国記念の日（2月11日）

「建国をしのび、国を愛する心を養う日」として1966年に制定。
もとは紀元前660年に古事記や日本書紀で初代天皇とされる神武天皇が即位した日を日本が建国された日「紀元節」として祝っていましたが、
のちに「建国記念の日」と改正されました。

史実に基づく建国の日とは関係なく、建国された事実そのものを記念する日のため、
「建国記念日」ではなく「建国記念の日」と呼ばれています。

建国記念日には、全国各地の神社仏閣にて「建国祭」などの祭りが行われ、にぎやかになります。

天皇誕生日（2月23日）

「天皇の誕生日を祝う」ことを趣旨とする国民の祝日。
2020年以降は第126代天皇徳仁の誕生日である、2月23日となりました。
第二次世界大戦終結までは天長節とも呼ばれていました。

毎年この日には皇居にて「祝賀の儀」、「宴会の儀」、「茶会の儀」、「一般参賀」などの祝賀行事が執り行われます。
伊勢神宮を始め、各地の神道神社では天長祭が行なわれます。

春分の日（3月20日前後）

「自然をたたえ、生物をいつくしむ」ことを趣旨とする国民の祝日として、1948年公布・施行の祝日法により制定。
施行日は毎年国立天文台が作成する「暦象年表」に基づいて閣議で決定され、通例、3月20日から3月21日ごろのいずれか1日間に定められる。

春分の日は「お彼岸の中日」でもあるため、この時期に先祖供養をする風習がある。

昭和の日（4月29日）

「激動の日々を経て、復興を遂げた昭和の時代を顧み、国の将来に思いをいたす」ことを趣旨とする国民の祝日。

もともとは昭和天皇の誕生日を祝う祝日だったが、
平成天皇の即位後もゴールデンウィークを構成する祝日のひとつとして「みどりの日」として残された。

その後、2007年の祝日法一部改正により「昭和の日」と制定されました（みどりの日は5月4日に移動）

憲法記念日（5月3日）

「日本国憲法の施行を記念し、国の成長を期する」ことを趣旨とする国民の祝日として、1948年に公布・施行された祝日法によって制定。

第二次世界大戦の経験を生かし、平和な国を目指して制定された日本国憲法は1946年11月3日に公布されたが、
この日が明治天皇誕生日にあたるため、国民主権の日本国憲法を天皇と切り離すために施行は1947年5月3日となった。

憲法記念日を挟む5月1日から7日は「憲法週間」とされている。

みどりの日（5月4日）

「自然にしたしむとともにその恩恵に感謝し、豊かな心をはぐくむ」ことを趣旨とする国民の祝日。

もともとは昭和天皇の誕生日である4月29日が「天皇誕生日」として国民の祝日だったが、
1989年の明仁即位後、同日が「みどりの日」として改められた。

2005年の祝日法改正により「みどりの日」は祝日に挟まれる平日で「国民の休日」であった5月4日に移動された。

こどもの日（5月5日）

「こどもの人格を重んじ、こどもの幸福をはかるとともに、母に感謝する」ことを趣旨とする国民の祝日として、1948年公布・施行の祝日法により制定。

古来より「端午の節句」として男子の健やかな成長を願う行事が行われていた5月5日が選ばれたとされている。
鯉のぼりや五月人形を飾ったり、菖蒲湯に浸かったりする風習がある。

海の日（7月第3月曜）

「海の恩恵に感謝するとともに、海洋国日本の繁栄を願う」ことを趣旨とする国民の祝日として、1995年に制定。
2003年に改正された祝日法のハッピーマンデー制度により、日付は7月の第3月曜日となった。

1876年に初めて船に乗って東北地方を訪れた明治天皇が、横浜港に無事に帰着したことを祝い「海の記念日」としたことに由来するとされる。
この祝日にちなみ、7月1日から31日は「海の月間」とされている。

山の日（8月11日）

「山に親しむ機会を得て、山の恩恵に感謝する」ことを趣旨とする国民の祝日として、2014年に制定。

日付は8月11日。山に関する特別な出来事や明確な由来があったわけではなく、
「海の日」が国民の祝日となったことをきっかけに、祝日のない8月のお盆の時期に合わせて制定されたとされる。

1995年に制定された「海の日」以来、20年ぶりに新設された祝日です。

敬老の日（9月第3月曜）

「多年にわたり社会につくしてきた老人を敬愛し、長寿を祝う」ことを趣旨とする国民の祝日として、1966年に制定。
2003年以降、日付は9月の第3月曜日となっている。

1947年に兵庫県多可郡野間谷村（現在の多可町八千代区）で「お年寄りを大切にし、お年寄りの知恵を生かした村作りをしよう」という考えのもとに提唱された「としよりの日」が由来とされている。

秋分の日（9月22〜23日）

「祖先をうやまい、なくなった人々をしのぶ」ことを趣旨とする国民の祝日として、1948年公布・施行の祝日法により制定。
施行日は国立天文台が作成する「暦象年表」に基づいて閣議で決定され、通例、9月22日から9月23日ごろのいずれか1日間に定められる。

秋分の日は「お彼岸の中日」でもあるため、この時期に先祖供養をする風習がある。

スポーツの日（10月第2月曜）

「スポーツを楽しみ、他者を尊重する精神を培うとともに、健康で活力ある社会の実現を願う」ことを趣旨とする国民の祝日。

1964年10月10日に東京オリンピックが開催されたことを記念し、同日が「体育の日」として制定され、
その後、2000年の祝日法改正により10月第2月曜日となった。2020年以降「スポーツの日」に名称が変更された。

文化の日（11月3日）

「自由と平和を愛し、文化をすすめる」ことを趣旨とする国民の祝日として、1948年公布・施行の祝日法により制定。
1946年11月3日に新憲法が公布されたことを記念して定められた祝日で、
もともとは明治天皇の誕生日を祝う「天長節」、昭和初期までは「明治節」と呼ばれる祝日だった。

皇居では毎年この日に文化勲章の受章式が執り行われる。

勤労感謝の日（11月23日）

「勤労を尊び、生産を祝い、国民がたがいに感謝しあう日」ことを趣旨とする国民の祝日として、1948年公布・施行の祝日法により制定。

もともとは「新嘗祭」（にいなめさい）と呼ばれる宮中行事で、天皇が神に五穀を奉納しながら、
毎年の作物の収穫を感謝する日祭事に由来するとされており、戦後GHQの占領下に名称が変更された。

日本の祝日を理解して、旅行の予定をもっとスムーズに

祝日の仕組みや由来を知っておくと、年間のスケジュールが立てやすくなります。

連休の並びや振替休日の発生など、少し先の予定を見ながら動くことで、旅行の計画もより柔軟に立てられます。
カレンダーを上手に活用しながら、季節ごとの過ごし方や休みの使い方を楽しんでみてください。