
エメラルドの海と黄金の砂浜が広がるスリランカは近年、政治的変動や社会情勢の変化に伴い、治安への関心も高まっています。
あなたがスリランカを訪れる際、安全に楽しむために知っておくべき最新の治安情報とは?この記事では、スリランカのリアル治安状況を詳しく解説し、安心してこの美しい国を満喫するためのポイントをご紹介します。
スリランカ現在の治安は危険度レベル1

過去、スリランカでは経済状況の悪化に伴い、生活必需品や燃料の不足に対する国民の不満が爆発。全国各地で大規模な抗議活動が行われておりました。しかし、経済情勢の回復とともに事態は徐々に落ち着き、2025年6月現在は、抗議活動は散発的にしか見られなくなりました。
ただし、政府の新しい政策に反発した一部団体によるデモやストライキが時折行われており、デモ現場周辺では突発的な衝突も発生することがあるため、最新情報のチェックを怠らないようにしましょう。

参考:外務省の海外安全ホームページ
スリランカで巻き込まれやすいトラブル5つ

スリランカは豊かな文化と美しい自然が魅力の観光地ですが、トラブルに巻き込まれる可能性もゼロではありません。今回は、旅行者が遭遇しやすいトラブルとその防止策を詳しく紹介します。
1.置き引き・ひったくりの被害
スリランカでは、混雑した観光地や公共交通機関内でのスリ、置き引き、ひったくりがよく報告されています。
特に、カバンを無防備にしていると、気づかぬうちに財布やスマートフォンを盗まれることがあります。宿泊先の部屋に置いておいた荷物が盗まれることもあり、注意が必要です。
対策ポイント
- 荷物は常に自分の視界に入れて管理することを心がけましょう。
- 鞄は前掛けし、貴重品を取り出しづらい位置に保管してください。
- 宿泊先では、ドアの施錠とセキュリティ状況を確認し、貴重品は必ず金庫や肌身離さず持つようにします。
2.詐欺
「親切な現地人」から話しかけられたら要注意です。観光地や寺院で「特別なイベントがあるから案内する」といった誘いに乗ると、高額なツアーや宝石を無理やり購入させられる詐欺被害に巻き込まれることがあります。
土地や不動産の購入話も詐欺の対象になることがあるため、特に慎重な対応が求められます。
対策ポイント
- 見知らぬ人からの提案や親切な申し出には警戒心を持ちましょう。
- 不動産購入やビジネス投資の話が出た場合、必ず第三者を通して確認を取ることが大切です。
- はっきりと「断る」意思を示し、相手に隙を見せないようにしましょう。
3.三輪タクシー(トゥクトゥク)やタクシーのぼったくり被害
スリランカでは、三輪タクシー(トゥクトゥク)の運転手が外国人を狙った料金の吊り上げや遠回りをすることがよくあります。乗車後に目的地とは異なる場所へ連れて行かれ、高額な運賃を請求されるケースも報告されています。
対策ポイント
- 乗車前に必ず料金を交渉し、運転手と料金を明確にするか、メーター制の車を利用すること。
- 配車アプリ(PickMeやUberなど)を活用し、トラブルを未然に防ぐことをおすすめします。
- 夜間や女性のみの利用は避け、信頼できるホテルや施設からの配車サービスを使うのが安心です。
4.性犯罪や暴行
女性旅行者を狙った性犯罪や暴行事件も発生しています。観光客が利用するホテルや飲食店で、従業員や知り合った現地人による性的暴行や強盗が起こることがあります。
また、目的地とは異なる郊外の場所へ連れて行かれ、金銭を脅し取られるケースもあります。
対策ポイント
- 事前に信頼できる宿泊施設を選び、防犯設備が整っているか確認しましょう。
- 見知らぬ人と飲食を共にする際には、飲み物から目を離さないこと。自分がオーダーしたもの以外は口にしないように注意してください。
5.クレジットカードの不正利用
クレジットカードを使用する際にスキミング被害に遭うことも報告されています。特に、レストランや小規模店舗では、店員にカードを預けて目を離した隙に情報を読み取られるケースがあるため注意が必要です。
対策ポイント
- 信頼できる店舗以外では、現金支払いを心がけるか、カードの使用を控えること。
- カード決済時には、カードを手元から離さないようにし、不審な動きを確認した場合はすぐに使用を中止しましょう。
- 不正利用を防ぐため、出発前にクレジットカードの利用制限を設定しておくことも有効です。
スリランカで治安を注意すべきエリア

1.首都コロンボ:デモや集会には要警戒
コロンボはスリランカ最大の都市であり、経済と政治の中心地のため、様々なデモや集会が行われることがあり、時として抗議者と治安当局との衝突が発生します。特に政府関連施設や大使館周辺では、抗議活動が行われることが多く、現場付近は緊迫した状況になることがあります。
また、郊外や一部の低所得者層が集まるエリアでは、窃盗やひったくりといった犯罪が発生しやすい状況にあります。
2.北部と東部の地域:地雷の危険性に注意
スリランカ北部や東部の一部地域では、かつての内戦時代に設置された地雷が未だに除去されていない場所があります。
地雷原は一見してわかりづらく、看板や標識がない場所もあるため、観光やドライブ中に誤って立ち入ってしまう危険があります。
3.バスや公共交通機関内
長距離バスや列車、都市間を移動する公共交通機関内では、混雑に乗じてスリや置き引きが発生することが多く、外国人旅行者も被害に遭いやすいです。混雑したバス停や駅では、特に注意が必要です。
スリランカでの緊急時の対処法

スリランカでの緊急連絡先一覧
項目 | 電話番号 |
警察 | 119 |
消防署 | 110 |
救急車 | 1990 |
在スリランカ日本国大使館 | (市外局番011)269-3831~3 国外からは(国番号94)-11-269-3831~3 |
盗難や置き引き被害にあった時に
もし現地で貴重品を盗まれてしまったら、まずは近くの警察に連絡し被害届を提出しましょう。被害届の控えは、後で保険請求や再発行手続きに必要になるので大切に保管してください。
病気やけがをした時に
旅先で急な病気やけがをしてしまった場合は、救急車(1990)を呼ぶか、近くの病院へ行きましょう。コロンボ、キャンディー、ゴールなどの大都市には外国人がよく利用されるな病院があるので、事前にメモしておくと安心です。
コロンボ首都圏
- National Hospital of Sri Lanka(公立)
- Asiri Central Hospital(私立)
- Asiri Sergical Hospital(私立)
- Durdans Hospital(私立)
- Lanka Hospital(私立)
キャンディー
- National Hospital, Kandy(公立)
- Kandy Private Hospital(私立)
ゴール
- Karapitiya Teaching Hospital(公立)
- Asiri Hospital(私立)
スリランカでのテロ・誘拐対策

テロ対策
海外にいるときほど、「自分の身は自分で守る」意識が大切です。スリランカ滞在中は、日頃から危機管理の意識を持ち、状況に応じて必要な安全対策をとるようにしましょう。
① テロの標的となりやすい場所を知る
狙われやすいのは以下のような「人が多く集まる場所」です。
- 宗教関連施設(寺院や教会など)
- 政府機関・軍・警察関連施設
- 外国関連施設(大使館、国際機関など)
- 空港・鉄道・バスなどの公共交通機関
- ホテル・レストラン・観光スポット・ショッピングモール
こうした場所に行くときは、周囲の様子に注意を払いましょう。不審な人物(不自然に厚着をしているなど)や、持ち主がわからない大きな荷物などを見かけた場合は、すぐにその場を離れるようにしてください。
② 非常口や避難経路の確認を習慣に
建物の中に入ったときは、必ず非常口を確認しておきましょう。人混みや施設内では、「いざというときにどこへ逃げるか」「どこに隠れるか」を頭の中でシミュレーションしておくことが大切です。
③ 家族や同行者と日程・連絡方法を共有しておく
家族やグループでの行動中は、お互いのスケジュールを把握しておくことが安心につながります。
連絡手段も携帯電話だけでなく、メールやLINE、SNSなど複数の手段を事前に確認しておきましょう。
④ 最新の治安情報をこまめにチェック
治安やテロに関する情報は、テレビや新聞だけでなく、SNS(FacebookやTwitterなど)も有効な情報源です。
携帯電話で速報サービス(SMS)に登録したり、信頼できるニュース媒体のアカウントをフォローしておくと、現地の動きを素早くキャッチできます。
スリランカの防犯対策でおすすめのアイテム3選

1.海外旅行保険
旅先での病気やケガ、そして盗難などのトラブルに備えるために、まずは「海外旅行保険」に加入することをおすすめします。スリランカでは、医療費が日本よりも安い傾向にあるとはいえ、万が一の大怪我や入院となると、まとまった金額が必要になることも。
さらに、盗難被害に遭った場合でも、現地警察に被害届を提出し、その証明書を保険会社に提出することで被害額が補償されることがあります。
2.eSIM
旅行中の安全対策に欠かせないのが、スマートフォンでの通信環境の確保です。eSIMとは、スマートフォンの中に内蔵された電子SIMカードのことを指し、SIMカードを差し替えることなく、旅行先で簡単に現地の通信プランを利用できる仕組みです。
日本で購入しておけば、スリランカに到着してからわざわざSIMカードを買う手間も省けます。トラブル時に大使館や総領事館への連絡もスムーズにできるので、緊急時の備えとしても最適です。
3.パスポートのコピーや連絡先のメモ
スリランカでは、パスポートを常に持ち歩くのは盗難や紛失のリスクが高くなるため、パスポートの原本はホテルのセーフティボックスなどに保管し、代わりにコピーを携帯することをおすすめします。万が一、盗難や紛失に遭ってしまった場合でも、コピーがあれば大使館や警察での手続きがスムーズに進みます。
さらに、日本大使館の連絡先をメモしておくと、トラブル時にも迅速に対応できるので便利です。
スリランカの基本情報

人口
約2,204万人
宗教
仏教、ヒンドゥ教、イスラム教、キリスト教など
言語
シンハラ語、タミル語、英語
レート
1スリランカ・ルピーは0.50円(2025年5月現在)
時差
日本より3時間30分遅い
ビザ
スリランカに渡航する場合、渡航目的に沿ったビザまたは ETAの取得が必要となります。
スリランカの治安についてよくある質問

スリランカの治安はどのくらい良いですか?他のアジア諸国と比べて安全ですか?
スリランカの治安は、東南アジア諸国と比較すると概ね良好とされていますが、コロンボや観光地周辺では、スリや置き引きなどの軽犯罪が発生しているため、油断は禁物です。
スリランカで一番危険なエリアはどこですか?
北部や東部の一部地域は、かつて内戦が行われていたエリアであり、現在も地雷の危険が残っている場所があります。観光客が頻繁に訪れるエリアではありませんが、これらの地域を訪れる場合は十分な注意が必要です。
デモや抗議活動が発生した場合、どのように対処すればよいですか?
大規模なデモが行われると、交通が麻痺し、突発的な衝突が発生することもあるため、デモの現場には近づかないようにしてください。もし抗議活動に遭遇した場合は、すぐにその場を離れ、安全な場所に避難しましょう。
スリランカ旅行中にテロの心配はありますか?
2019年に発生した大規模なテロ事件以来、スリランカの治安当局は警備体制を強化しており、現在はテロのリスクは比較的低いとされています。ただし、観光地や宗教施設、ホテルといった人が集まる場所では、引き続き警戒が必要です。
スリランカ旅行に関して、こちらの記事が参考になります
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スリランカは美しい自然や豊かな文化を楽しめる魅力的な観光地ですが、一方で地域によっては注意が必要な場所もあります。旅を安全に楽しむためには、事前に治安情報を確認し、最新の状況を把握しておくことが重要です。
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